2003-2004年度 トップリーグ 第7節 - 試合日程・結果
2003-2004年度 トップリーグ 第7節:東芝府中ブレイブルーパス戦の結果をご報告します。
2003-2004年度 トップリーグ 第7節
12/13(土) 12:00
:近鉄花園ラグビー場
ヤマハ発動機ジュビロ 24
前半 12-7
後半 12-17
24東芝府中ブレイブルーパス
試合レポート
東芝戦、ノーサイドまで吹き抜ける、ヤマハまさに上昇気流!!
12月13日(土)大阪花園ラグビー場にてトップリーグ第7節、東芝府中との試合が行われた。アタック力に定評の東芝はここまで全ての試合で4トライをあげている、ヤマハのディフェンスはそれをどこまでくい止めることができるのか、終盤の順位 争いにも響く一戦はこれもまた注目のカードとなった。前節ホームであげた価値ある1勝で自信を手に勢いのるヤマハは現在首位 の東芝との対戦まで中5日、まさに興奮冷めやらぬ間にキックオフを迎えた。
開始直後からこの日もヤマハコールが巻き起こり、12分ヤマハは東芝のペナルティで先制点のチャンス得た。しかし得点ならず。試合は両チームの好プレーの連続で息つく間もなく流れた。そして22分に先制トライを奪われた。だが再三攻めこみながらも得点できないヤマハも32分ゴール前15mのペナルティキックから右へ展開、WTB西村がサントリー戦に続いてトライを決めた。さらに終了間際の40分自陣ゴール前での相手ボールをターンオーバー、ラックから抜け出したのは誰よりもこの古巣東芝との対戦を待ちわびていたSH村田、キックではなく自らの持ち味を最大限に生かした攻撃的SHはラストパスを途中出場のWTBデラサウへと繋いだ。いつしか70mの独走で魅了した彼は、この日自らの記録を塗りかえるとばかりに快走しゴール中央へトライ。スピードスターの走りに酔いしれた花園、ヤマハが12-7のリードで前半を終了した。
現在5位のヤマハは上位進出をかけどうしても負けられない1戦。リードしているはずのチームだが余裕を見せる者はなくハーフタイムのその気迫は既に前節を越えていた。後半開始、しかし8分に東芝にモールを押しこまれトライを許す。反撃するものの東芝ディフェンスのプレッシャーも激しく、さらに18分にも追加点、雲行きが怪しくなるとともに流れは東芝へと移り、気付けばラスト10分、ダブルスコアにまで至った。
三洋戦、NEC戦、サントリー戦で終了間際に許した得点について「最後まで集中力がもたなかった」と課題を残してきたヤマハ、このとき集中力がなかったとすれば、そして弱さを認めていたらこの過酷なリーグの中でヤマハはステップアップしてるとは言えないことになる。誰かが「あと10分で2本とればいい」得点と時間を頭に冷静な声をあげた。先のことより「1戦1戦」と常日頃口にするキャプテンの言葉、この試合に負けるわけにはいかない、そしてヤマハはステップアップアップをしている、だから全員がこのときトライを取ることだけに集中した。39分、待ち望んだヤマハの怒涛の攻撃が始まった。得意のラインアウトを起点に右へ展開、細かくそして正確に、大切に全員で繋いだボールはルーキーの中垣へと渡り、ゴール前でCTBマットソンへと繋がり右隅へトライ。角度のないゴールは惜しくも外れるが7点差に迫った。既に時計は40分、それでも全員がトライを取ることに集中した。22m付近左中間ペナルティキックから右へと展開。最後はFL木曽が右隅に飛び込んだ。そして、再び、角度のない位 置でのゴールキック、SO堀川はその時吹いた風をも味方に鮮やかに決め24-24ドローとし、ノーサイドとなった。
持続した集中力、ヤマハは今日きっちりと課題を克服した。最後まで走り続けたヤマハに今確実に上昇気流が吹き抜ける。しかし粘り、執念、土壇場でドローは勝ちではない。「勝負はノーサイドまで分からない」よく耳にするがノーサイドの瞬間にも決着がつかないことを我々はよく知っている。だから次節、決着をつけることが、ヤマハのステップアップと言えるだろう。次節近鉄戦のご声援宜しくお願いします。
試合詳細・メンバー
ヤマハ発動機ジュビロ | |
1 | 高木 重保 |
2 | 中越 将通 |
3 | 中林 正一 |
4 | 中野 大介 |
5 | 勝又 貴光 |
6 | 久保 晃一 |
7 | 木曽 一 |
8 | 澤田 昇 |
9 | 村田 亙 |
10 | 堀川 隆延 |
11 | ワイサキ ソトゥトゥ |
12 | タンバイ マットソン |
13 | 今利 貞政 |
14 | 西村 弥 |
15 | 四宮 洋平 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
交代 | 前半18分 | 11→22 ヴィリモニ・デラサウ |
負傷交代 | 後半9分 | 14→21 中垣 祐介 |
出血時一時交代 | 後半17分 | 13→20 田井中亮範 |
出血時一時交代 | 後半25分 | 3→17 河田 圭祐 |
交代 | 後半28分 | 4→18 坂本 一哉 |
交代 | 後半40分 | 8→19 本間 俊治 |
前半 | ||
2 | トライ | 1 |
1 | ゴール | 1 |
0 | ペナルティG | 0 |
0 | ドロップG | 0 |
12 | 合計 | 7 |
後半 | ||
2 | トライ | 2 |
1 | ゴール | 2 |
0 | ペナルティG | 1 |
0 | ドロップG | 0 |
12 | 合計 | 17 |
24 | 合計 | 24 |
東芝府中ブレイブルーパス | |
1 | 高橋 寛 |
2 | 松尾 大樹 |
3 | 櫻井 寿貴 |
4 | 中居 智昭 |
5 | 大野 均 |
6 | 渡邉 泰憲 |
7 | 宮下 哲朗 |
8 | ニコラス・ホルテン |
9 | 伊藤 護 |
10 | 品川 英貴 |
11 | 日原 大介 |
12 | スコット・マクラウド |
13 | 小山田 淳 |
14 | 森 大輔 |
15 | 立川 剛士 |
交替・入替 | ||
種類 | 時間 | 背番号 |
交代 | 後半2分 | 8→19 ルアタンギ・バツベイ |
交代 | 後半7分 | 5→18 石澤健太郎 |
出血時一時交代 | 後半14分 | 10→22 松田 努 |
交代 | 後半34分 | 10→22 松田 努 |
交代 | 後半34分 | 13→21 富岡 鉄平 |
交代 | 後半38分 | 9→20 中野 修 |
交代 | 後半39分 | 4→18 石澤健太郎 |
交代 | 後半40分 | 2→16 塚越 賢 |
得点経過
前半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-東芝府中ブレイブルーパス |
前半12分 | ヤマハ | 22mライン付近右中間[10]PG不成功 | PGx | 0-0 |
前半22分 | 東芝 | 自陣5m右中間ラックから左に展開し[9]-[10]-[12]-[15]中央へトライ | T | 0-5 |
東芝 | [11]G成功 | G | 0-7 | |
前半32分 | ヤマハ | ゴール前15mポスト左PKから右へ展開し[9]-[10]-[14]右すみへトライ | T | 5-7 |
ヤマハ | [10]G不成功 | Gx | 5-7 | |
前半40分 | ヤマハ | 自陣ゴール直前左中間ラックから左サイドを[9]が持ち出し[22]中央へトライ | T | 10-7 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 12-7 |
後半 | チーム | 選手 | 種類 | 得点 ヤマハ-東芝府中ブレイブルーパス |
後半8分 | 東芝 | ゴール前15m右中間モール押し込み[19]右中間へトライ | T | 12-12 |
東芝 | [11]G成功 | G | 12-14 | |
後半13分 | ヤマハ | ゴール前25m中央[10]DG不成功 | DGx | 12-14 |
後半18分 | 東芝 | 自陣20m左中間相手キックを[15]キャッチし[13]に繋ぎ中央へトライ | T | 12-19 |
東芝 | [11]G成功 | G | 12-21 | |
後半26分 | 東芝 | 22mライン上ポスト左[11]PG成功 | PG | 12-24 |
後半39分 | ヤマハ | 22mライン付近ラインアウトから右へ展開し[7]-[10]-[12]-[15]-[21]-[12]右中間へトライ | T | 17-24 |
ヤマハ | [10]G不成功 | Gx | 17-24 | |
後半40分 | ヤマハ | 22mライン付近左中間PKから右へ展開し[7]右すみへトライ | T | 22-24 |
ヤマハ | [10]G成功 | G | 24-24 | |
後半40分 | 東芝 | 22mライン付近中央[10]DG不成功 | DGx | 24-24 |
ヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)
村田選手のコメント
東芝といえば、3年連続日本一になったことのあるチームです。私はその時、東芝の9番を背負っていました。そして今回、仏を経てヤマハに入って3シーズン目、とうとう古巣東芝と試合することになりました。正直、あまりやりたくなかったチームなのに、今年はこのカードを楽しみにしていました。試合の方は、12-24と12点差をつけられ、敗戦ムードが漂いました。
しかし、バックスタンドのヤマハの大声援、そして個人的にも「絶対負けたくない」という気持ちが、チームを一つにし、終了間際の2連続トライで、奇跡の同点を演出することが出来たと思います。もちろん勝ちたかったのですが・・・。
トップリーグ残り4試合、一戦一勝でヤマハジュビロは皆様に「感動と勇気」をあたえ、奇跡の逆転優勝を信じて頑張っていきたいと思いますので、今後とも熱いご声援宜しくお願いいたします。詳細は村田亙オフィシャルサイトを是非ともご覧ください。
http://www.wata888.net/