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技報【バックナンバー】

ヤマハ発動機では研究開発の成果や製品を支える技術をご紹介するために、年1回(12月)、技報を発行しております。
本ページでは、PDFファイルのダウンロード・閲覧ができます。(現在、冊子の配布はいたしておりませんのでご了承ください。)
YAMAHA MOTOR TECHNICAL REVIEW
技報No.10 表紙

ヤマハ発動機 技報 No.10(1990年9月)

技術論文
技報No.10 技術論文1 説明画像

二輪車用トラクションドライブCVT PDF

市原 康志/泰山 晋/安間 幸夫/町田 尚

筆者らは、トラクション接触部におけるスピンが少ないハーフトロイダルCVTを、二輪車用自動変速機として適用した。大容量トラクションドライブの接触部は、約10mm2の楕円形状であり、最大ヘルツ応力は約3.0GPaである。トラクション流体は接触部の間を約2.0×105secで通過する。トラクションドライブの性能は、弾性流体潤滑接触域の流体のレオロジカルな特性に大きく影響される。あらゆる条件下で、耐久性、伝達効率、ドライバビリティの試験を行い、良好な結果を得た。また、ハイウェイで走行した結果、充分満足なドライバビリティであることが判った。
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技報No.10 技術論文2 説明画像

図面情報管理システムによるCADからCIMへの発展 PDF

池山 昭夫

各企業にCADが導入されてから久しい。CADは作図作業の生産性向上、図面の高品質化では一応の成果を上げた。しかし、CIM化が叫ばれる今日、CADは単なる作図の省力化機械に止まってはならず、統合生産システムCIMの中でより重要な役割を担っていかなくてはならない。そのためには、CADの作図機能のみに注目するのではなく、CADが作り出す“データ”にこそ注目を向け、それらを広く社内外に流通させ、また技術資産として再利用することを考える必要がある。ここで示す「図面情報管理システム」は、CADデータの保管・検索・ステータス管理を総合的に行うシステムで、CADをCIMへ発展させるのに必要なシステムである。最近では、コンピュータメーカーをはじめ各社ともこの点に気付きはじめ、様々なデータ管理システムを開発しつつある。本論文では、図面情報管理システムの代表的なものを例示し、その有効性および実現のための課題を論じる。
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技報No.10 技術論文3 説明画像

モーターサイクルにおけるアルミニウム材料の現状と動向 PDF

山田 徹

モーターサイクルに用いているアルミ材料は、全車種の約33%以上(アルミフレーム採用車)と、乗用車(約4.4%)などの他の輸送機器に比較して、極めて高い比率を占めている。本報では、まずこれらのアルミ合金の材質が、現状どの部品にどのように使われているか、その材質的特徴は何かについて解説する。次に、モーターサイクルの機能要求に対し、主にエンジン系ではピストン、フレーム系ではアルミフレームを例にとり、材料と加工方法の両面からどのようなアプローチが為されてきたかを述べ、最後にモーターサイクルのアルミ材料が今後どのような方向に向かおうとしているかを、ダイカスト、合金鋳物、展伸材に分けて考察を加える。軽金属業界のなかで先駆的役割を果たしているモーターサイクル用アルミ材料について、その現状と動向をまとめたものである。
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技報No.10 技術論文4 説明画像

振動インテンシティ計測によるガスヒートポンプの加振探査 PDF

小嶋 直哉/周 海/大橋 光久

振動加速度ピックアップを用いた振動インテンシティ計測法について検討し、これを用いてガスヒートポンプにおける加振源の探査を試みた。振動インテンシティベクトルは、梁や板において屈曲波として伝えられる振動エネルギーの流れを示している。構造物壁面の各測定点における振動インテンシティベクトルの方向と大きさの決定方法として、本報では二つの方法について測定精度と簡便さに関して検討した。第一の方法は、直角二方向における振動インテンシティを測定してそれをベクトル合成するもので、第二の方法は、同一地点で多方向の振動インテンシティを測定し、その結果をピックアップの指向性に最小二乗適合させるものである。次に、ガスヒートポンプのパネルにおいて、その加振源を明らかにするために振動インテンシティ計測を行った。この結果に基づいて騒音対策を行い、1.6dB(A)以上の騒音レベルの低減を得た。これらのことから、構造物における加振源探査に対して、振動インテンシティ計測が有効な手法の一つであることが分かった。
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製品紹介
技報No.10 製品紹介1 説明画像

ガスエアコン GHP 3馬力3マルチ PDF

大坪 豊生

ヤマハGHP(Gas Engine Heat Pump)が4年目の夏を迎えた。1,000台/年から始まった販売台数も倍数的にその数を増やし、今期は15,000台/年を計画するまでに至っている。この背景には、成長率10%以上を続け、総需要500万台/年に及ぶ日本の空調市場がある。500万台/年と言うものの、ヤマハGHPが主たる対象としている業務用空調(パッケージエアコン)市場は、そのうちの80~90万台/年規模であり、残りは一般家庭で使われ、ルームエアコンと呼ばれる家庭用空調市場に属する。GHPは電気エアコン(EHPと略す)と比較したとき、ガスを燃料とし、エンジンでコンプレッサを回すことに起因するメリット・デメリットがある。これらを考えたとき、サイズ的には大きいものが程良いというのが通説的であり、実際に市場もそのようになっている。ヤマハはその限界に挑戦するかの如く、2HPクラスという世界最小のGHPを開発し、販売しているが、それでもまだ業務用空調のレベルであり、1HPクラスへの対応が大市場である家庭用空調市場への参入の鍵を握っていた。また、業務用であったが故に問題となっていなかった幾つかのデメリットをどのように解消していくかも課題であった。このような状況の下、不得手とされていた家庭用市場への進出を狙い、企画・商品化された「ヤマハGHP 3HP 3室マルチ温水暖房付」について紹介する。
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技報No.10 製品紹介2 説明画像

拘りの未来クルーザー「クレストランナー」 PDF

里内 和彦/田面 光晴/横山 文隆

マリン開発部開発課は、既存のラインナップにとらわれないボートの商品開発を目的として昨年組織され、堀内研究室からの支援を受け、最初のアウトプットが「クレストランナー」である。開発プロジェクトチームは、デザイナーを除くと大型ボートは未経験で、やや心許無い状態でスタートしたが、各々が「自由な発想」と「拘り」を持つことで、ボートショーに参考出品し、好評を得るほどに作り込むことができた。
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技報No.10 製品紹介3 説明画像

ニュージョグの開発 PDF

大石 明文/奈良 一弘/高橋 博幸

ジョグは初代より、スタイル、軽快感、キビキビした走り、手頃な価格等によって若者を中心とした多数・多層のユーザーに受け入れられてきた。また、ヘルメット収納機能を備えたスクーターが’85年のボクスンの発売以降、各社より発表されて市場に出回るに至って、便利さがユーザーに認識され、強力なセールスポイントの一つとして定着してきた。そこで、ニュージョグは今後も最量販モデルとしての座を維持し続けるべく、ヘルメットの収納機能と、従来より支持されてきた数々の特徴との両立を図って開発を進めた。
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