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技報【バックナンバー】

ヤマハ発動機では研究開発の成果や製品を支える技術をご紹介するために、年1回(12月)、技報を発行しております。
本ページでは、PDFファイルのダウンロード・閲覧ができます。(現在、冊子の配布はいたしておりませんのでご了承ください。)
YAMAHA MOTOR TECHNICAL REVIEW
技報No.17 表紙

ヤマハ発動機 技報 No.17(1994年3月)

技術論文
技報No.17 技術論文1 説明画像

風力発電用電力変換装置の開発 PDF

日比野 由貴夫

風力発電はクリーンで無尽蔵なエネルギー源として、近年地球環境問題の高まりとともに太陽光発電や燃料電池発電等と同様に新エネルギー発電の一翼を担うものであり、海外では既に商用ベースで電力の一部を供給している状況にある。本稿では、プロペラ型風車を原動機とする発電装置として、近年産業・民生両分野において多方面で活用されているインバータの技術を応用することにより、変動する風力エネルギーを安定した電力として利用できるようにすると同時に、効率良くエネルギーを取得することを狙いとして開発された電力変換装置について、その概要、制御方式及び試験データ等について報告する。
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技報No.17 技術論文2 説明画像

野外走行可能なレーザ位置計測式無人走行車両 PDF

望月 博文/村井 孝之/溝川 隆司

本論文では、野外の起伏のある路面にて自動走行可能な無人走行車の研究内容について述べる。この車両は、あらかじめ作成された地図に従って自動走行が可能である。自動走行のための車両の位置計測は、デッドレコニング方式とレーザー位置計測方式を用いている。これは、地上に設置した反射体と、車両に搭載したレーザ投受光器を使用して、受光方位から位置計算を行うものである。また、このレーザ投受光器は、丘陵地などにおける車体の傾斜に対応可能である。また、リアルタイムで位置計測を可能とするための位置計算アルゴリズムと、広範囲な領域の走行を可能とするため、複数の反射体の利用方法も同時に開発し、走行実験により目標性能(位置計測精度:±0.1[m])を達成した。これらの研究で得た無人車制御技術は、電磁誘導ゴルフカート「ターフエース」開発に応用展開された。
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技報No.17 技術論文3 説明画像

自動車エンジンをベースにした低NOx、高信頼性GHP用エンジンの開発 PDF

前田 徹/岡田 雄三/鈴木 茂人

GHP用E/Gは、燃料が都市ガスで多種類あり、一定低速運転に近く、20,000Hrの長寿命が要求されるなど、自動車E/Gとは異なった使用条件にある。現在、生産されているLPGを燃料とするタクシーE/G技術をベースとして、圧縮比、燃料供給システム、動弁系、ブローバイシステムなどを設計変更することにより、低NOx・高信頼性のGHP用E/Gを開発し、このE/Gを搭載したGHPの市場展開を近々予定しています。今後は、さらなる低NOx化、ノーメンテナンス化、さらなる長寿命化を図ることが課題です。また、自動車E/Gをベースとして適切な設計変更を加えることにより、低NOx・高信頼性GHP用E/Gを実用化できることを実証したことは、量産されている多種の自動車E/GをモディファイしてガスE/Gに転換できる可能性を示し、このことはエネルギーの有効利用の一つの形であると考えています。
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技報No.17 技術論文4 説明画像

小型船舶における複合材料の構造解析手法 PDF

小杉 隆司/柏川 政巳/高須賀 利江

小型船舶の開発における構造設計の果たす役割は、その安定性や信頼性などの観点から極めて大きい。その一方で、いかに合理的で有利な最適設計を図るかが課題となる。この構造設計を進める上での指標となる有限要素法を中心とした構造解析が、さまざまな分野で活用されている。さらに、対象とする領域も静的な荷重下での変形・応力問題ばかりでなく、非線形解析による大変形問題、伝熱解析による熱応力問題、固有値解析による振動問題など多岐にわたる。また、小型船舶ではFRPをはじめ、さまざまな複合材料が用いられる。そのため、異方性材料の解析手法も開発しなければならない。本稿では、これらの構造解析技術について、電算システムから適用事例までを紹介する。なお、本稿は1993年12月13日から16日にわたり、横浜で開催されたFAST’93(高速海上輸送に関する国際会議)での講演論文の抜粋版である。
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技報No.17 技術論文5 説明画像

WV(ウォータービークル)の低騒音化の研究 PDF

伊藤 和正/小谷野 敏

WVはモーターボートなどと異なり、岸辺に非常に接近した運転が可能な乗り物のため、岸にいる第3者に対する音への配慮を充分行うことが大切になってきている。WVの騒音が大きいと言われる要因には、大きく分けて「ハード面(WVの音圧の絶対値)」と「ソフト面(使われ方による騒がしさ)」の2つがある。我々はこの2つの騒音の要因と低減方法を明確にするため、「現状把握・要因分析・改良手段の模索・改良手段の検証・騒音値と聴感の関係調査・今後の展開検討」というステップを踏んで先行開発に取り組み、その内容の一部を1993年のSETCにて発表した。ここではその中から、音圧の絶対値の現状把握および要因調査について紹介させていただく。
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技報No.17 技術論文6 説明画像

2ストローク船外機におけるクランク室内圧による空気重量検知 PDF

加藤 雅彦/野中 公裕

近年、地球規模で環境問題が大きな関心を集めている。船外機の開発・製造をしている弊社においても、現在、排出ガスレベル改善のための技術開発に取り組んでいる。それら排出ガス改善技術の中でも、全運転領域において、電子制御燃料噴射により空燃比を適切に設定する手法は、基本的な改善技術の1つであり、他の多くの排出ガス改善技術の成否を左右する技術でもある。そして、燃料噴射量の計測精度が一定レベルで管理されている電子制御燃料噴射エンジンにおいては、空燃比の精度は、吸入空気量を如何に一定レベルの精度で検知できるかにかかっている。そこで、本論文では、船外機のパワープラントの大半を占めるクランク室圧縮式2ストロークエンジンにおいて、クランク室内の圧力変動に着目し、圧力変動と吸入空気量との相関について理論検討、並びに実機検証を行い、クランク室内圧を用いた吸入空気量検知の手法の電子制御燃料噴射式2ストローク船外機の吸入空気量検知のためのシステムとしての可能性を検討したので、その結果を詳述する。
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技術紹介
技報No.17 技術紹介1 説明画像

当社物流技術の新動向 PDF

熊田 博仲

商品を開発し、製造し、販売していくためには、種々の技術が必要である。その中で物流に関する技術は、当社のように商品の種類、生産工場、仕向地がいずれも多様化している場合、発生する費用も膨大なため、特に重要である。そこで今回は当社物流技術の新しい動向についてご紹介したい。
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技報No.17 技術紹介2 説明画像

硬質ウレタン発泡にノンフロン発泡システムの導入 PDF

伊藤 博

硬質ウレタン発泡(以下ウレタン発泡)は、舟艇の浮力体および断熱材に多く使用されている。その施行は、発泡圧に耐える受型に二液を混合撹拌し、型内に注入するだけで、現場でも簡易に行うことができる。このウレタン発泡には、発泡剤としてフロン11が長い間使用されてきた。その理由として、低毒性、不燃性、化学的安定性等に優れており、また発泡体となったものは、電気絶縁性および断熱性はもとより、接触する材料に与える影響が少ない等の特徴を持っているからである。しかし近年、フロン11を含む特定フロンはオゾン層の保護問題により、国際的には’95年全廃が決定しており、マリンにおいてはヤマハ発動機全体方針の’93年12月末日以降の全廃に合わせるべく準備が進められ、代替フロンあるいはノンフロンの対応計画が材料メーカーから出され、代替フロン処方ではフロン11とほぼ同等の発泡性および物性のものが開発され、工程も何ら変更することなく、’94年からの切替えが可能となった。一方、ノンフロン処方は技術的課題が多少残っていたが、発泡条件でカバーすれば使用できる見通しが立ち、’93年10月に生産開始となったウォータービークルに導入された。
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技報No.17 技術紹介3 説明画像

YCLS(Yamaha Computerized Lubrication System) PDF

矢代 善伸/高橋 邦男

近年、環境意識の世界的高まりもあり、2サイクルエンジンの排気煙が注目されている。排気煙は2サイクルエンジンの持病と言われてきた。今回、世界に先駆けて開発した「YCLS」は、排気煙だけでなく、マフラーからのオイル飛散など、2サイクルエンジンの“ダーティーイメージ”を大幅に改善するシステムである。
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技報No.17 技術紹介4 説明画像

TZR50R用エンジンの紹介 PDF

鈴木 守

93年3月、フルサイズの車格と本格的な動力性能により人気の「TZR50」に、レースで高い評価を得ている’93「YZ80」のエンジンをベースとして、セル式スターターとバランサーを装備した「4EU型エンジン」を搭載し、「TZR50R」として発売した。4EU型エンジンの概要を述べる。
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技報No.17 技術紹介5 説明画像

TT250R用エンジンの紹介 PDF

高橋 克至

当社は、XT250T以来、長い間沈黙を続けてきた250ccフルサイズの4サイクルトレールモデルに、'93年4月、「TT250R」を投入した。「ピュア・オープン・エンデューロ」をキーワードとし、走破性、取扱い性、信頼性といった各項目を根本から見直し、“本物”をめざしたモデルである。このモデルを実現するために新設計したエンジンについて紹介する。
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技報No.17 技術紹介6 説明画像

XJR400用エンジンの紹介 PDF

鈴木 正人

1989年頃より、ネイキッドと呼ばれるスポーツバイクの人気が盛り上がってきた。こうした背景を受けて、我社として多くの議論を重ね、「新時代のネイキッドスポーツ」として新設計の空冷エンジンを搭載した「XJR400」を開発した。 このモデルでは、 (1)ファイティングスピリッツのあるモーターサイクルらしいスタイリングであること。 (2)走りが楽しいこと。 をキーワードに開発を行った。
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技報No.17 技術紹介7 説明画像

台湾排ガス規制適合排気系の開発 PDF

奈良 一弘/式部 光兼/石田 洋介/鈴木 勝美/足立 竹司/鈴木 洋末

CO4.5g/km、HC+NOx3.0g/kmの台湾2期排気ガス規制に適合する、触媒付き排気系の開発を行った。4サイクル機関より比較的高濃度の2サイクル機関で、新機構の採用により後輪出力維持しつつ、浄化性能と耐久性を満足した。
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製品紹介
技報No.17 製品紹介1 説明画像

電磁誘導式立ち乗りカートターフエースの開発 PDF

仲井 政雄

日本国内には、現在約2000箇所のゴルフ場があり、これらのゴルフ場ではゴルフカーをはじめとして、各種のバッグ搬送具が使われている。ヤマハは1978年に乗用ゴルフカーを発売して以来、乗用タイプ・立ち乗りタイプ合わせて約6万台を生産・販売してきた。このうち立ち乗りカートは、プレーヤーと共にフェアウェイ上を移動できるため、質の高いプレーヤーサービスに適しているとともに、キャディの労力軽減にも寄与できることより高い評価を得ている。一方、誘導線を埋設したカートパスを自動走行する誘導カートは、芝生の保護や安全性を重視するゴルフ場に歓迎されている。さらに近年では、立ち乗りカートの機能を有し、必要時には誘導走行もできるゴルフカーの開発が嘱望されてきた。そのような中で、“人にやさしく、芝にやさしく”をテーマに開発したのが「ターフエース」である。
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