トップメッセージ
持続可能な社会の実現のために

ヤマハ発動機グループは、「感動創造企業-世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供する」を企業目的とし、「顧客の期待を超える価値の創造」、「仕事をする自分に誇りがもてる企業風土の実現」、「社会的責任のグローバルな遂行」の3つを経営理念に掲げています。そしてこの理念の下、常に新しいことに挑戦することで、市場を切り開き、個性的な製品やサービスを生み出し、幅広い事業を育んできました。現在の私たちの姿は、こうした歴史の上に成り立っているものです。
一方で時代は今、大きな変革期を迎えています。新型コロナウイルスCOVID-19を経て、デジタルの加速による働き方の多様化やオンライン体験が拡大する一方で、人間らしい生活や心の豊かさ、自己実現としての幸せを願うお客さまが世界中で増えているように感じます。あらためて、当社の存在意義である感動創造を通じて人の喜びと環境が共生する社会を実現することがステークホルダーの皆さまから求められている当社の役割だと認識しています。特に気候変動問題に関しては、カーボンニュートラルに向けた世界各国の取り組みが加速する中で、地域ごとに異なるお客さまの要望や規制対応、ステークホルダーとの対話が必要です。人権をはじめとするグローバルな諸課題についても、当社の経営や事業に想定されるリスクと機会を特定し、適切なコントロールをしていくことが事業活動の基盤として欠かせません。
こうした中で当社は、2030年を見据えた長期ビジョン「ART for Human Possibilities」の中でRethinking Solutionをテーマの一つに掲げ、ヤマハらしい形で社会課題の解決を目指すべく、これまで培ってきた技術や知⾒、パートナーとの共創活動によって新たな価値創造を進め、SDGs達成に貢献する事業開発に取り組んでいます。さらに、2025年からの中期経営計画では、サステナビリティ経営の方針として、「モビリティの楽しさ」「豊かな人生」「地球との共生」を掲げました。「生活を楽しむことを広げたい」という創業者の思いを原点に持つ当社は、ヤマハらしい[発・悦・信・魅・結]への挑戦を続けることで、新しい価値創造の実現を目指します。
「社会的責任のグローバルな遂行」を経営理念の一つに掲げる当社は、サステナビリティにおいても国際的合意事項との連携が大切だと考えています。この考えの下、当社は2017年、「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」についての10原則「国連グローバル・コンパクト」にグループとして署名し、現在それに則った活動をさまざまな形で実施しています。今後も私たちは、地域・社会・地球環境との調和を大切にしながら、ステークホルダーから信頼される企業を目指して持続可能な社会の実現のために活動を推進していきます。