レース結果・ニュース
ヤマハ発動機は新たな「レース」の場で、新たなチャレンジに取組みます。舞台は電気自動車のF1とも称される「フォーミュラE」


2025年5月3日
シーズン11 第6戦 モナコ(モナコ)
モンテカルロ市街地サーキット
タイムスケジュール(現地時間)
5/3(土) |
07:30 - 08:15 フリープラクティス1 |

ヤマハ発動機からチームに帯同している
エンジニアのNorickです。
フォーミュラEの現地レポートをお届けします。
フリープラクティス
通常のフォーミュラEレースであれば、レース前日にシェイクダウン(テスト走行)やフリープラクティス1を行うのが常だが、モナコでは街の主要道路がサーキットとなるため、前日に封鎖することができず、すべてはレース当日の朝からのアクションとなる。非常にタイトなスケジュール。
アウトラップ(ピットから出た直後の周回)の後、すぐにレースラップを2周実施。ここでマシンのチェックを行い、タイヤを温め、プッシュラップへ。なかなかセッティングが決まらない。フリープラクティス2でもセッティングに努めるが、改善に至らず。予選ぶっつけで新たなセッティングにすることとした。
予選
#22ゼイン・マロニーはグループA、#11ルーカス・ディ・グラッシはグループBでグループ予選に臨んだ。ゼインはセッティングが決まらないまま、マシンのポテンシャルを引き出せず、グループA最下位。ルーカスはぶっつけ本番のセッティングで多少改善し、グループB予選を7番手で通過。最終的にルーカスが17番グリッド、ゼインが22番グリッドからの決勝レーススタートとなった。
ライバルチームは、タイムアタックの前のウォームアップラップが、我々より多かった様子。タイヤを適切な温度域に持っていくことができなかったのが我々の反省点。


決勝レース
両ドライバーとも後方スタートであり、チームとして少しでも上位を目指し、両者で異なる戦略を選択。#11ルーカス・ディ・グラッシは、序盤からアタックモードでポジションアップを図る戦略。最後尾スタートの#22ゼイン・マロニーは、前半はできるだけエネルギーをセーブし、後半にかける戦略。
ルーカスは戦略どおりに進めていくが、ピットブーストや二度目のアタックモードが適切なタイミングを外してしまい、なかなかポジションアップに繋がらない。
ゼインは、#55ジェイク・ヒューズ(マセラティ)にオーバーテイクされる際に右リアタイヤに接触されてしまう。タイヤがスローパンクチャ―を起こし、ピットイン。タイヤ交換とマシンチェックで大きくタイムロスとなった。
最終的に#11ルーカス・ディ・グラッシが13位、#22ゼイン・マロニーが21位でフィニッシュとなった。


サーキットから
大きなエラーやミスはないものの、小さなミスが積み重なってしまい、取れたであろうポイントが獲得できなかったレースと振り返っています。参戦一年目のチームで、まだまだオペレーションが未熟なのだと思います。一方、そういったミスがなければ、ライバルたちと戦えるポテンシャルというか、手応えも感じています。
公道レースであることから金曜のセッションがなく、ダブルヘッダーを二日間で全てこなさなければならない、エンジニアにとって非常にタフなスケジュール。明日も精一杯頑張ります!



