トップリーグ 第1節 - 試合日程・結果
トップリーグ 第1節:サントリーサンゴリアス戦の結果をご報告します。
トップリーグ 第1節
9/18(土) 15:00
:秩父宮ラグビー場
ヤマハ発動機ジュビロ 21
前半 9-9
後半 12-5
14サントリーサンゴリアス
試合レポート
9・18 序章:~我慢から始まる~
9月18日(土)2004年ジャパンラグビートップリーグが開幕した。第1節、昨シーズン日本選手権準決勝を戦いシーズンの幕を閉じた舞台、東京 秩父の宮ラグビー場に降り立ったヤマハ発動機(ジュビロ)、対戦相手はサントリーサンゴリアス。昨年ホームヤマハスタジアムで熱戦を繰り広げ、勝ち星をあげたことが甦る。順位1つ上回ったものの、同じ勝ち点42で並んでいた両チームの初戦からの激突に周囲の関心が集まった。
マクドナルド・山村・ウィリアムス・冨岡、スターティングメンバーには新しい顔ぶれ、キャプテン久保を中心に「HEAD AND HEART~心は熱く、頭は冷静に~」ベテランとニューフェイスの融合したジュビロが今年見せるラグビーとは・・・
PM3:00、地元磐田から駆けつけた大応援団の前で火蓋が切られた。早々から予想どおり、両者の気迫がぶつかり合った。
3分、10分にサントリーがペナルティゴールを決めるとヤマハも13分、17分にペナルティゴールのチャンス。CTBウィリアムスがきっちり決めて、スコアを振り出しに戻す。
アタッキングラグビーに定評のサントリー、ペースこそ掴めないものの22分には再びペナルティゴールで追加点をあげる。するとヤマハもすかさず追いすがる。25分、そして27分にもリズムに乗って敵陣へ、そしてサントリーの反則を呼び起こし、再びウィリアムスがペナルティゴールを狙う。がわずかに外れる。またSOマクドナルドは一瞬の隙をつきドロップゴールを狙うがこれも得点ならず。
果敢にそしてあらゆる方向から攻めるサントリーの攻撃を完璧なディフェンスで止めては敵陣へと攻め込む。そして終了間際にヤマハの強力和製FWのスクラムにサントリーはたまらずペナルティ。SOマクドナルドがゴールをきっちり決めて9-9で前半終了。
勝負は後半戦に持ち越された。
後半に入ってもゲームは拮抗した。自陣でサントリーのアタッキングラグビーを悉く止める。キックで敵陣に進んでは、セットプレー、連続攻撃で攻め込む。しかしスコアは動かない。リザーブメンバーPR高木らも入った。
ゴールラインが遠く、歓声も徐々にためいき、どよめきへと変わった時は既に33分のこと、漸く沈黙は破られた。
敵陣ゴール前左、相手ボールのスクラムを猛プッシュでターンオーバー。SH村田、SOレオンと右へ繋ぎ一瞬できたギャップ、走り込んで来た新人WTB冨岡が左中間にトライ。
つい数時間前まで緊張に押しつぶされそうなそんな気持ちを胸にデビューを果したばかりのニューフェイスの顔はすっかり自信が漲っていた。SOマクドナルドのゴールも決まり16-9。流れが確実に変わった。
36分には敵陣22m右ラインアウトから連続攻撃、FWの楯突進で大きくゲイン、ラックからのボールをSH村田からもらったSOマクドナルドがキック。そしてインゴールで相手ディフェンスが溢したボールをFB堀川が押さえた。まさに気迫のトライ。勝利をいっきに引き寄せた。応援団のボルテージも最高調に達した。更にSO大田尾もデビュー、待ちわびた時間に比べればプレイする時間はわずかだったが準備は完璧だった。ディフェンスでもアタックでも持ちうる力を最大限に出した。
終了間際、ほんの一瞬を隙をつかれ1トライを許すものの21-14でノーサイド。
開幕戦を勝利で飾った。
体をぶつけ合い「負ける気はしない」そう感じる思いと裏腹に得点は動かない。ヤマハの意図するラグビーができない。グラウンドでもスタンドでもずっと流れ続けた張り詰めていた空気。しかし「ディフェンスNO1」守ることに対する自信と決して焦らない冷静な頭を持ち続け、我慢の連続はチャンスを呼び、そして勝利を掴み取った。
内容には納得いかない者もいた。けれども、ノーサイドの笛にほっと胸を撫で下ろし、初めて大舞台に立った者も、新しいポジションに挑戦した者も、戦った者全員とそして見守った者達皆に笑顔が覗いた。
我慢から始まった2004年シーズン、この試合はヤマハのこれから先続く長い戦いに向けての力強い序章となった。
まだまだ序章。
大きく、広く、強く、高く。正確に。
次の舞台ではホームのみんなにに見せたいと思う。2004年のヤマハのラグビーを。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 中越 将通 |
2 | 中林 正一 |
3 | 山村 亮 |
4 | 坂本 一哉 |
5 | 勝又 貴光 |
(6) | 久保 晃一 |
7 | 澤田 昇 |
8 | 木曽 一 |
9 | 村田 亙 |
10 | レオン・マクドナルド |
11 | 冨岡 耕児 |
12 | 今利 貞政 |
13 | ネイサン・ウィリアムス |
14 | 西村 弥 |
15 | 堀川 隆延 |
リザーブ | |
1 | 高木 重保 |
2 | 北川 喬之 |
3 | アリフェレティ・ドビベラタ |
4 | 本間 俊治 |
5 | 佐藤 貴志 |
6 | 大田尾 竜彦 |
7 | 永本 宗秀 |
前半 | ||
0 | トライ | 0 |
0 | ゴール | 0 |
3 | ペナルティG | 3 |
0 | ドロップG | 0 |
9 | 合計 | 9 |
後半 | ||
2 | トライ | 1 |
1 | ゴール | 0 |
0 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
12 | 合計 | 5 |
21 | 合計 | 14 |
サントリーサンゴリアス | |
1 | 星川 大輔 |
2 | 山岡 俊 |
3 | 尾崎 章 |
(4) | 早野 貴大 |
5 | ジェミー・ワシントン |
6 | 元 申琦 |
7 | 北川 新三 |
8 | 若松 大志 |
9 | 澤木 智之 |
10 | 沢木 敬介 |
11 | 山下 大悟 |
12 | アラマ・イエレミア |
13 | 瓜生 靖治 |
14 | 小野澤 宏時 |
15 | 栗原 徹 |
リザーブ | |
1 | 尾身 嘉信 |
2 | 池谷 陽輔 |
3 | 脇 健太 |
4 | マーク・コナーズ |
5 | 森岡 恵二 |
6 | ピタ・アラティニ |
7 | 山口 大輔 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
冨岡 耕児選手のコメント
社会人になって初めての公式戦、トップリーグという大舞台に出場するチームの代表メンバーに選ばれたことがとにかく嬉しかったです。
けれども試合が始まるキックオフの瞬間まで、プレッシャーや緊張、不安に押しつぶされそうでした。
そんな中、グラウンドに立って、響き渡るヤマハの応援団の声を聞いた時、それまでの気持ちがなんだかふっきれたように晴々とし試合に臨む心の準備が整いました。
とにかく無心になり、立ち向かってくる相手を倒すことに集中しました。予想以上に激しいぶつかり合い、苦しい時間もありましたが、拮抗していた時間にFWが作ってくれたチャンスを自らのトライという形で現せたこと、そして何よりも開幕戦を勝利で飾れたことが嬉しかったです。
個人的にもチームとしてもまだディフェンス面でミスが多かったことや、トライチャンスを逃がしたことが課題ですが、第2戦に向けて、しっかり頭を切り替え練習に励みたいと思います。
皆様、次戦ホームヤマハスタジアムでも大声援を宜しくお願いします。