トップリーグ 第3節 - 試合日程・結果
トップリーグ 第3節:トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦の結果をご報告します。
トップリーグ 第3節
10/10(日) 14:00
:名古屋市瑞穂公園ラグビー場
ヤマハ発動機ジュビロ 29
前半 6-24
後半 23-7
31トヨタ自動車ヴェルブリッツ
試合レポート
10.10 停滞:~いつもどおりが始まる~
ホームの快勝劇から1週間のブレイクをはさみ第4節、ヤマハにとって4連戦の幕開けがやってきた。対するは、今季トップリーグ昇格組トヨタ自動車ヴェルブリッツ、大型強力FWと得点能力の高さで最も勢いにのるチームだ。
同じく大型、強力そしてリーグ内で群を抜いた和製FWを有し、ここまでも最少失点ディフェンスを武器とするヤマハ、その世間の注目の集まったカードは前日からの台風の影響で、試合は翌日への延期が急遽決定した。その瞬間こそ胸に「試合がなくなった」ことを受け止め心身ともに切り替える困難が確かにあった。が翌日、目を覚ませば、いつもどおりの試合の朝、いつものように準備を整え、敵地瑞穂ラグビー場へとのりこんだ。
バス2台にあふれんばかりに乗りあった応援団、少なければ大きな応援を、開始前に敵地はホームへと変わった。午後2時のキックオフ。
開始3分、敵陣でPGのチャンスを得たヤマハはSOマクドナルドがなんなく決めて先制。
しかしトヨタも8分にセットプレーからモールを押し込みトライ。逆転を許す。
ヤマハはグラウンドを右へ左へとワイドな攻撃をしかけるが、得点チャンスに結びつかず。
15分にもミスからいっきにトライを奪われる。
風下の影響なのか、体が思うように動かない。ひとつのミスが次なるミスをよび、
試合はトヨタのペースで流れていた。
27分には懸命のディフェンスを繰り返すが、1回で止めきれずPGで追加点を許す。
さらに32分にもパスミスからトライを奪われ、3-24。
これ以上の得点差は勝敗を決めることになるかもしれない。わずかでも追いつきたい。
誰もが思っていた。
38分、連続攻撃をしかけトヨタにオフサイド、PGを狙うが、得点ならず。
だが攻め続けるヤマハ、終了間際に再びトヨタがペナルティ、SOマクドナルドがきっちり決めて6ー24、18点のビハインドを追って前半を終えた。
いつも以上に緊張感、苛立ちの漂うロッカールーム。
自分達のラグビーをやらずにここで終わるわけにはいかない。
その思いは後半開始早々から顕著に表れた。
1分、敵陣22m、中央ラックからボールをもらったSOマクドナルドが見事なDGで先制。
流れが変わった。
5分、連続攻撃の火蓋が切られたヤマハは敵陣ゴール前5mのモールからHO中林が持ち込み待望のトライを決めた。すると眠っていた自慢のディフェンスにも火がつき、トヨタの猛攻を悉く止め、18分にもPGのチャンスを得る。マクドナルドが決めて、追加点。
完全にリズムを掴んだ。
だがトヨタも自慢のFWが反撃、素早いパス裁きで24分に追加点をあげた。
すると34分、自陣のスクラムから、キック、パスであっという間に敵陣へ攻め込んだヤマハ、
10m付近右ラックからSH村田が左へ展開、細かく繋がれたパスをPR高木がもらいいっきにトライ。
得点差7、手が届く。時は既にロスタイム、ヤマハは足を止めることはなかった。
ゴール前5mラックから右に展開、SO大田尾からパスを受けた新人SH佐藤がまさに執念のトライ。2点差に迫った。
グラウンドにいる選手もスタンドもベンチも全てが湧いた。勝負は80分を過ぎても決まらない。そしてみんなの願いを背にマクドナルドの足から放たれたボール、わずかに右に外れノーサイド。
得点差わずか2点及ばずの黒星。
エキサイティングな試合だった。
惜しかった。あと少し時間があれば。
肩を落とし、今はいろんな思いが交錯する。
だが長い長いリーグ戦、真の王者が決まるのはまだずっと先のこと。
負けを真っ直ぐにを受け止め、ヤマハは今日笑えなくとも最後に笑えればいい。
そのためには次に我々がしなければならないこと、それは次の試合に勝つこと。
第4節で勝っても負けても、明日から始まる1週間はまたいつもと同じ試合前の1週間なのだ。
台風の留まりで少し時間がかかったが勝利はもうすぐ近くに迫っている。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 中越 将通 |
2 | 中林 正一 |
3 | 山村 亮 |
4 | 坂本 一哉 |
5 | 勝又 貴光 |
6 | 久保 晃一 |
7 | 澤田 昇 |
8 | 木曽 一 |
9 | 村田 亙 |
10 | レオン・マクドナルド |
11 | 冨岡 耕児 |
12 | 今利 貞政 |
13 | ネイサン・ウィリアムス |
14 | 西村 弥 |
15 | 堀川 隆延 |
リザーブ | |
1 | 高木 重保 |
2 | 北川 喬之 |
3 | 串田 義和 |
4 | 本間 俊治 |
5 | 佐藤 貴志 |
6 | 大田尾 竜彦 |
7 | タンバイ・マットソン |
前半 | ||
0 | トライ | 3 |
0 | ゴール | 3 |
2 | ペナルティG | 1 |
0 | ドロップG | 0 |
6 | 合計 | 24 |
後半 | ||
3 | トライ | 1 |
1 | ゴール | 1 |
1 | ペナルティG | 0 |
1 | ドロップG | 0 |
23 | 合計 | 7 |
29 | 合計 | 31 |
トヨタ自動車ヴェルブリッツ | |
1 | 高柳健一 |
2 | 七戸昌宏 |
3 | 豊山昌彦 |
4 | トロイ・フラベル |
5 | 北川 俊澄 |
6 | 菅原大志 |
7 | 菊谷 崇 |
8 | フィロ ティアティア |
9 | 麻田 一平 |
10 | 広瀬佳司 |
11 | 水野 弘貴 |
12 | 難波英樹 |
13 | 赤沼源太 |
14 | 遠藤 幸佑 |
15 | 久住 辰也 |
リザーブ | |
1 | 高山 勝行 |
2 | 山本 正人 |
3 | 安部 亮太 |
4 | 岡本 宗太 |
5 | 茂木 寿昭 |
6 | ロミ・ロパティ |
7 | 辻 正樹 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
佐藤 貴志選手のコメント
『今日の試合、一日延期になりましたが、いつもと変わらない気持ちで試合に臨むことができました。いつもどおり、自分の出番がいつきても最高のパフォーマンスが発揮できるように準備をしていました。
前半、風下だったことや、ミスからチャンスを逃がしてしまったりとヤマハの思うようなゲーム展開ではありませんでした。しかし後半になり、敵陣に攻め込むことが多くなり、完全にヤマハの勢いが勝り、トライにも繋がり、ヤマハのリズムで試合が展開されていました。
自分が出場したときは既に本当に手の届く得点差まで詰め寄っていたので、時間こそあまりありませんでしたが、とにかく走り周り、そして自分の前にスペースができた時、トライが取れると確信しました。
正直、やはり負けたことは悔しいです。けれど、トライをしたことで、自分もチーム貢献できたと実感できたこと、またもっと信頼されるプレイヤーになり、長い時間プレイがしたいと強く思いました。
週末にはもう次の試合も迫っています。ここでの課題と感じた悔しさをチームも個々にも三洋戦にぶつけて次こそは皆で笑いたいと思います。
皆様、台風のための急な変更にも関わらず、たくさんの応援有り難うございました。
次の試合、仙台でも温かい応援を宜しくお願いします。