2003-2004年度 トップリーグ 第11節 - 試合日程・結果
2003-2004年度 トップリーグ 第11節:クボタスピアーズ戦の結果をご報告します。
2003-2004年度 トップリーグ 第11節
1/24(土) 12:00
:秩父宮ラグビー場
ヤマハ発動機ジュビロ 35
前半 14-7
後半 21-0
7クボタスピアーズ
試合レポート
これぞトップリーグ総決算。ヤマハ「絶好調」!!
1月24日(土)、トップリーグ最終節、クボタとの試合が行われた。既に前節を終えて今季掲げた目標のトップ4入りが確定したヤマハ、果 たしてそのことに少しおごる気持ちがあったか。また、会場となった秩父宮ラグビー場、1999年以来勝ち星をあげたことのない場所、そのことに「相性が悪い」なんて弱気になった者がいたのか。トップリーグ最終戦、今の自分たちの順位 、場所、そんな背景はどうだってよい。なぜならヤマハはキックオフを迎える前から、結果 が出る前から、そう「絶好調」だった。
東京だってなんのその、ホーム磐田からバス6台が続々と到着した。それでもお世辞にも「大観衆」だと言えないバックスタンド、「やはり会場がここだと・・・」と苦笑いしたのも束の間。ヤマハの応援は偉大だ。少なければ大きな応援をすればよい。開始を待たずに始まった応援、バックスタンドにははっきりと「大観衆」が見えた。
ヤマハのキックオフで試合が開始したわずか2分のこと、自陣ゴール前、LO中野がターンオーバー、すぐ様左へ展開、SH村田からパスを受けたのは4試合ぶりにスタメン復帰したCTBソトゥトゥ。クボタのディフェンスを力強く跳ね除け40mを激走、そしてボールがWTBデラサウへと渡ればもう止められる者はいない。ワンハンドでキャッチすると50mを独走、今季通 算10トライ目をゴール中央へと決めた。
ヤマハが主導権を握り試合は動き出した。続いて得点が動いたのは16分、自陣でマイボールラインアウトを奪われクボタの連続攻撃の渦中、NO.8澤田が「生まれて初めてのインターセプト」と後に振り返るまさにピンチをチャンスへと変貌させるナイスプレイを見せた。素早くラックからFL久保が右へロングパス、ソトゥトゥからのパスを受けたFB四宮はハンドオフでディフェンスを振り切りゴール中央へ持ち込んだ。ヤマハのリードが広がった。
クボタも自慢のFWを活かし、ヤマハ陣内に再三攻め込んでくるものの、ヤマハは落ち着いたディフェンスで悉くチャンスの芽を奪い取る。しかしながら前半終了間際、自陣ゴール前でのクボタの猛攻に耐え切れず連続のペナルティ。認定トライを許し14-7わずかなリードで前半を終了した。
決して油断できない試合展開。しかしもうヤマハは「トライの取れない」そんなチームではない。 ベスト4ならベスト4らしく戦うこと。「プライド」を胸に叩き込みロッカールームを後にした。
後半開始早々モールドライブでじりじりと攻める、随所に「ヤマハらしさ」が見え始めた。得点こそ動かないが攻め込まれようとも落ち着いたディフェンスの時間が続く。19分頃から、SH田井中、NO.8ドビベラタ、また公式戦初キャップとなるFB辻井らが登場。それまでの完璧なディフェンスを継承しつつヤマハのアタッキングラグビーに火を付けた。試合が動いたのは、後半28分。ラインアウトから強力FWがじりじりとクボタ陣内に襲い掛かった。そして最後はNO.8ドビベラタが6人がかりのタックルにも動じずパワフルトライを決めた。さらに30分にも自陣でNO.8ドビベラタがターンオーバー。FB四宮の豪快なランでみるみる敵陣へゲイン。22m中央のラックからFL木曽が持ち出し、ゴール中央へガッツポーズのトライ。そして36分にも、敵陣でのラックからのボールをスピードにのってキャッチしたFB四宮はゴール目掛けていっきに加速、この日2本目のトライをゴール右隅に決めた。難しい角度もSO堀川が100%の成功率でゴールキックを決めて35-7でノーサイド。
ヤマハは最終戦5トライ、ボーナスポイントも加え42ポイント。日本最高峰トップリーグを3位 の成績で終えた。チャンピオンでない以上納得しているわけではない。さらに続くシーズンを振り返ることもまだ早い。だが「いい試合をしたら、次の試合で崩れてしまう」「弱い相手には、足元を救われる」ヤマハはそんなチームだった。だが、今は違う。はっきりと言えること。この11試合でヤマハは多くのことを学び、確実に成長を見せた。『ノーサイドの瞬間にも決着がつかない試合があること』『ヤマハの集中力は80分を越えても途切れないこと』『100%力を出せば、次の試合で120%の力が出せること』『自分たちは日本一のディフェンスができるチームであること』『自分の仕事をすることは即ち仲間の仕事もするということ』『ヤマハにとってはどこのグラウンドもホームであること』それが自信となり力となりこの先の戦いで必ずまた成果 を出す。 本当はそう簡単には言えない筈、けれども全員が口にする『ヤマハ絶好調!』
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 高木 重保 |
2 | 浜浦 幸光 |
3 | 中越 将通 |
4 | 中野 大介 |
5 | 勝又 貴光 |
6 | 久保 晃一 |
7 | 木曽 一 |
8 | 澤田 昇 |
9 | 村田 亙 |
10 | 堀川 隆延 |
11 | ヴィリモニ・デラサウ |
12 | ワイサキ ソトゥトゥ |
13 | 今利 貞政 |
14 | 西村 弥 |
15 | 四宮 洋平 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
出血時一時交代 | 前半12分 | 15→21 中垣 祐介 |
出血時一時交代 | 前半20分 | 8→19 本間 俊治 |
出血時一時交代 | 前半33分 | 2→16 米倉 隆之 |
出血時一時交代 | 前半42分 | 6→19 本間 俊治 |
交代 | 後半19分 | 9→20 田井中亮範 |
交代 | 後半22分 | 8→18 アリフェレディ・ドビベラタ |
交代 | 後半22分 | 11→22 辻井 厚之 |
交代 | 後半36分 | 2→16 米倉 隆之 |
交代 | 後半36分 | 3→17 河田 圭祐 |
交代 | 後半37分 | 4→19本間 俊治 |
交代 | 後半38分 | 15→21中垣 祐介 |
前半 | ||
2 | トライ | 1 |
2 | ゴール | 1 |
0 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
14 | 合計 | 7 |
後半 | ||
3 | トライ | 0 |
3 | ゴール | 0 |
0 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
21 | 合計 | 0 |
35 | 合計 | 7 |
クボタスピアーズ | |
1 | 伊藤 邦行 |
2 | 田中 宏治 |
3 | 中島 貴司 |
4 | 清野 護 |
5 | 赤塚 隆 |
6 | 山口 貴豊 |
7 | 安藤 雅巳 |
8 | キャメロン・マリー・ピサ |
9 | 西田 英樹 |
10 | 吉田 英之 |
11 | 中村 康太郎 |
12 | バリー・ジョン・メイサー |
13 | 椎村 政彦 |
14 | 糊谷 浩孝 |
15 | 栗原 喬 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
負傷交代 | 後半12分 | 7→17 大谷 太志 |
交代 | 後半24分 | 12→21 岡田 吉之 |
交代 | 後半24分 | 6→18 ウィリアミ・オファヘンガウ |
交代 | 後半24分 | 3→19 佐川 聡 |
交代 | 後半33分 | 10→20 花井 良達 |
出血時一時交代 | 後半33分 | 2→16 橋本 紳太郎 |
出血時一時交代 | 後半33分 | 9→22 井上 碩彩 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
辻井選手のコメント
今日がリーグ戦のラストゲーム、ヤマハはとても良い状態で試合に臨むことができました。前後半通 して、ディフェンスでは圧倒できましたし、アタックでは、自分達のミスでチャンスを潰す場面 が多々ありましたが、後半途中からのFW・BKの良い形でのトライもあり、本当に良い雰囲気でリーグ戦を締めくくることができたと思います。
個人的には、後半途中からの出場でしたが、初キャップということもあり多少緊張しましたが、周りからの支えがあり、本当にラグビーを楽しめました。これからも応援に来てくださった皆様が楽しんでラグビー観戦ができる試合をしていきたいと思いますので、熱い声援を宜しくお願いします。