トップリーグ 第7節 - 試合日程・結果
トップリーグ 第7節:NECグリーンロケッツ戦の結果をご報告します。
トップリーグ 第7節
12/ 5(日) 14:00
:近鉄花園ラグビー場
ヤマハ発動機ジュビロ 37
前半 17-17
後半 20-5
22NECグリーンロケッツ
試合レポート
12・5 勝利 :~和製フォワードここにあり~
12月5日(日)、1ヶ月ぶりのトップリーグがやってきた。どのチームもこの期間をどう過ごしたのか、その成果とそして進化が問われる大事な一戦、ヤマハ発動機(ジュビロ)は過去2年連続でドローの宿敵NECグリーンロケッツとの決戦に臨むべく花園ラグビー場へやって来た。この時点、リーグ内で唯一失点を2桁に抑えるヤマハはディフェンスレベルではNO1に位置付けていた。3位のNECとは勝率も同じ、このとき劣っていたとすればたったトライ1つ。優勝争いに留まるためにはもうひとつも負ける事は許されない。雨の止んだ花園で、闘いの火蓋が切られた。
開始早々ヤマハにトライチャンス。だがFB大田尾からWTB冨岡へのパスは惜しくもスローフォワード。気を取り直して6分、ヤマハに先制のチャンスやって来た。ハーフウェイ付近、SH村田の技ありロングパスからCTB今利へと繋ぎ、SH村田が再びキックでゴールへ迫った。NECにオフサイド。ポスト横のペナルティキックからSOマクドナルドが飛び込んだ。更に8分は敵陣ゴール前15m位置でペナルティゴールも決まり10-0となった。
しかし因縁の対決、NECも素早い反応、ターンオーバーで反撃、16分にはペナルティゴール、18分にはトライあげスコアが並んだ。
だが終始優勢なヤマハは24分、敵陣ゴール前左スクラムを強力和製フォワードが押し込み、SH村田がトライ。
ヤマハが取れば、32分、NECも一瞬の隙をつき再びトライ。ゴールも決まり17-17。
前半はまたしても拮抗して終えた。
確かにタフな試合、消耗していた。けれども負ける気はしないし負けれられない。
後半に挑んだ。
立ち上がりから、ヤマハは主導権を握った。
14分、ラインアウトからチャンスを掴み、敵陣ゴール前10m、ポスト左ラックから右へ展開、SH村田、CTBウィリアムス、FB大田尾と繋ぎ、絶妙なパスを受けたCTBウィリアムスがトライ。
更に26分にはゴール前5mで和製フォワードが再び爆発、スクラムのプレッシャーにNECが度重なるペナルティ。認定トライで追加点をあげ徐々にリードを広げた。
37分、41分勢い止まる事なく攻め続けるヤマハにNECがペナルティ。SOマクドナルドがこの日100%の成功率でペナルティゴールを決め37-22。
そしてノーサイドの笛が鳴った。
ヤマハの勝ち。
2004年12月5日、文字通りもう数字は並んでいない。ヤマハは文句なしの勝利をあげた。
ラグビーの試合で2年も連続で引き分けるなんて、そんなこともあるものだ。
負けてはいない。
チャレンジャーだった時は、そんな結果に胸を撫で下ろしていたかもしれない。
けれどもあれは勝ちではない。
あの時ドローに終わった原因を思い、眠れない夜を過ごしたこと、グラウンドに立てなかった悔しさを感じたこと、応援の声が、願いが届かなかったと肩を落としたこと。
だが2004年12月5日には過去を知る者もその過去は知らないけれど勝ちたい一心だった者もみんなで掴んだ勝利に全員が笑うことができた。
また一歩目標に近づいた選手の顔は自信に満ち溢れていた。
そして忘れてはならないヤマハの自慢。
ボールを持って走る、独走トライ、華麗なパス裁き、大きな彼らがそんなふうに目に映ることははあまりない。むしろ密集で見えないことのほうが多いかもしれない。ボールのないところでのぶつかり合い、何も恐れず人のいるところへ突進する。たとえみんなの目がボールを追いかけていってしまっても、倒れても、踏まれても必ず立ち上がる。
体の大きな外国人選手がいれば有利だなんて誰が決めたのか。ヤマハ和製フォワードには怖いものなどない。いつもどおりに黙々とプレーをした今日、チームの中で大きな彼らが何故かいつもより大きく見えた。
みんなで掴んだ勝利。けれど今日の勝利、彼らの存在をチームで称えたいと思う。
そしてこれからももっともっと大きく、高く、逞しく、ヤマハフォワード!
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 中越 将通 |
2 | 中林 正一 |
3 | 山村 亮 |
4 | 久保 晃一 |
5 | 勝又 貴光 |
6 | 本間 俊治 |
7 | 澤田 昇 |
8 | 木曽 一 |
9 | 村田 亙 |
10 | レオン・マクドナルド |
11 | 冨岡 耕児 |
12 | ネイサン・ウィリアムス |
13 | 今利 貞政 |
14 | 西村 弥 |
15 | 大田尾 竜彦 |
リザーブ | |
1 | 高木 重保 |
2 | 米倉 隆之 |
3 | 坂本 一哉 |
4 | 串田 義和 |
5 | 佐藤 貴志 |
6 | タンバイ・マットソン |
7 | 堀川 隆延 |
前半 | ||
2 | トライ | 2 |
2 | ゴール | 2 |
1 | ペナルティG | 1 |
0 | ドロップG | 0 |
17 | 合計 | 17 |
後半 | ||
2 | トライ | 1 |
2 | ゴール | 0 |
2 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
20 | 合計 | 5 |
37 | 合計 | 22 |
NECグリーンロケッツ | |
1 | 久富 雄一 |
2 | 水山 尚範 |
3 | 東 考三 |
4 | 浅野良太 |
5 | 熊谷 皇紀 |
6 | セミシ・サウカウ |
7 | グレン・マーシュ |
8 | 箕内 拓郎 |
9 | 辻 高志 |
10 | 岡野 清紀 |
11 | 田中 誠士 |
12 | 向山 昌利 |
13 | 水田 雄也 |
14 | 窪田 幸一郎 |
15 | 大東 功一 |
リザーブ | |
1 | 立川 善能 |
2 | 猪瀬 佑太 |
3 | 安田 知生 |
4 | 横山 洋人 |
5 | 藤戸 恭平 |
6 | 松尾 建 |
7 | ジョージ・コニア |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
レオン マクドナルド選手のコメント
1ヶ月ぶりに再開した、トップリーグ、今はとにかくNECに勝てたことが素直に嬉しいです。NECはディフェンスもアタックも非常に激しいチームだと思っていましたし、また過去2年ヤマハとは引き分けているということもあり、タフなゲームになる覚悟はできていましたし、決着をつけたいと皆本当に気合が入っていました。
実際にゲームが始まると予想どおりの展開で、前半はドローでした。しかし決してヤマハの力はこんなものではないと思いましたし、試合をしていて負ける気はしませんでした。
苦しい時間を自分達の強みであるディフェンスで耐えたこと、ひとりひとりがしっかりと自分の役割をこなし、様々な形でトライをとれたことヤマハにとってひとつ大きな山を越えたと思います。
特に力強い突進で常に、私たちに生きたボールを出してくれたフォワードには本当に感謝したいです。
まだまだハードな試合が続きますが、優勝を目指しひとつひとつ勝ち進んでいきたいと思います。ファンの皆様、次戦も温かいご声援を宜しくお願い致します。