Advanced Robotics Automation Platformに対応 ロボットカメラ「YFAEYE (ワイ)」新発売 充実の自動調整機能でセットアップしやすく、画像処理に関わる一連の処理を1台で実現

2016年10月17日発表

　ヤマハ発動機株式会社は、自動化生産ラインで、ワークの判別、認識などに使用される画像処理機能一体型のカメラ「YFAEYE」を2016年12月1日から発売します。
　当社は今回の「YFAEYE」を手始めにマシンビジョンの分野に新たに参入します。

　「YFAEYE」は、撮像を始め、画像処理回路やCPU、ソフトウェア全てを内蔵し、外部ボードが一切不要でPLC^※やロボットなどに直結可能な画像処理機能一体型のカメラです。撮像・画像処理・位置検出・文字／コード認識などに加え、同時に照明制御も可能としており、画像処理に関わる一連の作業を1台で実現できます。また統合制御型ロボットシステム「Advanced Robotics Automation Platform」に対応しているので、統合コントローラ「YHX」シリーズとは、ケーブル1本で接続可能です。

　操作や設定はタッチオペレーション対応の「プログラミングパッド」にて行います。画像登録からフィルタ適用の前処理や画像処理アルゴリズムの選択など、熟練が必要な作業についても、目的を選択するだけで、カメラが自動で最適な設定を行います。従来からの画像処理製品「iVYシステム」のノウハウ・経験を活かし、さらに高精度なセットアップを簡単に短時間で行うことができます。

　「YFAEYE」は、当社以外の自動化システムにも接続可能な汎用性を備えており、カメラ単体でのビジネスも視野に販売拡大を狙います。

※ Programmable Logic Controllerの略。リレー回路を原型とした制御装置

〈市場背景と製品の概要〉

　製品サイクルが短く、多品種変量生産が加速度的に進むモノづくりの現場において、低価格での高速・高効率、かつコンパクトな生産設備を短期間で構築することが求められています。そのような高速・高精度の生産工程において、画像処理システムは欠かすことができないものとなり、それを簡便に構築できることが大きなカギとなります。
　産業用ロボットからコントローラまで、生産現場の自動化を力強くバックアップする製品をバリエーション豊富にラインアップする強みを活かし、複雑・多様・高速化する生産現場での効率化・品質向上を追求している当社としては、昨今、画像認識装置への重要度が増していることを受けて、操作を簡易化し工数削減にも貢献する「YFAEYE」を手始めに、マシンビジョンの分野に新たに参入します。
　「YFAEYE」は、容易なセットアップが特徴の従来からの「iVYシステム」で培った技術を大幅に進化させ、セットアップやオペレーションがいっそう簡単になりました。

〈主な特徴〉

1台で撮像から画像処理に関わる一連の処理を実現

　撮像を始め、画像処理回路やCPU、ソフトウェア全てを一体型の本体に内蔵しているので、撮像・画像処理・位置検出・文字／コード認識に加え、照明の制御も可能で、ビジョンに関わる一連の処理を外部ボード一切無しに実現します。
　統合コントローラ「YHX」シリーズに接続した場合には、ロボット位置や絶対座標の補正に、コンベアトラッキング、文字認識などが行いやすくなっています。
　また、当社以外のロボットシステムやPLCとの連携も可能です。

パラメータなど自動設定可能

　操作は、タッチ操作対応の「プログラミングパッド」にて行います。画像登録やフィルタ適用などの前処理、サーチ手法の決定に必要な特徴の抽出、パラメータ決定など、熟練が必要な処理は、目的を選択するだけで、カメラが自動で適切な設定を行います。必要に応じて、自動設定された数値を参考にして、さらにチューニングすることも可能です。

便利な機能の充実

　最大4chの照明を制御できる「照明制御機能」や運転状況が一目でわかる「有機ELモニター」、コンベアトラッキング対応やターンテーブル上の定位置での撮像も可能な「エンコーダ入力」、プログラミングパッドからカメラを切り替えて操作・設定できるデイジーチェーン接続（最大16台）といった便利な機能も搭載しています。

〈主要諸元〉