通称:三茶(サンチャ)
人々が心に抱くモノ:東京の「下町」と言えば、皇居よりも東側のエリアを指すことが一般的である。しかし、「下町の情緒」となると、立地はあまり関係なくなってくる。
普段着で気軽に過ごすことができ、そこで暮らす人々の気質、街並みが醸し出す雰囲気が、どこか暖かくて親しみがわくこと。そして、歴史が重なった場所だけが持つ、澱(おり)が感じられること。それが「下町の情緒」の要素であるのなら、三軒茶屋はうってつけの街かもしれない。
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概要:246が「玉川通り」の名で呼ばれる、渋谷から二子玉川までの区間のほぼ中間にある街。三軒茶屋から町田に至る「世田谷通り」と246が分岐する三叉路を中心に、下町情緒が残る庶民的な繁華街と閑静な住宅街が拡がる。
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歴史:三軒茶屋と呼ばれるようになったのは、江戸中期以降とされている。江戸の庶民の間で『大山参り』がブームとなって賑わった大山街道(現在の246号線)。同じく江戸に地方の物品を運ぶ幹線道路となっていた登戸道が、大山街道から分岐する三叉路付近に、三軒の茶屋が並んでいたことに由来する。(そのうちの1軒は茶屋ではなくなっているが、今もこの地で商いをしている)
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撮影協力:レストラン スカイキャロット