人々が心に抱くモノ:この通りのかつての主役、日本や東洋の骨董好き・古美術ファンにとっては、掘り出し物に出会ったり、贋物を掴まされたりといった、この趣味道の醍醐味が味わえ、自分の「鑑識眼が試される」場所ではなくなりつつある。評価がすでに定まったものを美術館で「鑑賞する」場所になっており、彼らにとって、この通りの面白味はかなり減少してしまっている。 つづきを読む
概要:246号線の南青山5丁目交差点と六本木通りの高樹町交差点を結ぶ通りの通称。「青山骨董通り」とも呼ばれる。骨董屋がこの道沿いに並んでいたことから自然発生的についた名前である。住所としては南青山5丁目と6丁目にまたがり、高樹町交差点近くには、日本・東洋の古美術品コレクションで知られる「根津美術館」、江戸時代に開山された永平寺の東京別院・長谷寺(ちょうこくじ)がある。
こじんまりとしたブティックやショールーム、ブランドのリサイクルショップ、レストランなどが多い通りである。
歴史:骨董屋が集まり始めたのは戦後と言われているが、骨董通りと呼ばれるようになった時期は定かではない。東京には骨董屋が集まる場所は他にもあって、そちらのほうが古いにもかかわらず、「骨董通り」がこの道を指すようになった一因には、1980年代にTV番組への出演をきっかけに人気を集めた古美術鑑定家の影響があるともいわれている。 つづきを読む