事業領域:マリンエンジン
ヤマハ発動機のマリン:マリンエンジンをご紹介します。


製品プロフィール
船舶の動力として用いられるマリンエンジンには、「船外機」、「船内機」、そして「船内外機」の3種類があります。小型から中型までの船舶の動力として使われている船外機は、優れた経済性や環境性能、メンテナンスのしやすさ、高いスペース効率などが特徴で、欧米などの先進国では主にレジャーに、発展途上国では主に漁業や交通の手段として、世界各地でさまざまな人々に用いられています。
事業の歩み
二輪車で培った小型エンジン技術を応用し、1960年に当社初のマリンエンジンとなる小型船外機「P-7」を発売。その後50年以上にわたり、高出力モデル、低燃費化、過酷な使用状況での耐久性を重視したモデルなど、さまざまな用途や使用地域の環境に対応して、マリンエンジンのラインアップ拡充を図ってきています。2019年には船外機の生産台数が累計で1,200万台を達成しました。
当社や市場の現況
当社の船外機は、軽量・コンパクトで信頼性・耐久性に優れていることが基本コンセプトで、2馬力から425馬力までのレンジの広さ、環境対応の観点からも先進国を中心に需要が高い4ストロークモデルから、構造がシンプルなため途上国での使用環境
にも適応できるエンデューロモデル、さらには、沿岸漁業などで使用される電動モデルに至るまで、レジャーユースから業務用まで幅広く活用されています。
また、船外機とあわせて船舶に搭載する製品には、操船者にエンジンの状態、航走状況などを知らせる「情報管理システム」や低速時や狭いエリアでの中・大型ボートの操船をサポートする「操船制御システム」などがあります。
船外機については海外輸出が90%を超え、現在では約180の国や地域で販売されています。主要市場である北米では、大型船
外機の販売が好調で、2018年には、当社最大馬力となる425馬力のF425Aを投入し、好評を得ています。
環境規制への対応
日本マリン事業協会による自主規制値だけでなく、2010年EPA(米国環境保護庁)排ガス規制や2008年CARB(カリフォルニア州大気資源局)規制に適合した製品をラインアップしています。
主な生産拠点
名称 | 所在地 | |
---|---|---|
中・大型4ストローク 大型2ストローク |
ヤマハ発動機(株)袋井南工場 | 静岡県袋井市 |
中・小型4ストローク 中・小型2ストローク |
ヤマハ熊本プロダクツ(株) ※グループ会社 |
熊本県八代市 |
小型4ストローク | Thai Yamaha Motor Co., Ltd. ※グループ会社 |
タイ |
船外機の冷却の仕組み・特徴
船外機では海などの外部から水を取り込んでエンジンの冷却に利用しています(二輪車などの地上の乗り物で使われ る水冷エンジンとの違い)。
操船制御システム「ヘルムマスター」

ヘルムマスター搭載艇「SR330」
ステアリングやシフト操作、スロットル開度などの船外機のコントロールを電子的に制御。通常のステアリングとリモコンボックスによる操船に加え、低速時にはジョイスティック1本で前後・左右・斜め・その場回頭などが可能です。
当社出荷台数(当社調べ)
企業情報