Advanced Robotics Automation Platformの核となる 統合コントローラ「YHX」シリーズ新発売 拡張性に優れ、スペース・コスト・セットアップ工数を大幅に削減

2016年10月17日発表

　ヤマハ発動機株式会社は、統合制御型ロボットシステム「Advanced Robotics Automation Platform」において自動化ラインを構成する全てのロボットおよび周辺機器の協調、同期制御を実現する統合コントローラ「YHX」シリーズを2016年12月1日から発売します。

　　「YHX」シリーズは、高機能・高性能の「ホストコントローラ」、多様なモータ制御に対応した「ドライバユニット」、多軸駆動に必要な動力を配線レスで供給可能な「大容量パワーユニット」、最少の配線で効率的に周辺機器を接続する「リモートIOユニット」、また、さまざまな制御ニーズに対応できる「ゲートウェイユニット」で構成されます。
　業界初^※1のスタッキング構造によりシステム制御盤スペースを大幅に減らし、圧倒的な省配線化が可能となり、自動化ラインのセットアップ工数および設備コストを大幅に削減します。
　　またIEC 61131-3^※2にも準拠した高性能PLC^※3を内蔵し、汎用性の高いロボット言語を新開発。加えて、主要な各種フィールドネットワークにも柔軟に接続することが可能で、IoT、Industrie4.0などにも発展可能な柔軟性と拡張性を備えています。
　なお操作は全面タッチパネルの「プログラミングパッド」にて簡単に行えます。

※1 2016年10月ヤマハ調べ
※2 国際電気標準会議（IEC）が発行したPLCプログラミングの国際基準
※3 Programmable Logic Controllerの略。リレー回路を原型とした制御装置

〈「YHX」シリーズの主な特徴〉

1）業界初のスタッキング構造により制御盤内のコスト、スペースを大幅に削減、セットアップ時間も短縮

　「YHX」シリーズは、「Advanced Robotics Automation Platform」対応の単軸ロボット（ACサーボモータ仕様・ステッピングモータ仕様）、スカラロボット、リニアコンベア、画像処理カメラなどと周辺機器を統合的に制御することで、高度な自動化システムの構築を可能にします。
　また、業界初のモータドライバとモータ駆動電源まで含めたスタッキング構造により、圧倒的な省配線・省電源化を図りました。制御電源やモータ動力駆動電源、高速ネットワーク通信、セーフティ回路などを全てスタック接続することでユニット間の配線を不要とし、配線コストおよび配線工数を従来比30％〜50％削減できます。

　「YHX」シリーズのホストコントローラは最大255個のモータを含む64台のロボットを同時に制御可能です。また、このコントローラはネットワークケーブル接続により、各種フィールドネットワークのホストとしても、スレーブとしても機能します。

2）国際基準に準拠したPLCを内蔵、IoTへの対応も万全

　高機能かつ高速な汎用PLCを内蔵しており、IEC61131-3に準拠した5種類の言語が使用可能で、ロボットや周辺機器を含む自動化装置全体を制御できます。さらにIoT、Industrie4.0などにも発展可能な柔軟性と拡張性を備えています。

3）全面タッチパネルで操作しやすい「プログラミングパッド」

　「プログラミングパッド」は、安全機能を備えた約10インチ液晶の全面タッチパネルに操作しやすいインターフェイスを採用。「日本語」「英語」「中国語」の3言語に対応しています。

〈主要諸元〉