本文へ進みます

タンチョウ

優雅な姿が美しい「タンチョウ」をペーパークラフト化

日本の希少動物シリーズ

シリーズのインデックスページへ

スマートな姿が特徴的な「タンチョウ」はツル科に属します。羽を広げた時の姿はとても美しく優雅です。 日本国内では北海道東部に生息し、戦後に激減したものの、様々な保護活動のもとで数が増えつつあります。
「タンチョウ」は、「レッドリスト」に絶滅危惧[II]類[VU]として登録されています。

美しい姿が印象的な「タンチョウ」をペーパークラフトにしました。ダウンロードしてお楽しみください。

データのダウンロードPDFデータ初出:2000年3月1日

タンチョウ - 動物小事典

  • タンチョウ(ツル科)
  • JAPANESE CRANE
    Grus japonensis
  • 全長 130~140cm/翼開長 200cm以上
  • 日本版レッドリストカテゴリー区分[VU]

タンチョウは日本に生息するツル科の中でも最も大型の鳥で、羽を広げると2m以上にも及びます。 身体は白色で、頭部は赤、くちばしは緑っぽい黄色、そして羽の一部と喉から後頭部にかけては黒という美しいコントラストが特徴的です。
「タンチョウヅル」とも呼ばれるタンチョウですが、名前は漢字で「丹頂」と書きます。「丹」は赤い、「頂」は一番上や頭の最上部という意味で、「頭のてっぺんが赤い」という意味なのです。
タンチョウは遠くまでよく通る声で高らかに鳴きます。特に繁殖期には雄と雌が求愛のために大きな声で鳴き合うのです。
タンチョウは地上に枯れ枝や葉を集めて巣を作り、晩春から初夏にかけて卵を産みます。主食はウグイやドジョウなどの魚ですが、トンボやバッタなどの昆虫も好んで食べます。
また「鶴は千年、亀は万年」という言葉から長寿の象徴としても有名です。 こうした思想は中国文明の影響を受けており、その端正な姿から仙人に仕える鳥とされ、長寿を保つ瑞鳥(ずいちょう、おめでたい鳥)とされたようです。
しかし実際の平均寿命は30~40年程です。

生息地

タンチョウは東アジアに生息しているツルで、中国東北部、極東ロシア、朝鮮半島と北海道に生息しており、全部あわせても2000羽以下といわれています。
日本国内における野生のタンチョウは、北海道東部に生息しています。大陸に生息するものと異なり、渡りをしない留鳥(同じところいる鳥)です。
江戸時代までは日本各地でその姿を見ることができたという記録が残っていますが、第二次世界大戦後、絶滅寸前となっていました。
1952年に特別天然記念物に指定され、様々な保護活動によって現在では600~700羽にまでその数が増えました。しかしタンチョウの生息に適した湿地は十分ではなく、問題となっています。

タンチョウの主な生息地
タンチョウが生息する自然溢れる湿原
北海道・釧路湿原

写真提供:北海道・鶴居村役場

レッドリストとは

レッドリストは、日本国内で絶滅のおそれのある様々な野生生物を種類別にまとめたリストです。さらにこのレッドリストに基づいて生息状況などを明らかにしたものがレッドデータブックと呼ばれる資料です。
これらは生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を評価し選定したもので、規制などの法律上の効果を持つものではありません。絶滅のおそれのある野生生物の保護を進めていくための、基礎的な資料として広く活用されています。

※国際基準となるレッドリストはIUCNによってまとめられていますが、日本の環境庁も国内の稀少動物に関する独自のレッドリストを作成しています。当サイトでは環境庁報道発表資料に基づいたカテゴリー定義でご紹介しています。

日本版レッドリスト・カテゴリー区分
絶滅 EX 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
野生絶滅 EW 飼育・栽培下でのみ存続している種
絶滅危惧[I]A類 CR ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種
絶滅危惧[I]B類 EN IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種
絶滅危惧[II] VU 絶滅の危険が増大している種
準絶滅危惧 NT 現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
情報不足種 DD 評価するだけの情報が不足している種
絶滅のおそれのある地域個体群 LP 地域的に孤立しており、地域レベルでの絶滅のおそれが高い個体群
ページ
先頭へ