ヤマハ発動機株式会社

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1998-1999 環境対応型船外機の開発

アメリカで船外機の排ガス規制が適用された1998年8月に発売した船外機「F100A」は、4ストロークの利点である環境対応型のクリーンな排気や静粛性、低燃費に加えて、2ストロークに匹敵するスピードと加速性能を備えた新世代の船外機だった。

世界で初めて16バルブDOHC直列4気筒エンジンを採用し、クラス最高の出力を実現。また、ロングチューブサイレンサーにより、低中速域で大きなトルクが得られることも特長で、マイクロコンピューターが点火時期を正確に調整していることから、安定した走りとともに、クリーンな排気と低燃費を実現させた。

オプションでは、市場のあらゆるニーズへの対応を考え、高効率プロペラも多種揃えて、軽量の高速艇から負荷の大きいポンツーンボートまで幅広い用途に適応できるようにした。この4ストローク「F100A」の開発により、その後の「F225」へと続く船外機の大型化の可能性が見出された。

YMENVが開催した「F100A」商品説明会・試乗会(1998年/ドイツ南西部ボーデン湖)

1999年10月には、世界初の新技術HPDI(High Pressure Direct Injection/高圧管内直接噴射)を搭載した2ストローク200馬力船外機「Z200N」を世界同時発売した。50気圧という高圧で微粒子化した燃料をシリンダー内に直接噴射し、効率よく燃焼させるシステムのHPDIは、2ストローク船外機の軽量・コンパクトという特性を活かしながら、クリーン度や燃費を飛躍的に向上させた。環境対応面では、アメリカ環境保護庁(EPA)の2006年規制値に対して、HC+NOx排出量は従来型より30%下回り、燃費は従来型を30%上回る数値を実現させた。

「Z200N」がマリントレードショーIMTECで技術革新賞を受賞

HPDI専用に設計したV6エンジンは、従来の直噴モデルに比べて非常に軽量・コンパクトであることから大幅な低燃費を実現させたが、さらにアイドリング時には2気筒が休止し、低燃費・排ガス対策を図りながら船体に伝わる振動を低減する機能も搭載した。また、パソコンの画面上で故障箇所や処置方法を知る自己診断システムを搭載しており、故障の履歴も確認できるほか、万一システムの一部やセンサーが故障しても低速でエンジン運転が続行できるフェイルセーフ(Fail Safe)機構も採用した。

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