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研究開発 制御開発

「研究開発 制御開発」を担当する社員の仕事内容を紹介します。

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“最高峰”の場で挑む「電動ならでは」の創出。

精密かつ意図通りにモーターを制御する楽しさ。

畔上は今、入社前の想像を超える「制御開発の楽しさ」を感じている。

重電メーカーからキャリア採用でヤマハ発動機に入社した畔上。前職では大型モーターを動かす装置の開発を担当していた。

「鉄工所で使われるロールや新聞の輪転機、風力発電や水力発電の発電機、そういった所で使われるモーター向けの制御ソフトウエアや回路設計を担当していました」

その中でモーターを精密に動かすことの楽しさを感じるようになったという。

「例えば輪転機の場合、モーターの回転速度が少しでもずれると、インクもずれてしまいます。さまざまな装置について『いかに意図通りに動かすか』を追究していくのが面白かったですね」

その実感を次につなげようと考え、転職先として選んだ会社がヤマハ発動機だった。

「モーターの動きを精密に制御する技術を、人が体感して楽しめる製品の開発で活かしたい、という思いが湧いてきたんです。バイクはまさにその思いにぴったりだと考えました」

実際に今、畔上は電動バイクに使用されるモーターの制御開発を担当している。しかしそこには入社前の想像と大きく異なる点がある。開発対象が「トライアル」という競技に使われるレース用車両であることだ。

社員紹介写真
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一人の社員の提案から始まり、正式な開発計画へ。

トライアルとは、大きな岩や荒れ地、崖のような急傾斜を、いかに足を着かずに走破できるかを競うレース。一般的にはエンジン車両が使われるが、ヤマハ発動機は日本最高峰のレース「全日本選手権」に電動車両でフル参戦している。電動車両での挑戦は選手権史上初だ。

ヤマハ発動機における電動トライアルバイクの開発は元々、一人の社員の提案から始まった。「エボルビングR&D活動(通称・5%ルール)」という、業務時間の5%を使って自発的・自律的な研究に取り組む機会を社員に提供する制度から生まれたプロジェクトだ。

そのプロジェクトが数年後、経営層に認められ、正式な開発業務として規模を拡大して取り組むことになった。レースでの勝利を目指す中で、電動バイク製品の開発につながる技術を蓄積していくのが狙いだ。

計画推進に当たり、モーター制御のスペシャリストとして白羽の矢が立ったのが畔上だ。

「電動トライアルバイクの開発ではモーター制御が非常に重要な鍵を握るからぜひ参加してほしいと。でも実はプロジェクト参加の声がかかるまで、トライアルという競技の存在さえ知らなかったんです。それどころか私は二輪車の免許も持っていません。最初は車両にどういった性能が求められるのか、その検討に苦労しました」

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「感覚」を制御に反映させる難しさと面白さ。

開発はプロのライダーからのコメントを基に進める。

「前職ではデータを基に改善に取り組んでいました。今はライダーの言葉、例えば『この瞬間にもっとグンッとパワーを出してほしい。グンッと』といった感覚的なコメントをどう制御に反映させるかが難しいところであり、面白いところです」

どうすれば性能を向上できるか。仮説を立て、改善へのアイデアを出し、試験室で検討し、テストコースで確かめる。

「仮説通りの結果が出ないことは多いです。しかしその分、うまくいったときの喜びも大きい。アップデートした結果、ライダーから『良くなったよ』というコメントがもらえたり、これまで走破できなかった難所をクリアした瞬間は、何物にも代え難いですね」

参戦当初、トライアルレースの関係者の間では「電動車両はパワーがないから、エンジン車両には絶対に勝てない」という声が大勢だったという。

「当チームのライダーでさえ、最初のテスト段階では『これでは勝てない』と言っていたんです。でも改良を重ね、今では表彰台獲得も珍しくなくなってきました」

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今までにない乗り物を、いつか生み出したい。

目指しているのは、エンジン車両に追いつくことだけではない。

「トライアルでは細かな操作が求められます。そこに電動の強みを活かせないかと考えています。電動車両ならではの制御機能を開発することで、いつかエンジン車両を超えたいですね。一般販売する電動バイクにも展開できる、独自の機能やフィーリングを生み出すことが目標です」

将来の夢は「人の意識とリンクし、直感的に動かせるモビリティ」を生み出すことだという。

「先ほど二輪車の免許を持っていないと話しましたが、自動車の免許は持っています。でも実はペーパードライバーです(笑)。だからいつも『複雑な操作なしに、思った通りに動く乗り物があったらいいな』と思っていて。この感覚を持ち続けて、今までにない乗り物を生み出したいと考えています。電動トライアルバイクの開発が一人の社員の提案からスタートしたように、ヤマハ発動機は個人の意志や柔軟な発想を尊重してくれる会社です。だからいつか実現できると思っています」

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研究開発 制御開発

NHK総合テレビ「魔改造の夜」にYマハ発動機(番組内での呼称です)が参戦したのをご存じですか? 私も「鳩時計ハト入れ」で使うコントローラのソフト開発担当として参加しました。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、実は本番で全メンバーが凍り付くようなトラブルが起きたんです。まさにその箇所に私は携わっていたので当時は頭が真っ白になりました。でも結果は……NHKオンデマンド(有料/購入期限あり)で見ることができるそうなので、よろしかったらご覧ください。

※所属部署、記事内容は、取材当時のものです。

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