本文へ進みます

従業員

人材育成、ダイバーシティへの配慮、職場の安全衛生など、従業員に対する取り組みをご紹介します。

グローバルな視野と多様性の尊重

ヤマハ発動機グループは、グローバルな視野に立ち、個人と会社が「高い志を共有し、研鑽しあい、協力しあい、喜びを分かちあう」組織体制を目指し、多様性が尊重される職場づくりを進めています。

成果や能力にリンクした人事制度

会社が「自立した個人」の集団になることで初めて会社と個人がWin-Winの関係を築くことができるという考えの下、従業員の成長と活躍を支援するとともに性別、年齢、国籍などにとらわれることなく成果や能力にリンクした人事制度を採用しています。

具体的には、年度初めに全社方針、部門方針を受けて各個人が業務目標を立て、上司とのコミュニケーションを経て確定させます。そして、立てた目標をベースに進捗管理を行い、年度末評価で「本給」や「賞与」にダイレクトに反映されます。

多方面からの人材育成

私たちは、ますます高まる世界規模でのビジネス展開を踏まえ、これまで以上に人材開発等に取り組むことが必要だと考えています。特に人材開発面では、さまざまな対象に向けた人材育成プログラムを年々充実させています。

具体的には、階層に応じた研修をはじめ、機能面での専門スキルを磨く研修、世界で活躍できる人材を目指す入社4年目海外現場体験や海外トレーニーなどの制度、チーム力を高めて組織としてのパフォーマンスを高めるコーチング研修などです。

コーチング研修は、管理職が組織のミドルマネジメントとしての機能を十分に果たしていくためのツールとして2017年から本格的な導入を開始し、着実に成果を挙げています。

なお、社員の能力開発に費やされた2019年の1人当たりの研修時間(延べ研修時間/ヤマハ発動機社員数)は11.3時間でした(コンプライアンス教育・安全衛生等法令に関する研修や新入社員研修を除く)。

ヤマハ発動機の人材育成プログラム
表 ヤマハ発動機の人材育成プログラム
2019年 ヤマハ発動機の人材育成プログラムの受講者数(延べ人数)
グローバル・選抜(「海外留学」「海外トレーニー」除く) 214人
チームワーク 42人
自立・高度化 1,866人
階層別(「新入社員研修」除く) 430人
セルフバリューデザイン(「セルフバリューチャレンジ」「人材育成計画」除く) 1,558人

従業員の業務意欲

業務遂行に意欲を持っている」に対して回答を得た、非常にそう思う(5点)・まあそう思う(4点)・どちらともいえない(3点)・あまり思わない(2点)・全くそう思わない(1点)の平均点

グラフ 従業員の業務意欲

「業務遂行に意欲を持っている」に対して、「非常にそう思う」「まあそう思う」と回答した従業員の割合
2016年:69.5%、2017年:72.0%、2018年:69.9%、2019年:70.0%
肯定回答(非常にそう思う、まあそう思う)の割合55%以上を維持することを目標にしています。

*調査会社が想定している及第点(平均3.5)を統計的に分析して目標設定

多様性を生かした職場づくり

私たちは「企業活動の原点は人」という基本認識の下、人権に対する考え方を「CSR基本方針」「倫理行動規範」の中で明示しています。その上で、持続的な成長を確保するために異なる経験、スキル、属性を反映した多様な視点や価値観が重要と考え、多様な人材の確保を目指しています。

そのために、全世界共通の幹部社員育成プログラムの開発・運用、競争力のある人材を育成・登用するためのグローバル人事制度の導入、グローバルな経験・見識を生かす組織づくりを進めています。

グローバル人材の活用

私たちは、日本人とローカル経営幹部がグループ課題を議論する場の1つとして2012年からGEC(Global Executive Committee)を開催しています。これは、経営会議での審議を前提にグループ中核会社のトップマネジメント層がグローバル経営に関するテーマを審議・検討する委員会です。当社のブランドスローガン”Revs your Heart”もこの場で検討され決定に至ったものです。

経営幹部に関しては、国籍・原籍を問わず優秀な人材の活用を促進し、特に、海外子会社の経営幹部層については、現地人材の積極的な登用を進め、その60%を現地化することを目指します。一方、本社においても、2016年からは海外子会社籍社員を部長職以上に登用しています。現在は、適材適所適時配置を推進するため、「本社と海外拠点」という関係を超えて、拠点同士の「国際間異動」も、対象者を非幹部層まで拡大する形で取り組みをスタートさせています。

女性活躍の促進

女性活躍の促進のためには、女性の管理職登用数を2020年までに2014年の2倍、2025年までに3倍とする目標を掲げ、2019年は、2020年目標を前倒しして達成しています。

現在は妊娠中の女性社員を対象に「長いキャリアを見据えてどのように育児休職を位置づけるか」などをワークショップ形式で考える両立支援セミナー、自分の傾向を知って自分を動かす能力を磨くパーソナルブランディング研修、女性のためのリーダーシップ研修、女性部下のマネジメント研修、不妊治療休暇などの制度を導入し、女性活躍の推進を図っています。

障がい者の雇用促進とモチベーション向上

障がい者に対しては、能力と適性に応じて活躍できる場の提供と社会的自立の促進を目指し、「ヤマハモーターMIRAI株式会社」を2015年10月に設立。2016年から本格稼働し、業務分野を広げるとともに会社見学会や体験発表会などのさまざまなイベントも実施し、社員の働きがいやモチベーションの向上を図っています。さらに、掲示板や社内報を通じて活動を紹介することで全社の理解と協力を促進しています。

ヤマハ発動機の障がい者雇用率

ブラフ ヤマハ発動機の障害者雇用率

仕事と生活の両立支援

私たちは、社員と会社の相互確認を前提としたキャリアプランの設計を支援するとともに、ワークライフバランス(仕事と生活の両立)を確保した職場づくりを目指しています。

育児休職・介護休職のほか、看護休暇やフレックスタイム制度、短時間勤務制度、配偶者の海外駐在赴任帯同に伴う退職者の再雇用制度など、各自の状況に適した働き方ができるように制度の充実を図っています。施設面でも、より働きやすい環境を子育て世代の社員に提供して「仕事と家庭の両立」を広く支援するため事業所内託児施設「わいわいランド」を運営し、2016年には増床を行って定員を増員しました。また、一部子会社では、在宅勤務制度を導入しています。

長時間労働の削減に向けては心身の健康維持等の観点から、過剰な労働時間を削減することを方針としています。そして労使協議の上、法令よりも厳格な「時間外労働に関する規則」を設定しています。さらに、労働組合と会社の双方が参加する「労働時間に関する労使委員会」を毎月開催し、現状確認を行っています。
有給休暇の取得については、働き方改革関連法の遵守はもとより、労使で設定した取得目標に向け、連続有給休暇取得制度等により取得を促進しています。特に、5連続有給休暇対象者にはメッセージカードを送付するなどして意識付けを行い、実効性を高めています。

ヤマハ発動機の主なワークライフバランス支援制度
制 度 内 容
育児休職 子どもの満2歳の誕生日まで休職可能
介護休職 1年以内で本人が申請する期間で休職が可能
看護休暇 小学校3年修了までの子どもを看護するための休暇を、子ども1人の場合は年間5日まで、子ども2人以上の場合は年間10日まで取得可能
フレックスタイム制度 6:30~21:45の時間内で労働時間の設定が可能
※コアタイム 例=10:15~15:00
勤務の軽減 小学校3年修了までの子どもを養育する従業員、または家族を介護する従業員に対しては、時間外労働の制限や深夜業務免除
短時間勤務制度 2時間もしくは1時間の勤務時間短縮が可能
その他 定時退社デーの設定(当社休日の前日、給与日、賞与日)
3日連続の有給休暇取得(30歳以上は5歳ごとに5日連続取得)

労働安全衛生

ヤマハ発動機では、社長執行役員から権限委譲を受けた中央安全衛生委員会が中心となり、安全で健康的な労働環境の整備をグローバルに推進しています。そして、災害ゼロを目指してさまざまな活動に取り組んでいます。

例えば、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS※1)の中核となるリスクアセスメントを行い、職場の潜在的な危険性や有害性を発見することで、労働災害の未然防止に努めています。特に、新たな設備の導入時や新規案件開始の際には入念なリスクアセスメントを実施しています。

職業性疾病(化学物質、有機溶剤、粉じん等)に関しては、職場巡視や特殊健診等を通じて状況を把握しています。また、人間工学に基づいて安全で快適な職場づくりを行い、定期的なチェックを行っています。

項目 実施内容
照明 半年に1度、労働安全衛生法の事務所則で定められた照度を下回っていないかを照度計を用いて計測
騒音 半年に1度、生産現場が85デシベル以上の音を出していないかをチェック
室内空気の質 全体換気装置を用いて空気の循環を行い、特定職場については半年に1度、国家資格を持った作業環境測定士に委託して空気の質を測定
温度・湿度 WBGT計を用いて両方同時に測定を行い、快適な職場環境にあるかどうかをチェック

上記に加えて衛生管理者が週1回、生産や実験の現場では安全管理者が1日1回、職場内を巡視して安全で快適な職場環境の保持に努めています。
また、安全管理者や監督者、作業主任者を対象とした能力向上のための階層別の教育・研修や安全衛生大会の開催などを通じ、職場の安全と良好な衛生環境を支える人材の育成にも注力しています。2019年に実施した労働安全に関する研修実績は以下のとおりです。

研修内容 研修者数
統括安全衛生管理者研修 18人
新任職長研修(法定教育2日間) 40人
安全管理者選任時研修(法令教育1日) 49人
安全管理者能力向上研修(法令研修半日) 53人
危険予知訓練 46人
粉じん作業特別教育(法定教育1日) 26人

海外でも照明、騒音、空気の質、温度、湿度などについて法令または社内基準で管理を徹底し、安全衛生についての教育や研修も積極的に推進しています。
また、グループ主要製造拠点を対象に2008年からはOSHMS※1のシステム構築を図り災害防止を推進しています。グループ認証導入事業所においては、定期的なフォローアップを行い管理面でのレベル向上を図り、レベルに達しているかどうかを本社が審査してグループ認証を与えるしくみを導入して定期的なフォローアップを行っています。
また、外部請負業者に対しても作業安全要領を定めて労働災害防止に努めています。

労働災害度数率※2

グラフ 労働災害度数率

※1 OSHMS: Occupational Safety & Health Management System
※2 労働災害度数率:100万延労働時間当たりの休業災害被災者数
※3 ヤマハ発動機および生産機能を持つ連結子会社と関連会社の合計22社の合計

2019年のヤマハ発動機の休業災害は9件、不休災害は10件で、災害総件数は19件となっています。労働災害の傾向としてはテストコース走行中での災害発生が目立っており、発生した災害は全社に情報発信し横展開を図り再発防止に努めています。

また、2019年の職業性疾病の発生はありませんでした(職業性疾病発生率0%)。

社員の健康

方針

ヤマハ発動機は、「感動創造企業」をめざし、お客様に新たな感動と豊かな生活を提供することを企業の目的としています。そのためには、まず社員1人1人が「健康」であること。それによって、個々の能力や情熱が発揮され、提供する商品やサービスに対するお客様の信用にもつながるものと考えています。
ヤマハ発動機では、社員の「健康」を会社の発展に欠かせない重要な経営課題ととらえ、会社・社員が一体となって、社員の健康の保持・増進に取り組んでいきます。

  1. 会社は、社員がより健康でいきいきと働くことができるよう、職場における健康リスクの低減、快適な職場環境の形成を推進します。
  2. 会社は、健康保険組合と連携して、社員の健康に向けたセルフケアの取り組みを積極的に支援します。
  3. 社員は、自らの健康に関心を持ち、健康づくりに主体的に取り組みます。

推進体制

健康施策の推進については、中央安全衛生委員会(執行役員人事総務本部長を委員長として産業医、製造・技術・事務の各部門の管理監督者の代表、労働組合等で構成)を設置し、中期・年間計画を決定しています。具体的な施策実施は、健康推進チーム会議(人事部、産業医、健康推進センター、産業看護職等で構成)において検討し、成果指標を用いて実施状況を検証しながら取り組みを進めます。また健保とは毎月、健康政策共同推進会議を開催し、施策の連携について協議を行っています。

健康診断及び事後措置

法定の健康診断は受診率100%を成果指標に掲げて実施しています。さらに、健康診断結果のフォローを重視し、事後措置に関する社内規程を設け、重症化予防および就業判定のための産業医等による保健指導の実施を徹底しています。

過重労働対策

人事労務部門と健康推進部門が連携して適正な労働時間管理を推進するとともに、長時間労働者については、法定を上回るきめ細かな基準で産業医による面接指導を行うとともに、職場における健康確保措置を徹底しています。

生活習慣病対策

健康診断の結果、生活習慣病のリスクを抱えた社員に対しては、看護職・管理栄養士による継続的な保健指導(特定保健指導)を実施しています。また喫煙対策については、就業時間内禁煙を社内制度化するとともに、禁煙に向けた指導や様々な支援ツールの提供を行っています。

健康増進

全社員参加の健康づくり「ウェルビー活動」として、運動や食事などの生活習慣改善の取り組みをポイント化する「健康マイレージ」やウォーキングイベント等の健康プログラムを展開しています。また、健康診断結果の分析を基に職場ごとの社食メニューを提供するなど、栄養面からも社員の健康をサポートしています。

女性の健康支援

女性社員に特有の健康問題に対応するため、専用の相談窓口やセミナー等のプログラムを用意しています。また、婦人科検診について健保と連携して受診しやすい環境を整備し、事後フォローの取り組みも進めています。

海外駐在員の健康支援

海外駐在員の健康診断の受診徹底を図るとともに、現地の医療状況や生活環境を把握するため産業医による海外拠点の医療巡回を実施しています。なお赴任前には、ウイルス性肝炎などの感染症の予防を含めた健康管理研修、予防接種を実施し、マラリア等の風土病感染地域へ渡航する社員には予防薬の提供も行っています。

健康経営度調査の必要記載事項(数値目標)

メンタルヘルスへの対応

体制

「ストレスチェック」を健康診断時に合わせて毎年実施し、分析結果をレーダーチャートにして本人にフィードバックしています。その上で、必要に応じて産業医がフォローする体制を構築しています。また、カウンセラーも常駐し、カウンセリングやコーチングなどにより不調者のフォローとタフネス支援を行っています。さらに、メンタルヘルスの顧問医制度も導入してさまざまな角度からの診断と方針の明確化を行っています。
職場復帰する社員に対しては「リワークプログラム」によって再発を防止し、復帰後は、所属長・人事部・産業医が連携して1年程度本人をフォローします。

研修

新任の管理職・監督職・部長職に対してメンタルヘルスについての知識や職場での対応方法などの研修を行い、早期発見・早期対応に努めています。

海外展開

2005年から海外駐在者のための24時間対応可能な電話相談サービスを実施していましたが、より積極的な取り組みとするために制度を見直し、日本で行われている「ストレスチェック」を2016年からアメリカで2017年からインドで行い、2018年からはすべての海外駐在員に展開しています。

労働組合との関係

ヤマハ発動機は、「労働条件並びに経営秩序を確立」するために、「相互の公正な理解と信義誠実の原則に基づき」、労働組合と労働協約を締結しています。
この協約に則り、会社のさまざまな施策について労働組合に適宜説明し、労使それぞれでレポートを発行するなど、従業員への周知と理解に努めています。さらに、定期的な労使協議や委員会を開催するほか、会社施策に基づくテーマや労働組合から提起された課題についての労使協議などを適宜実施しています。企業年金基金や健康保険組合、共済会などの運営についても労働組合の役員が参画しています。

最低賃金の保証については、そのコミットメントとして最低賃金に関する協定を毎年労使で結んでいます。
ヤマハ発動機は、管理職以外の社員は労働組合に所属するユニオンショップ制を採用しており、従業員の労働組合加入率は全社員の82%で労働で、グローバルでは58%です。国内グループ会社では、労働組合や社員会を設立し、それぞれに労使の対話を進めています。また、ヤマハ発動機労働組合を含むグループ会社の労働組合はヤマハ労働組合連合会に所属してお互いに連携を深めています。海外グループ会社については、各国・各地域の労働慣行を踏まえて適切に労使が協議できる体制を整え、賃金の支払いに関しては現地法令に定められた内容を遵守して実施しています。

海外労働リスクへの対応

当社の生産拠点が所在するアセアン、インド、中国などでは労働争議などのリスクが高く、事業活動を継続する上で注視しておかなくてはならないと考えています。そのため、グループ共通のリスク管理台帳の中に「労働争議(ストライキ等)による操業停止」を織り込み、セルフチェックと対策活動の立案をモニタリングしています。

製造各社は、各国法制や地域での労働問題の定期的な収集や、労使関係の強化および相談窓口の周知といった施策に取り組み、本社では長年の労働争議事案の知見を生かし、グループ内のノウハウ共有と有事の際の連絡体制維持強化に努めています。

なお2019年は、インドで大規模なゼネストがあり操業に軽微な影響を与えたものの、重大な問題には至りませんでした。

ページ
先頭へ