メッセージ
ヤマハ発動機のレース活動についてご紹介します。
レースはヤマハ発動機にとってDNAそのものであり、創立以来、大切にし続けてきた企業文化の一つです。ヤマハにとって初めてのレースは、創立からわずか10日後に開催された富士登山レースでした。つまりレース活動の歴史は、ヤマハの歴史そのものでもあるのです。このデビューレースを圧勝で飾った当時無名のヤマハは、日本で最後発の二輪車メーカーでありながら、瞬く間にその性能や信頼性を広く知られるようになりました。以来、半世紀以上もレースとともに歩み、チャレンジを重ね、輝かしい歴史を刻んできたことは皆さんもご存知のとおりです。
ヤマハは世界選手権への初参戦以来、一度もその活動を休止することなく継続してきた唯一のメーカーであり、その間、数多くの偉大なライダーたちとともに勝利をめざしてきました。
私たちは2013年、新たなブランドスローガン「Revs your Heart」を策定し、世界中でその運用を開始しました。これは、エンジンの回転が上がるように、人々の心を昂ぶらせる、また昂ぶらせたいと願うヤマハの意思を込めた言葉です。モータースポーツは、このメッセージをダイレクトに具現化する活動の一つと言えるでしょう
MS戦略部を新設したヤマハでは、レース活動を推進する基本方針として「ブランディング」「技術のフィードバック」「普及活動」という3つのテーマを掲げ、その遂行によって世界中に心昂ぶる瞬間をお届けしていきたいと考えています。
具体的には、(1)ステップアップの促進を主眼とするヒエラルキーの構築、(2)段階的なエリア戦略、(3)マーケティング活動との連動といった課題に重点的に取り組み、世界各地域の環境整備を行いながら将来に向けたアクションを起こしてまいります。まずはアジアから、若者に向けた機会の提供やステップアップ構造の確立に着手し、次世代の人材育成に努めてまいります。
MotoGPを頂点とするヤマハのレース活動を通じて、世界中のファンに感動をお届けすることで「観る」歓びを、その感動をヤマハ製品で体験して「乗る・操る」歓びを、そしてMS戦略部と各国現地法人(拠点)との連携による普及活動や環境整備により「(レースを)する」歓びを、私たちはお届けしてまいります。
2014年はヤマハが初の世界タイトルを獲得した年から数えてちょうど50年目にあたり、また来年には会社の創立60周年も控えています。世界中でヤマハブルーのマシンがサーキットを席巻し、モータースポーツを通じてRev*を提供するヤマハのチャレンジにぜひご期待ください。
*Rev:エンジン回転を上げる、わくわくさせる、高ぶらせる