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アカウミガメ

長寿で縁起のよい動物として知られる「アカウミガメ」をペーパークラフト化

日本の希少動物シリーズ

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ウミガメは古くから長寿で、縁起のよい動物として親しまれてきました。
「アカウミガメ」はそのウミガメ科に属し、熱帯から温帯の海を広く遊泳しています。
しかし海の汚染や、ゴミ問題・砂浜の開発などが原因で、その数は減少の傾向にあります。
「アカウミガメ」は、現在「レッドリスト」に絶滅危惧[I]B類[EN]として登録されています。

海の希少動物「アカウミガメ」をペーパークラフトにしました。ダウンロードしてお楽しみください。

データのダウンロードPDFデータ初出:1999年7月1日

アカウミガメ - 動物小事典

  • アカウミガメ(ウミガメ科)
  • LOGGERHEAD TURTLE
    Caretta caretta
  • 体長 70~200cm
  • 日本版レッドリストカテゴリー区分[EN]

アカウミガメはウミガメ科に属し、大きなものは体長が2メートルにまで成長する海生の大型のカメです。
名前のとおり体は赤褐色をしており、甲羅(背甲)の形が首のところでくぼんだハート型になっているのが特徴です。
長く扁平な前足と、方向舵の役割を果たす後ろ脚を使って海中を泳ぎます。
アカウミガメはいろいろなものを食べます。貝類やカニなどの甲殻類のほか、時にはクラゲも食べるようです。
アカウミガメの産卵場所はウミガメ類の中でも最も北に位置し、産卵期である5~7月に砂浜には、黒潮にのって太平洋沿岸の砂浜に上陸して産卵します。雌ガメは人気のない夜中に上陸し、砂浜に後脚で深さ50センチ程の穴を掘り、ピンポン玉のような卵を120個位産みます。こうした産卵行動を8月末頃までに3~4回繰り返します。
しかし海洋汚染に加え、ゴミの不法投棄や砂浜の開発などで産卵場所であるの砂浜が減少しつつあります。
また産み落とされた卵を盗掘する人や、自動車を砂浜に乗り入れたり、夜中にカメを発見して追い回している人が多々目撃されています。
こうした問題を改善するべく、現在、全国各地で民間団体による海岸のゴミ清掃や、カメの保護活動などが行われています。

産卵のために海岸へ上陸したアカウミガメ
人間の大人と比べるとその大きさがわかります

生息地

アカウミガメの生息地は主に太平洋、大西洋、インド洋などに分布し、熱帯から温帯の海を広く遊泳しています。
日本では茨城県以南の太平洋岸と能登半島以南の海岸でその姿を見ることができます。
アカウミガメは国の天然記念物に指定されており、静岡県や徳島県、鹿児島県など、特にカメが上陸する地域では、保護活動や普及啓蒙活動が積極的に行われています。

アカウミガメの主な上陸地域

レッドリストとは

レッドリストは、日本国内で絶滅のおそれのある様々な野生生物を種類別にまとめたリストです。さらにこのレッドリストに基づいて生息状況などを明らかにしたものがレッドデータブックと呼ばれる資料です。
これらは生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を評価し選定したもので、規制などの法律上の効果を持つものではありません。絶滅のおそれのある野生生物の保護を進めていくための、基礎的な資料として広く活用されています。

※国際基準となるレッドリストはIUCNによってまとめられていますが、日本の環境庁も国内の稀少動物に関する独自のレッドリストを作成しています。当サイトでは環境庁報道発表資料に基づいたカテゴリー定義でご紹介しています。

日本版レッドリスト・カテゴリー区分
絶滅 EX 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
野生絶滅 EW 飼育・栽培下でのみ存続している種
絶滅危惧[I]A類 CR ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種
絶滅危惧[I]B類 EN IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種
絶滅危惧[II] VU 絶滅の危険が増大している種
準絶滅危惧 NT 現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
情報不足種 DD 評価するだけの情報が不足している種
絶滅のおそれのある地域個体群 LP 地域的に孤立しており、地域レベルでの絶滅のおそれが高い個体群
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