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安全と安心

安全や品質、アフターセールスなど、お客さまの安全と安心を支える取り組みについてご紹介します。

モビリティを主力商品とする私たちにとってお客さまの安全と安心は事業を行う上での大前提です。そのために私たちは、商品企画、開発設計・製造といったモノ創りの過程から、販売・アフターサービスに至る事業のすべての段階においてお客さまの声に誠実に耳を傾け、「次もヤマハ」「次はヤマハ」と言っていただくよう活動を推進しています。

安全への取り組み

安全ビジョン「人機官能×人機安全」

人機官能×人機安全の概念図

「人機官能x人機安全」は、「技術」「技量」「つながる」を軸にした安全をもとに、ユーザーが楽しみながらその能力を高められることで得られる喜びや感動を提供し、お客さまと共に「事故のない社会」を目指すというヤマハ発動機独自の考えを表現したものです。

当社は、「2050年交通死亡事故ゼロ」を目指しています。そのためには、運転を支援する「技術」だけでなく、安全運転に関する知識や経験を含む「技量」の向上、人とモビリティが「つながる」ことが重要だと考えています。具体的には、「危険予知運転アシスト」、「被害抑止・防衛運転アシスト」、「緊急回避運転アシスト」、「被害軽減」に取り組みます。

交通死亡事故削減に向けて効果的な施策を実行するため、事故の情報を調査・分析し、施策を検討することを重視しています。

これらの活動を通して、「安全・安心な移動」「楽しい移動」「事故のない社会」の実現を目指しています。

モーターサイクル以外の製品においても、「人機官能×人機安全」の考え方に沿った安全に関する取り組みを実施しています。

ランドモビリティ 電動アシスト自転車

警察等で実施している講習会への協力、業界各社と連携した活動

電動車いす

電動車いす安全普及協会への所属、協会主導の啓発活動や乗り方講習への参加

マリン マリン商材全般

シースタイル加盟マリーナ向けに、スマホアプリを活用した航行支援サービス「JM-Safety」の提供

ウォータービークル

YRA、保証登録時のセーフティライディング講習や地域ごとのローカルルールの説明

ロボティクス 産業用無人ヘリコプター

特約店への情報発信、監督官庁と連携した活動

その他 ゴルフカー

ゴルフ場への動画やリーフレットの提供

モーターサイクルの事故の原因と対策の方向性

当社は、事故を国や地域ごとに分析するとともに、7つの形態に分類して分析し、対策を検討しています。「技術」領域では、周辺情報警報システム*1や協調型高度道路交通システム*2の実装に向けた技術開発に取り組んでいます。「技量」領域では、ヤマハライディングアカデミー(YRA)の規模拡大や安全で正しい利用のための知識の浸透に取り組んでいます。

7つの事故形態
衝突場所 二輪車の状態 事故シナリオ 事故形態
交差点で 直進する二輪車が 進行上とは異なった方向から交差する車両と衝突 (1)出会い頭
進行上を側方から横切る車両と衝突 (2)側方横切り
進行上を対面方向から横切る車両と衝突 (3)対面横切り
進行上を同一方向から旋回する車両と衝突 (4)巻き込み
単路で 進行上の車両の後部に衝突 (5)追突
対面方向から接近する車両の正面/側面に衝突 (6)正・側面
単独で 二輪車が 道路工作物/転倒して路面などに衝突 (7)単独

※1 カメラやレーダーなどで自車周辺を監視し、衝突警報を出すシステム
※2 通信技術により人と道路と車両をつなぎ、安全運転などの支援を行うシステム

お客さまの安全に関する取り組み

当社はお客さまに製品を安全に正しくご使用いただくため、取扱説明書でその使用方法、服装の推奨や定期メンテナンス等をお知らせし、かつ販売店でも正しい使用方法をお伝えしています。さらに、YRA(ヤマハ・ライディング・アカデミー)ではお客さまへの安全運転啓発、「技量」向上を目的に活動を継続しています。

また、安全を支援する「技術」だけでなく、お客さまと製品が「つながる」ことが重要だと考えています。具体的には、「危険予知運転アシスト」、「被害抑止・防衛運転アシスト」、「緊急回避運転アシスト」、「被害軽減」に取り組みます。

行政機関や国連などの国際機関とも事故情報を共有しながら、事故削減を目的にグローバルな安全普及活動も進めています。下記は安全普及活動の事例です。

産官協働

当社はまた、事故削減の社会課題解決のためお客さまとの取り組みだけでなく、各国の行政や業界団体と協働することでグローバルな安全普及を推進しています。

主な加盟団体

  • 国際二輪車工業会(IMMA)、日本自動車工業会(JAMA)
  • 日本マリン事業協会
  • Specialty Vehicle Institute of America® (SVIA)
  • Personal Watercraft Industry Association (PWIA)
  • Recreational Off-Highway Vehicle Association (ROHVA)
  • Federal Chamber of Automotive Industries (FCAI)
  • Connected Motorcycle Consortium(CMC)
  • Road Accident Sampling System – India(RASSI)

品質への取り組み

品質に関する基本的な考え方

当社では、常にお客さま基点に立ち、高品質な製品とサービスを通じて安全性・信頼性を実現し、常にお客さまに安心と信頼を提供し、お客さまの感動体験から「品質のヤマハ」というイメージを抱いていただくことを目標としています。

当社の⾼品質な製品とサービスとは、お客さまの要求する品質を製品に⼗分反映し、安全性が確保され、かつ使用に適合し、適切な寿命を持ち、さらに使用段階で機能が継続的に発揮されるように設計・製造され、それらを使⽤するお客さまに対して⾼度な信頼と安⼼と感動を与えることができるということを意味しています。

また、製品とサービスの品質を担保するため、コンプライアンス遵守するために透明性を意識した取り組みに努めています。

品質マネジメントシステム

当社では、社長により宣言されたヤマハ発動機グループ全体の独自の品質方針ならびにISO9001規格に基づいた品質マネジメントシステムを構築しグローバルに展開され、運用しています。本社において策定された3年間の中期計画に沿った活動が各拠点の中期目標として作成し実施されています。各事業で作成された中期計画の内容と進捗状況は、年に1度の事業のマネジメントレビューで見直しするとともに、課題の解決策の討議することで品質マネジメントシステムにおけるPDCAサイクルを回しています。

また、主要な製品においてISO9001認証を取得し、その審査を受けることで活動の適正さを担保しています。

なお、各市場での商品の不具合情報や保証修理の情報などをもとに、市場における品質情報処理が適切になされているかを確認する委員会が設けられており、タイムリーな調査とマネジメント層への報告を行っています。

品質向上の教育

人材育成の一環として、当社では品質に関する知識・能力を身に付けるために組織階層別の質向上教育を実施しています。また、安全な製品の設計手法、未然防止・再発防止手法、リスクアセスメントなどのスキルアップできる各種技術講座を推進しています。

コース 対象者 目的 内容








入門コース
(必須)
全新入社員
  • 品質保証に関する基礎の知識取得
  • 問題解決の体験
  • 品質講話
  • 品質管理の基礎
  • 問題解決の体験学習
  • 品質関連技術活用
ベーシックコース
(必須)
若手社員
  • 基礎的な品質関連技術知識の習得
  • 課題解決、問題解決の実践力の習得
  • 問題解決の方法、演習
マネージメントコース
(必須)
全新任基幹職
  • 当社の品質状況の実態把握
  • 品質講話



スキルアップコース
(任意)
国内グループ全社員
  • 業務遂行上必要な品質関連技術の習得
  • 推奨する社内公開コース

品質意識の醸成

お客さまに感動を提供するために、従業員1人ひとりが「ヤマハブランドを輝かせるのは他の誰でもない。私自身である」という高い当事者意識を持ち、気づく力(発見力)を磨き、製品品質のみならず仕事の質そのものを高める活動をしています。

気づき学習館

過去の経験を将来へ伝承させることを目的とした市場品質不具合事例の展示場をつくり、教訓から自らの業務に活かす気づきを与え、品質向上意識を高めています。

若手ワークショップ

主に若手社員の選抜メンバーに体験型の学習を通じて「風通しの良い会社とは?」を、意識付けする取り組みを続けています。

VOC活動(VOC=Voice Of Customer)

お客さまから寄せられた声を活用した社員への意識改善教育として、「VOC活動」を展開しています。一人ひとりのお客さまが感じられた気持ち(喜怒哀楽)に社員が共感することにより、お客さま基点で考え、行動することを促進しています。

意識調査

従業員のモチベーションや品質に対する意識を把握し、品質問題に関して、技術・仕組みに留まらず人の内面との関係性まで深堀りして改善点を見える化することを目的に実施しています。

アフターセールスへの取り組み

販売店スタッフ教育によるサービスレベル向上

お客さまに製品を通じて人生・生活を思う存分楽しんでいただくために、ヤマハ発動機グループは、アフターセールスにおけるサービス提供や部品供給も重要な使命だと考えています。そして接点における体験を通じて、お客さまに「ヤマハのファン」になっていただきたいと考えています。

サービスにおいては、1人1人のお客さまとのより良い関係つくりを大切にする“One to One Service” というスローガンを掲げています。そしてそのスローガンの下、独自の世界統一基準による整備士教育プログラム、「ヤマハ・テクニカル・アカデミー」(YTA)を全世界で展開しています。日本でトレーニングを受けた各国のトレーナーたちがそれぞれの国のサービススタッフに対して一定期間の講習を行い、ヤマハ世界統一基準の技術力を習得してもらいます。

このプログラムでは、スキルや能力のレベルに応じて「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」の3つの資格を設定し、ディーラーには認定メカニックの在籍基準を設けています。このようなヤマハの認定を得たサービススタッフがメンテナンスを実施することで、ヤマハ製品の安全性や信頼性を継続してお客さまに提供しています。

部品スタッフについても同様の教育プログラム、「ヤマハ・パーツ&アクセサリーアカデミー」をグローバルに展開しています。

ヤマハ・ワールド・テクニシャン・グランプリ

「ヤマハ・テクニカル・アカデミー」でトレーニングを受けたサービススタッフが日々の活動の中で技術力をさらに高めてお客さま満足度をより向上させるためのしくみの1つが「ヤマハ・ワールド・テクニシャン・グランプリ」です。これは、地域ごとの予選を勝ち抜いてきた精鋭を本社に集めて、「高い整備技術」「わかり易い説明」「感動する対応」の視点で世界一を決めるコンテストです。世界各国のサービススタッフは、この大会への参加、上位入賞をモチベーションの1つとして日々のサービス活動に励んでいます。

お客さま視点の活動

ヤマハ製品を長く安心してお客さまに使っていただくこと、これが私たちの願いです。そのためには、迅速で安定した部品供給が不可欠であり、これを実現するために私たちは、最低でも10年間の部品供給体制、およびオンライン受注によってお客さまに迅速に部品を届けるシステムを構築しています。

また、お客さまの利便性の観点からパーツリストをWebで公開しています。

お客さま情報の活用

ヤマハ発動機グループでは、お客さまからのご意見・ご要望は、製品やサービスへの期待の現れであり、1つ1つに対する誠実な対応がお客さまの満足を高め、信頼につながると考えています。こうした考えの下、お客さまの製品への評価や使用状況を知り、品質改良や将来の製品づくりに生かすために、さまざまな活動を行っています。例えば、新商品を購入されたお客さまにWebでアンケート調査を行い、場合によっては直接面談をして評価を詳細に聞き取っています。

また、日本はもちろん、海外の販売拠点にはカスタマー コミュニケーション センター(CCC)が設置され、お客さまから製品やサービスに関するお問い合わせを承っています。

寄せられたお客さまの声は、サービス部門に集められ、関係する部署や開発製造拠点に報告や是正指示を行うことで製品の開発・改良やサービスの改善につなげています。

*「カスタマーリレーション」など、国によって呼び名は違います。

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