2003-2004年度 トップリーグ 第9節 - 試合日程・結果
2003-2004年度 トップリーグ 第9節:セコムラガッツ戦の結果をご報告します。
2003-2004年度 トップリーグ 第9節
1/10(土) 13:00
:ヤマハスタジアム
ヤマハ発動機ジュビロ 40
前半 26-13
後半 14-21
25セコムラガッツ
試合レポート
Re Focus。原点に戻り掴んだ勝利。本当の笑顔を取り戻せ!!
白熱するトップリーグの真っ只中、2004年がやってきた。
元旦に地元磐田に舞い込んだ朗報、サッカージュビロ磐田の天皇杯優勝は素晴らしい年明けと熱い風をこの街へ吹き込んだ。それに続けとばかりに、ヤマハにとって2004年最初のゲームとなる第10節セコムとの試合がホームヤマハスタジアム(磐田)で行われた。
キーワードは「Re Focus(リ・フォーカス)」新しい年、原点に戻ること。本当に実にシンプルなヤマハラグビーで一年のスタートをきることだ。絶好の試合日和、この日も多くのヤマハファンが詰めかけた。
13:00、「ホームでは絶対に勝つ」その思いを胸に約5000人が見守る中キックオフを迎えた。前節強豪を破り上り調子のセコムが3分、ペナルティゴールのチャンスを得てまずスコアが動いた。「まだまだここから」そんな雰囲気が漂うがセットプレーなどのミスでヤマハはリズムを掴みきれない。と10分が経過、ハーフライン付近ラインアウトを奪われたヤマハはすぐ様ディフェンスでボールを奪い返した。中央のラックからマットソンへ渡ったボールは左へ展開、乱れたパスは一瞬地域を後退させた。しかし冷静にボール拾い上げゆっくりと駆け出したのはこの日もスタメン出場のデラサウだった。
「ボールを持てばトライを狙う」言葉通り、しなやかな走りで一人二人とディフェンスを抜き去り、三人、四人と交わし60メートルを走りきり歓声と共にゴールへ飛び込んだ。
予測できないはずの彼のこのプレイ、なのに「今日も必ず何かを見せてくれる」と期待に胸を膨らませるそんなヤマハファンの思いに見事に応えた。勢いづいたヤマハは14分、PR高木のガッツあるターンオーバーから敵陣ゴール前にラックを形成。CTBマットソンへと繋ぎ、最後はFB四宮がトライ。さらに19分にもラインアウトからの連続攻撃でWTBデラサウが2本目のトライを決めた。29分にセコムにペナルティゴールを許すものの、32分にはセットプレイからバックスへ、これぞヤマハの形でWTB 西村がトライ。この時点で4つのトライ、ボーナスポイントを獲得した。終了間際にセコムにトライを許し、26-13で前半を終了。まだ完成されないヤマハのラグビーに少し苛立つ者もいた。「シンプルに」コーチの言葉に耳を傾けロッカールームをあとにした。
後半に入り先制したのはまたしてもセコムだった。 小さなミス、反則、攻め込んで取りきれない、そんな場面が幾度となく繰り返される。19分、流れを変えるとばかりにベテランSH村田がパスダミーから一気にゴールポスト左に飛び込んだ。歓声に包まれるスタンドと裏腹に選手の顔は厳しさを増す。変わりかけた流れも26分にはセコムの左右に揺さぶるアタックに次第にディフェンスの出足が遅れ、トライを許した。それでも、最後まで攻め続けるヤマハは43分にスクラムから右へ展開、連続ラックを形成、そしてWTBデラサウが3本目のトライ、そう次戦に繋がるトライを決めて40-25でノーサイドとなった。
トライを重ねる選手の顔に笑顔が見えない。勝ち点5をあげホーム2勝目。けれども表情は「不完全燃焼」を語った。開幕から4ヶ月、トップリーグは変化している。ハイレベルなゲームが連続の中ヤマハにだって波はある。「ラグビーはシンプルなスポーツだ」ヘッドコーチのマットソンがよく口にする。シンプルが故にひとつのミスは次の瞬間大きなチャンスになる。シンプルが故にひとつのミスはさらにミスを呼び起こす。今日の試合、ヤマハにとってのシンプルな戦いは後者だったのかもしれない。勝負は良くも悪くも勝つこと第一、挑戦者だった頃そうやって笑っていたが、ヤマハがもうその上の域にいることを今日の勝利が語っていた。
絶え間ない応援の声、惜しみない温かい拍手、4ヶ月が過ぎても、ハイレベルなゲームが続けども、どんな時もずっと変わらないものもある。「ホームでは絶対に勝つ」今日も守ったこの言葉、この週末に迫るホーム最終戦サニックスとの戦いでその言葉を真実にしヤマハは本当の笑顔を見せるだろう。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 高木 重保 |
2 | 中林 正一 |
3 | 中越 将通 |
4 | 中野 大介 |
5 | 勝又 貴光 |
6 | 久保 晃一 |
7 | 木曽 一 |
8 | 澤田 昇 |
9 | 村田 亙 |
10 | 堀川 隆延 |
11 | ヴィリモニ・デラサウ |
12 | タンバイ マットソン |
13 | 今利 貞政 |
14 | 西村 弥 |
15 | 四宮 洋平 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
出血時一時交代 | 前半27分 | 8→19 本間 俊治 |
交代 | 後半21分 | 2→16 浜浦 幸光 |
交代 | 後半31分 | 8→18 アリフェレディ・ドビベラタ |
交代 | 後半31分 | 12→21 中垣 祐介 |
前半 | ||
4 | トライ | 1 |
3 | ゴール | 1 |
0 | ペナルティG | 2 |
0 | ドロップG | 0 |
26 | 合計 | 13 |
後半 | ||
2 | トライ | 2 |
2 | ゴール | 1 |
0 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
14 | 合計 | 21 |
40 | 合計 | 25 |
セコムラガッツ | |
1 | 千巖 和彦 |
2 | 安藤 啓介 |
3 | 竹内 基詔 |
4 | 澤口 高正 |
5 | セネ・タアラ |
6 | 岡本 信児 |
7 | 斎藤 泰裕 |
8 | 前田 貴洋 |
9 | 小池 善行 |
10 | 仲野 哲也 |
11 | 及川 英典 |
12 | 遊佐 和彦 |
13 | 今井 通 |
14 | ブライアン・リマ |
15 | 石橋 英基 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
負傷交代 | 後半11分 | 14→22 赤木 基浩 |
交代 | 後半11分 | 7→19 フレッティ・マホニ |
交代 | 後半21分 | 5→18 イノケ・アフェアキ |
交代 | 後半26分 | 2→16 上野 進 |
交代 | 後半29分 | 12→21 艶島 悠介 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-セコムラガッツ |
前半3分 | セコム | 敵陣22mライン付近左中間から[10]PG成功 | PG | 0-3 |
前半10分 | ヤマハ | ハーフウェイライン付近中央ラックから左オープンへ展開し[11]がステップで相手をかわし右中間にトライ | T | 5-3 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 7-3 | |
前半14分 | ヤマハ | 敵陣ゴール前5m左中間のラックからパスアウトして[10]-[15]とつなぎ[15]がゴールポスト右にトライ | T | 12-3 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 14-3 | |
前半19分 | ヤマハ | 敵陣ゴール前10m中央付近のラックから左オープンへ展開し[12]がライン裏へ抜け出し[11]へとつなぎ左隅にトライ | T | 19-3 |
ヤマハ | [10]G不成功 | Gx | 19-3 | |
前半29分 | セコム | 敵陣10mライン付近右中間から[10]PG成功 | PG | 19-6 |
前半32分 | ヤマハ | 敵陣ゴール前10m中央付近のラックから右オープンへ展開し[14]が右隅にトライ | T | 24-6 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 26-6 | |
前半36分 | セコム | 敵陣ゴール前5m左中間のラックから[10]がインゴールにショートバントを上げてそのボールを[12]がが押さえて左中間にトライ | T | 26-11 |
セコム | [10]G成功 | G | 26-13 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-セコムラガッツ |
後半13分 | セコム | 敵陣ゴール前5m右中間のラックからサイドアタックして抜け出し[5]が右中間にトライ | T | 26-18 |
セコム | [10]G不成功 | Gx | 26-18 | |
後半19分 | ヤマハ | 敵陣ゴール前10m左中間のラックから[9]がダミーパスをしてサイドを抜けゴールポスト左にトライ | T | 31-18 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 33-18 | |
後半26分 | セコム | 敵陣ゴール前5m中央付近のスクラム[9]サイドアタックして右中間にトライ | T | 33-23 |
セコム | [10]G成功 | G | 33-25 | |
後半43分 | ヤマハ | 敵陣ゴール前5m中央付近のラックから左オープンへ展開し、[11]がステップで抜け出し左中間にトライ | T | 38-25 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 40-25 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
中林選手のコメント
ヤマハスタジアムでの試合ということで、皆いつも以上に気合が入っており、上位 に食い込むためにも絶対に負けられない試合。セコムがどうこうというより自分達との戦いという気持ちで試合に挑みました。前半、先制はされたものの集中力が切れることなく15人一体となってトライをとることが出来ました。
しかし後半に入って相手の猛攻に少し気が緩んだのか、あまりヤマハらしい試合をすることができませんでした。この考えはチームみんなが思うところであり、満足している選手はおらず、これから続くトップリーグ、マイクロソフトカップ、日本選手権でいい結果 が残せるようにがんばっていきたいと思います。最後になりますが、たくさんのファンの方々にヤマハスタジアムに足を運んでいただき大きな声援ありがとうございました。試合中も本当によく聞こえ、僕達の力になっています!!!次節もヤマハスタジアムでの試合です。次の試合もさらに熱い、熱い、熱い、声援よろしくお願い致します