| 技術論文 | 運動機構解析システムの開発 PDF 杉山 滋/内藤 重男/戸口 孝則 剛体系の大変位動力学・静力学・運動学解析を対象とした運動機構解析システムを開発した。当システムは汎用性を有し、種々の機械システムに広く利用できる点に特徴がある。また、CADデータとの連結、専用機能のモジュール化が容易など、ユーザフレンドリ化を図っている。本報では、当システムの概要、いくつかの適用事例を示す。 冒頭を表示 |
| ブレーキホースレイアウトの計算モデル PDF 杉山 滋/大滝 尚/鈴木 健一 ブレーキホースを車体に取付けた時の形状を予測するための計算モデルを開発した。従来この課題には、有限要素法を適用した例があるが、スーパーコンピュータを用いてもなお非常に多くの計算時間を必要としている。ブレーキホースは柔軟な素材でできており、シャシーにマウントされる際に大きく変形する。有限要素法では要素の変位を独立変数にとっているため、要素変位から質点の座標を反復計算しなければならない。このモデルは運動力学の観点からアプローチしたものである。ブレーキホースは有限個の弾性梁と質点に分割され、質点は梁要素力によって三次元空間内を動きまわる。質点の座標と方位を独立変数にとって質点に働く要素力のつり合い式を解けば、直接ホース形状が求められる。梁要素の変形が線形であると見なせる程度に充分小さいとすれば、要素力は単純な梁理論より求められる。方位の表記法にはオイラーパラメータを採用し、要素力のつり合い式の解法にはNewton-Raphson法を使用した。計算結果は実験データと良く一致する。 冒頭を表示 |
| 可変連桿比(可変圧縮比)エンジン研究 PDF 梶原 謙一/土田 直樹 ショートストローク多弁エンジンの高出力化を目的に、コンロッド大端部に偏心機構をもつV-R/L方式のエンジンを試作し、その特性を調査した。
その結果、V-R/L方式は、
1高体積効率が得られ、出力が向上する。
2燃焼室形状が改善され、MBTが遅角できる。
ことがわかった。但し、機構が複雑になり、ロス馬力が増加するので、高回転エンジンに適用するためには、更なる改良が必要である。 冒頭を表示 |
| 2サイクルエンジンオイルの排気煙評価手法の開発 PDF 矢代 善伸/高橋 邦男 2サイクルガソリンエンジンは小型、軽量など多くの特長を持っている。しかし、その構造上エンジンオイルは使い捨てとなる。このために排気煙が発生する場合がある。排気煙低減のためにはエンジンだけでなく、使用するエンジンオイルの改善が不可欠である。しかし、エンジンオイルの排気煙評価に際して決まった方法がなかった。そこで、簡便な評価手法についての検討を行った。本報告では、オイル単体評価と実機評価での関係について報告する。この結果、以下の二つのことが分かった。一つは、エンジンおよび運転方法を決定すれば、どのような実機評価方法でも評価可能である。実機評価方法の中で最も簡単かつ精度よく評価できるのは、小型2サイクル発電機を使用した方法である。もう一つは、DSCを使用したオイル単体評価結果と実機評価結果がほぼ一致することである。差の少ないオイルを評価するには、実機よりむしろ適していると考えられる。 冒頭を表示 |
| 製品紹介 | GTS1000の開発 PDF 伊藤 太一/中屋 一正/上田 英明 近年、欧州における排気量750cc以上のいわゆるビッグバイクの市場は、順調に増加しており、1992年の予測では、5年前の約1.8倍に達し、新車登録台数は13万台の規模となっている。このビッグバイクの市場では、大きな2つの流れがあり、ひとつはパフォーマンスを追求したスーパースポーツのカテゴリーと、他方は快適性をより追求したヨーロピアンツーリングのカテゴリーであるが、スーパースポーツはよりスポーティに、ツーリングはより快適にというように、2つのカテゴリー間のギャップはますます大きくなる傾向にある。「GTS1000」はこのギャップをなくして、1台のバイクでスーパースポーツとしても、ツーリングとしても楽しめ、さらに排気ガス浄化や燃費向上などの社会性を高めたバイクという企画コンセプトで新規開発をした。 冒頭を表示 |
| YDMSの開発 PDF 大谷 佳邦 加丁・組立工場内で当初は生産に直接関わる部門・工程で採用されたFA化が、多品種少量生産の進む中、完全自動化やCIM対応のために、それらを相互に結ぶ物流・搬送の部門でも行われてきている。また、近年、空き空間を有効に利用したいというニーズが地価の上昇等により急速に拡大してきた。そのような要求を満たすものとして、開発された天井空間を利用したモノレール式無人搬送システム「YDMS(ヤマハ・ダイレクトドライブモータ・モノレール・システム、商品名:キャリーボーイ)」を紹介する。YDMSは施設内天井空間に敷設されたレール上を走行し、例えば荷物のピッキングから組立ラインサイドへの供給、空バケットの回収まで、一貫した流れで部品を搬送する。また、その制御はホストコンピュータより搬送指令を受けた後、YDMS本体に搭載されたマイコン制御により個々に自動運転を行う。 冒頭を表示 |
| MJ700TZの開発と紹介 PDF 服部 敏幸 我社が、’87年にMJ500T、MJ500Sをウォータービークル(W/V)の市場に投入して以来、年々その市場規模は拡大し続けている。近年、W/Vは、我社のマリンジェットを中心とした類似商品にまとまりつつあり、その市場は年間約10万隻の規模となっている。また、ポラリス等のメーカーが新規に参入するケースが増えている。そこで、W/Vのトップである我社としては、さらに新たな市場の開拓のため、ニューコンセプトのMJ700TZ(US商品名:Wave Blaster)を投入することとなった。 冒頭を表示 |
| 技術紹介 | 生産ライン用ネットワークMN-NETの紹介 PDF 高島 千代久 近年、CIMという言葉が使われて久しいが、本来の意味は、経営戦略(S.I.S)を効率的に行うために、設計・生産・販売の情報をコンピュータによって統合化したシステムのことである。この統合化によって、新製品開発期間の短縮化、設計変更の迅速化、生産コストの低減、営業力の強化などが得られるはずである。ところが、このCIMは生産部門に関して、今一つ現実とは遊離している感がある。生産部門にとってCIMの対象は、鋳造・鍛造・プレス・溶接・成形・機械加工・塗装・組立等、多岐に渡っており、それぞれ生産形態はまったく異なっている。したがって、現在の生産システムエンジニアでは、工数的にも技術的にもCIM化への対応は厳しいものがある。多くの場合、コンピュータメーカーにシステム開発を委託するわけであるが、外注メーカーではユーザーの立場に立ってシステム設計を充分に行えない。また、開発段階において、ユーザー側も自分自身の問題が解っていないない場合が多く、効果を出すには不完全である。効果の目標を生産性向上とするならば、システムは導入後もフレキシブルに変化する必要があり、保全性や改変の行ない易さが要求される。それを実現するには、ユーザー主導でシステムを構築することがベストと考えられる。ところで、最近ではコンピュータのダウンサイジングが進んでいるが、これは単なるコンピュータの小型化ということを意味するだけではなく、コンピュータシステムがよりユーザーに近い立場で開発されるようになったことも意味している。これは、システム開発にとって望ましい傾向である。ここで、一つの問題が生じる。今まで大型コンピュータの中でのみ使っていた情報が、ダウンサイジングによりコンピュータユニットに分散してしまい、ユニット間のコミュニケーションを取ることが困難になる。一方、実際の生産現場では、自動化のためにシーケンサ、CNC、ロボット等、さまざまなコンピュータが設備ごとに配置されている。現実の生産活動を効率的に行うためには、こういった異機種・異メーカーのコンピュータが持つ情報を有機的に結合する必要がある。すなわち、GMが提唱するMAP・ミニMAPや、今回導入したME-NET等のネットワーク技術が、大変重要なインフラとして位置づけられる。 冒頭を表示 |
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