1969年8月、ヤマハは汎用エンジン「MT100」を発売。モーターサイクルで培った2ストロークエンジンをベースに、優れた耐久性、確実な始動性、徹底した消音対策に加え、安定したパワーを発揮する独自の吸排気機構などの特徴を持ち、各方面から厚い支持を受けた。その後、1979年に4ストロークのMFシリーズを開発。排気量も150cc、180cc、260ccと幅広い機種が用意され、力強いパワーと優れた経済性が好評を博し、市場に浸透していった。
1974年3月、レジャーランドなどで短距離の移動手段として手軽に利用できるランドカー「OT11」を発売した。OT11の開発は1974年5月にオープンした総合リクレーション施設「つま恋」での導入計画が契機となった。従来、このような用途には、電動ゴルフカーなどが流用されており、専用のランドカーというものはまだなかった。
しかし、ランドカーOT11が利用される施設は限られており、生産量があまり期待できないことから、その応用商品として市場の大きいゴルフカーの開発が進められた。そして1975年6月、ゴルフカー「YG-292」を発売。ランドカーOT11の車体をベースに、ゴルフバッグ4セットを後方に斜め置きできるスペースを設けた。小型軽量でパワフルな2ストロークエンジンの特長を活かし、排煙や騒音にも十分な配慮がなされた。さらに1978年10月には、ヤマハ初の6馬力ヤマハ除雪機「YT665」を発売するなど、ラインナップを広げていった。
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