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JP-SPORTS「YAMAHA YZF-R3 スカラシップ」 若手ライダーが桶川スポーツランドで欧州型トレーニングを体験、前田アドバイザーが奮起を促す!

レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。

2026年8月19日

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 ヤマハ発動機と、世界中のグループ企業は、モーターサイクルやモータースポーツの普及など、多岐にわたる役割を担った「BLU CRU(ブルー・クルー)」活動を行っています。



 中でもモータースポーツ部門は、YZF-R3を使ったエリア選手権を独自開催したり、世界選手権との併催によるワンメイクレースを実施。さらにMoto2世界選手権には、「BLU CRU」のトップチームとなる「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2」を設定しています。そしてこのMoto2で成長、実力、将来性を示すことで、世界最高峰のロードレースMotoGPへの道も開けてくるという、独自のステップアップシステムを持っています。



 日本におけるファーストステップと言えるのが、全日本ロードレース選手権に併催されるJP-SPORT(ジェーピースポーツ)で実施する「YAMAHA YZF-R3 スカラシップ」です。2024年に高橋匠選手、2025年に久川鉄平選手、そして今年、2026年は竹本倫太郎選手がスカラシップを獲得し、欧州の地で貴重な経験を積んできました。



 しかしライダーたちにとっては、ほとんどが初のサーキット。今年の竹本選手も含め、1年でシリーズチャンピオンといった大きな実績を作るのは簡単ではありません。そこで、今年のスカラシップでは、従来通り欧州への道に加え、全日本のST600や、「R3 BLU CRU Asia-Pacific Championship」と行き先の選択肢を広げ実施することとなりました。



 そして、シーズンが半分を終えた7月下旬、3月末に実施した近畿スポーツランド(奈良)での走行会に続き2回目となる走行会を桶川スポーツランド(埼玉)にて実施。今年エントリーしている、市川速人選手(BLU CRU Webike Team Norick)、今井勝也選手(BLU CRU Team BabyFace)、小川大樹選手(BLU CRU DOGFIGHTRACING)、片田泰志選手(BLU CRU Team BabyFace)、本間国光選手(BLU CRU Team Norick+MGR.)がトレーニングのため集結しました。※ライダー名は五十音順



 開始前は恒例のランニングと、怪我予防を兼ねて入念なストレッチで身体を温めながらほぐすと、いよいよライディンです。



 さて、今回もさまざまな目的が込められています。その一つが、GPライダーであった故阿部典史さんの父で、Webike Team Norickの代表を務める阿部光雄さんが、欧州で見聞したMotoGPやスーパーバイクで活躍するライダーたちが、実際に行っている基礎トレーニングの体験です。



 そのために今回は、スカラシップのOBであり、トレーニングを実際に欧州で体験している高橋匠選手と森山浬選手がインストラクター役として参加。マシンはYZ65を使用し、8の字やスラロームなど、マシンコントロールや身体の使い方などを意識しながら、どれだけレベルが上がっても基本が大切であることを伝え、全員が意識を変えるきっかけとなったのです。



 当然、YZF-R3への習熟度を高めることも大きなテーマの一つ。アドバイザーである前田恵助選手、そのサポート役としてST1000に参戦する井手翔太選手(AKENO SPEED・RC KOSHIEN)、さらに前述の高橋選手、森山選手が、ライダーたちの前後で引っ張ったりプレッシャーをかけたりと、プッシュを促していきます。さらには、それぞれのライディングやメンタルにおける課題の改善にも取り組みながら、2日間、みっちりと走り込んだのです。



 ライディング技術のアップデートを図る一方で、アドバイザーの前田選手が最もこだわったのは、後半戦に向けての意識改革でした。「前半戦を振り返ると、ライダーたちの成長や可能性を感じる一方で、大きな課題が見えてきました。それはチャンピオンを狙うと言いつつも、“BLU CRUでトップを争うことに”満足し、成長が停滞しているように見えたことです。ルーキーの大樹(小川)は、オートポリスは初めてのコースで走りを確立できず結構もがいてるところはありましたが、筑波ではトップタイムを出したりとか、知ってるコースだとちゃんと成績を出せるので、基礎さえ整えばもっと育っていく印象があるし、速人(市川)もやっぱり若い分、雑な点が多いのですが、課題を素直に受け止めて、自分から学ぼうとする姿勢は大きく評価できます」



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 その一方で、2年目、3年目のライダーたちは厳しい言葉が並びました。「過去のように強いライバルが少ない中で切磋琢磨する環境も減って、BLU CRUだけでトップ争いができてしまうので、それに満足して成長への意欲が弱くなっているように感じます。今後、世界や上位カテゴリーで戦っていくためには、常に自分自身の限界を引き上げる必要があるのに、BLU CRUでトップになることがゴールになっているように感じたので、今回がその意識を変えていく機会になればいいなと思っていました」



 そうした気づきを与えたことで、今回の走行会ではそれぞれが課題を持って取り組む姿勢が見られたと前田選手。「あえて一人で走る時間を増やしたり、地元の匠(高橋)の後ろについて走りを吸収したりと、以前とは違う意識で練習している姿もありました。ライダー自身が現状に対して、何を改善すべきかを考え始めたことは大きな変化だと思います」



 後半戦に向けては、「今はまだチャンピオンを取ったとしても、気持ちよく送り出せる状況ではありません。自分の夢や目標に向け、勝ちたい気持ちがあるのか、その意識次第だと思います。まずはBLU CRUの中で争いながら、最後はしっかり総合優勝を取り切ることを続けていれば、最終戦の鈴鹿までしっかりと伸びていくだろうし、何かを掴んでくれると思います」と期待を込めて話してくれました。



YAMAHA YZF-R3 スカラシップ対象ライダーランキング(第3戦終了時)

※インター、ナショナルの総合順位でポイントをつけています。


順位 クラス ライダー SUGO オートポリス 筑波 ポイント
1 インター #14 片田 泰志 20 16 7 43
2 インター #92 本間 国光 11 13 0 24
3 ナショナル #21 今井 勝也 0 11 6 17
4 ナショナル #31 小川 大樹 0 4 10 14
5 ナショナル #41 市川 速人 0 6 3 9


 ご覧の通り、現在は片田選手が一歩抜け出している状況ですが、前田アドバイザーが言うように、総合優勝を獲得したライダーはいない状況です。BLU CRUの戦いだけでなく、総合優勝こそが次への道、「スカラシップ」を獲得する鍵になることは間違いありません。



 2026年シーズン後半、JP-SPORTの第4戦の決勝は8月29日(土)、栃木県のモビリティリゾートもてぎを舞台に行われます。前田アドバイザーは未来を見据え、あえて強い言葉を選び語りかけてきました。それに危機感を覚えたライダーは、この夏、きっと自身を追い込んでくるはずであり、まさに、成長への瞬発力が試されます。



 若いライダーたちは、短期間にさまざまな成長曲線を描き出します。時に急激に時にじわじわと。この後半戦、彼らは果たしてどんな曲線を描くのか。そして誰がブレイスルーを果たすのか。ぜひ、ご注目ください。





参加ライダーのコメント ※五十音順



#41 市川速人選手(BLU CRU Webike Team Norick)


「今シーズンはルーキーイヤーということもあり、まずはレース環境に慣れることを目標に取り組んでいます。これまでミニバイクでレースをしてきましたが、昨年8月に阿部さんから声をかけていただき、将来を見据えてJP-SPORTへの参戦を決めました。GP3も選択肢として考えましたが、混戦が多くバトルを学べるJP-SPORTの環境が、自分を成長させるために最適だと考えました。
開幕戦は怪我で出場できず、第2戦からの出場となりましたが、前半戦は厳しいレースが続きました。それでも後半戦へつながる経験を積めたと思っています。レースでは勝負強さが自分の武器だと感じる一方で、初めて走るサーキットへの対応力や、コースを攻略するスピードにはまだ課題があります。SUGO、オートポリス、筑波はいずれも初めて走るコースでしたが、その中でも全日本ライダーと戦える手応えを得られたことは自信になりました。
後半戦は、走り慣れているもてぎで上位進出を狙い、良い流れをつくりたいと思っています。岡山と鈴鹿は初めて走るコースですが、もてぎで勢いをつけどの大会でもトップ争いに加われるよう挑戦していきます。そして、この経験を来シーズンにつながる大きな成長にしていきたいです。
今回のトレーニングでは、コース走行だけでなく基礎練習が特に大きな収穫になりました。スラロームなどを通じて、バイクへの素早い対応力や瞬発力を磨くことができたと感じています。ライバルたちの走りから学ぶことも多く、できる限り多くのことを吸収しながらタイムアップを目指していきます。
後半戦では優勝、そして表彰台を目標に、一戦一戦全力で挑みます。日々トレーニングを積み重ね、自分自身の成長を結果につなげられるよう頑張ります」



#21 今井勝也選手(BLU CRU Team BabyFace)


「前半戦を振り返ると、第1戦は転倒を喫し、完走はしたもののノーポイントに終わりました。第2戦のオートポリスではトップ集団でレースを進められましたが、終盤に順位を落としてしまい、第3戦の筑波でも思うように順位を上げられず、結果的には満足できる前半戦ではありませんでした。
ただ、良かった点としては、どのレースでもトップ集団に加わって戦える場面が増えたことです。昨年に比べて確実に手応えを感じていますし、周囲からも成長していると言っていただけています。特に大きく変わったと感じるのはコーナリングで、自分がイメージした走りを再現できるようになってきました。
一方で、課題はレース全体の組み立てです。トップグループで戦えていても、最後に勝ち切ることができていません。レース序盤から状況を把握し、最終的に自分が前に出るためには何が必要かを考えながら走れるようになりたいと思っています。
そして今回のトレーニングではリアブレーキの使い方に取り組みました。最初は慎重になりすぎていましたが、さまざまな場面で使いながら感覚を磨く練習ができたので良い収穫になりました。
後半戦に向けては、まずフリー走行から、トップに近いタイムをしっかり出していくことを意識していきたいと思っています。予選や決勝でタイムを上げることはできていますが、ライバルに対して最初から速さを示し、自信を持ってレースウィークを進められるようにしたいです。
開幕のノーポイントが大きく響き目標に対して厳しい状況です。でも、後半戦はまだ3戦残っています。何が起こるかわからないですし、自分は常に最高の順位を目指して戦い続けたいと思っています。逆転の可能性を信じて、一戦一戦全力で挑みます」



#31小川大樹選手(BLU CRU DOGFIGHTRACING)


「開幕戦と第2戦は思うような結果を残せませんでした。開幕戦では表彰台争いのポジションにいながら、トップを意識しすぎて最終ラップに入ったところで焦りもあったし、ブレーキングで奥を狙いすぎて転倒してしまいました。第2戦のオートポリスも初走行で、コースの広さやライン取りに苦労しました。頭では理解していても、それを実際の走りで表現する難しさを感じたレースでした。
ただ、第3戦の筑波では自身初となるナショナルクラスの表彰台を獲得することができてとても嬉しいし、ポイントを獲得できたことは大きな自信につながっています。その筑波では前日練習から良い感触を得られていましたが、予選が初のハーフウェットとなり、タイヤの負担が大きすぎて最初の6、7周しかアタックできなかったので、その経験を今後に活かしていきたいと思いました。
後半戦は、残り3戦すべてで表彰台を獲得しランキングのトップ3入りを目標にしています。チャンスがあれば優勝も狙っていきたいです。
今回のトレーニングでは、課題として指摘されていた切り返しのスピードアップを意識して取り組みました。スラローム練習を繰り返したことで、午後の走行ではその成果を実感でき、タイムアップにもつながりました。
また、ライバルたちと一緒に走ることで、自分が離されてしまうポイントも明確になりました。桶川は久しぶりの走行でしたが、R3でのライン取りやマシン特性についても少しずつ理解が深まっています。今回学んだ基礎技術や切り返しの感覚をサーキット走行にもつなげ、後半戦ではさらにレベルアップした走りをお見せできるよう頑張ります」



#14 片田泰志選手(BLU CRU Team BabyFace)


「今シーズンの目標は、インタークラスとBLU CRUの両クラスでチャンピオンを獲得し、全戦全勝することでした。しかし、前半戦は思うような結果を残すことができませんでした。SUGOでは良いレースができましたが、オートポリスではあと一歩届かず、筑波では体調不良もあって本来の走りができなかったのです。特にインタークラスではランキングリーダーとの差が開いてしまい、反省すべき前半戦だったと感じています。それでも、まだチャンピオンを狙えない位置ではないので、後半戦で必ず巻き返したいと思っています。
今回のトレーニングでは、高いアベレージタイムを維持しながら周回できたことが大きな収穫でした。ただ、飛び抜けたタイムではなかったので、トップレベルのタイムをコンスタントに刻めるようになれば、自分でも納得できる走りになると思います。
3年目となった今年は、上位で戦えるようになったことに加え、ブレーキングやコーナー進入などライディング全体が1年目とは比べものにならないほど成長しました。その成果はタイムや結果にも表れていますが、まだ満足していません。もっと成長できるという気持ちが強くあります。
今の課題はレースでのバトルです。以前よりは戦えるようになりましたが、仕掛けるタイミングなどの駆け引き、レース運びにはまだ改善すべき点があります。後半戦はバトルをしなくても勝てるくらいの圧倒的なスピードを身につけるため、この夏は自分の武器をさらに磨いていきます。中でも得意なブレーキングをさらにレベルを上げて、“JPで一番ブレーキングが強いライダー”と言われる存在を目指します。BLU CRUのトップになるのはもちろん、インタークラスでもタイトルを手にして、ステップアップにつながるシーズンにしていきます」



#92 本間国光選手(BLU CRU Team Norick+MGR.)


「今シーズンの目標は、JPで総合チャンピオンを獲得することでしたが、前半3戦を終えた自己評価は100点満点中30~40点くらいです。スピードを見せられた場面はありましたが、レース中のミスでポイントを落としてしまったり、思うような結果を残せなかったレースもあり、満足できる内容ではありませんでした。
それでも、自分自身の成長は感じています。昨年より積極的に勝負していけるようになり、レースでの速さも確実に上がっています。その部分は自信につながっています。
一方で課題は、一人で走る力です。トップに立った後に意図的にタイムを上げて後続との差を広げたり、レースをコントロールする走りがまだ十分ではありません。そこを改善できれば、もっと勝てるレースが増えると思っています。
今回のトレーニングでは、インストラクターや他のライダーの走りを間近で見ることで、新しいラインや走り方を学ぶことができました。この発見を、自分一人で走るときにも再現できるように練習を重ね、後半戦でさらに成長した姿を見せたいと思います。
その後半戦に向けては、まずは予選で良いポジションを獲得すること、そして一人でも安定して速いタイムを刻める走りを身につけることを意識して取り組みます。そしてレースはポイントを落とせない状況なので、優勝を目標に一戦一戦を戦います。必要以上に力まず、適度な緊張感を持ちながら、自分らしい走りで結果につなげたいと思います」



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