2003-2004年度 トップリーグ 第8節 - 試合日程・結果
2003-2004年度 トップリーグ 第8節:近鉄ライナーズ戦の結果をご報告します。
2003-2004年度 トップリーグ 第8節
12/23(火) 14:00
:近鉄花園ラグビー場
ヤマハ発動機ジュビロ 41
前半 10-18
後半 31-5
23近鉄ライナーズ
試合レポート
近鉄戦、苦手は自信へ。アウェイはホームへ。ヤマハ4位へ!!
「相性が悪い。」口にする者はたくさんいた。過去数年を振り返ると、苦戦を強いられた、また2003年のスタートともなった昨シーズン全国社会人大会での敗戦を思い出す。一度の負けは雪辱への強い思いの裏に「苦手意識」を生む。だからキーワードは「近鉄」。頭の中の意識を全員がこの言葉にあえて集中させることを誓った。
トップリーグも2003年度を締めくくることとなった第8節、12月23日(火)近畿日本鉄道との試合が行われた。会場はその名も"近鉄"花園ラグビー場。ヤマハにとってはアウェイゲームに他ならない。天気は晴れ、少しまばらな印象のスタンドの見守る中キックオフを迎えた。開始から重量 FWで定評の近鉄は予想通り同じくヤマハの強力FWに劣ることなく、加えてリズムに乗った素早い攻撃でヤマハディフェンスをゆさぶり、立て続けに2本のPG、さらに先制トライを奪った。開幕から与えていた「スロースターター」その印象がこの日も見受けられた。果 敢に攻め込むが取りきれない、そんなまま時間が流れ、漸く25分SO堀川のPGでスコアが動いた。続く35分にはこれぞヤマハ。ラインアウトからモールを押し込みHO中林が待望のトライを決めた。エンジンがかかり始めた。がしかし終了間際さらに追加点を許し10-18とリードを許し前半を終えた。
「8点差はないのと同じ」「負ける気はしない」。だが、思い通りにならない流れの中、まだどこか誰かの中に「苦手意識」があったのかもしれない。もう一度「近鉄」全員がこの言葉、この1勝に気持ちを集中させた。後半何かが変わった。11分ゴール前のラックから左へ展開、マットソンからボールをもらったFB四宮が左中間にトライ。続く19分ゴール前右のラックからテンポよく捌かれたパスを細かく繋ぎ、最後はこの日初めてスタメン出場のWTBデラサウが押さえ逆転に成功。さらに直後21分にはFWの見事な連携プレイで最後はNO8澤田がBK顔負けの走りで右隅に飛び込んだ。完全に流れを掴んだヤマハは27分にスクラムから1トライを許すものの、途中出場、SH田井中、PR河田、HO浜浦、NO8ドビベラタ、CTB清野らが持ち味を存分に発揮。この日もノーサイドまで上昇気流は吹き荒れた。38分にはCTBマットソンがPGからそのまま持ち込みトライ。そして40分、今季初めてのヤマハのジャージを着たドビベラタから、FL久保へと繋ぎ最後はFL木曽が右中間に飛びこんだ。41-23となったところでノーサイド。この日も見せた集中力の持続、そして待望の6トライ。苦手意識は完全に自信へと変わり始めた。
そして忘れてはならない。今日のゲーム、ヤマハにとって花園はアウェイではなかった。攻めきれなかった時間、守りきれなかった時間、スタンドからは途切れることのない応援の声があった。「ヤマハコール」はこのグラウンドをヤマハのホームへと変え選手達の背中を押し続けた。試合が終わると、グラウンドで無我夢中だったはずの選手は誰もが「ヤマハの応援がずっと聞こえた」と誇らしげに話す。応援したいという気持ち、応援して欲しいという気持ち、二つの気持ちが合わさればヤマハに勝てない試合、勝てない場所はない。
今季初6トライ、ボーナス点も手に入れ、まだ足をふみいれたことのなかった4位 へと順位をあげた2003年の最終戦。しかし混戦のトップリーグ、残り3試合を残しまだその行方は誰にも分からない。ヤマハにとって次なる対戦が11チームのどの相手であっても1戦1勝であることを忘れてはならない。今日の勝利を価値あるものにするかは次なる勝利が決めることになる。2004年も変わらぬ 暖かいご声援宜しくお願いします。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 高木 重保 |
2 | 中林 正一 |
3 | 中越 将通 |
4 | 中野 大介 |
5 | 勝又 貴光 |
6 | 久保 晃一 |
7 | 木曽 一 |
8 | 澤田 昇 |
9 | 村田 亙 |
10 | 堀川 隆延 |
11 | ヴィリモニ・デラサウ |
12 | タンバイ マットソン |
13 | 今利 貞政 |
14 | 西村 弥 |
15 | 四宮 洋平 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
交代 | 後半16分 | 9→20 田井中亮範 |
交代 | 後半23分 | 2→16 浜浦 幸光 |
交代 | 後半34分 | 3→17 河田 圭祐 |
交代 | 後半39分 | 8→18 アリフェレディ・ドビベラタ |
交代 | 後半39分 | 12→22 清野 政行 |
交代 | 後半40分 | 15→21 中垣 祐介 |
前半 | ||
1 | トライ | 2 |
1 | ゴール | 1 |
1 | ペナルティG | 2 |
0 | ドロップG | 0 |
10 | 合計 | 18 |
後半 | ||
5 | トライ | 1 |
3 | ゴール | 0 |
0 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
31 | 合計 | 5 |
41 | 合計 | 23 |
近鉄ライナーズ | |
1 | 石田大起 |
2 | 辻本 裕 |
3 | 浜辺 和 |
4 | 安東純也 |
5 | ベンハー・キバル |
6 | 坪井 章 |
7 | 飯泉景弘 |
8 | 佐藤 幹夫 |
9 | 前田隆介 |
10 | 吉村太一 |
11 | 藤坂将至 |
12 | フィリップ・ラヤシ |
13 | 山崎明俊 |
14 | 西尾忠弘 |
15 | 栢本和哉 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
出血時一時交代 | 後半5分 | 10→22 重光 泰昌 |
出血時一時交代 | 後半5分 | 3→17 斉藤 展士 |
出血時一時交代 | 後半12分 | 3→17 斉藤 展士 |
負傷交代 | 後半16分 | 5→19 リオ・ファラニコ |
交代 | 後半28分 | 9→20 橋本 俊治 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-近鉄ライナーズ |
前半5分 | 近鉄 | ゴール前20m右中間[10]PG成功 | PG | 0-3 |
前半9分 | 近鉄 | ゴール前20m左中間[10]PG成功 | PG | 0-6 |
前半14分 | 近鉄 | 10mライン付近、右中間スクラムから右へ展開し[8]-[9]-[15]-[14]中央へトライ | T | 0-11 |
近鉄 | [10]G成功 | G | 0-13 | |
前半25分 | ヤマハ | 22mライン付近、左中間[10]PG成功 | PG | 3-13 |
前半35分 | ヤマハ | ゴール前5m左ラインアウト、モール押し込み[2]左中間へトライ | T | 8-13 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 10-13 | |
前半39分 | 近鉄 | 22mライン付近、左中間ラックから左へ展開し[9]-[15]-[11]左隅へトライ | T | 10-18 |
近鉄 | [10]G不成功 | Gx | 10-18 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-近鉄ライナーズ |
後半4分 | 近鉄 | ハーフウェー付近中央[10]PG不成功 | PGx | 10 |
後半11分 | ヤマハ | ゴール前10m右中間ラックから左へ展開し[9]-[12]-[15]左中間へトライ | T | 15-18 |
ヤマハ | [10]G不成功 | Gx | 15-18 | |
後半19分 | ヤマハ | ゴール前10m左タッチ際ラックから右へ展開し[20]-[10]-[12]-[11]と繋ぎ[11]がポスト右へトライ | T | 20-18 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 22-18 | |
後半21分 | ヤマハ | ゴール前20m左中間ラックから右へ展開し[1]-[2]-[15]-[7]-[8]左隅へトライ | T | 27-18 |
ヤマハ | [10]G不成功 | Gx | 27-18 | |
後半27分 | 近鉄 | ゴール前5m左中間PKからスクラム選択し、押し込んで[9]が左中間へトライ | T | 27-23 |
近鉄 | [10]G不成功 | Gx | 27-23 | |
後半34分 | ヤマハ | ゴール前20m右中間[10]PG不成功 | PGx | 27-23 |
後半38分 | ヤマハ | ゴール前10m右中間PKから[12]持ち出し中央へトライ | T | 32-23 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 34-23 | |
後半40分 | ヤマハ | ゴール前30m右中間ラックから[20]持ち出し[18]-[6]-[7]と繋ぎ右中間へトライ | T | 39-23 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 41-23 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
清野選手のコメント
近鉄戦は勝てば単独4位となる重要な試合でした。また、去年の全国大会で負けた借りもあったので絶対に勝つべく挑んだ試合でしたが、終始、近鉄の個々の強さや自分達のミスでペースを掴むことが出来ませんでした。しかし、終盤にリードを奪ってからも、最後まで攻撃の手を緩めることなくトライを取ることが出来たのは集中力が途切れなった証拠だと思います。
最後になりますが、花園でヤマハの大きな旗を振り、応援して頂いたファンの方に感謝します。残り3試合全勝できるようチーム一丸となって挑みますので引続き応援宜しくお願いします。