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品質を守る「最後の砦」そこに向き合う自負と誇り

「品質のヤマハ」
その担い手としての責務

ヤマハ発動機では新製品の開発にあたり、商品企画・設計・実験など各部門の担当者が集まり、プロジェクトチームを結成します。私はその中で品質保証部門の担当として参画し、製品の品質に関わるさまざまな活動を企画・立案し、推進していきます。
市場導入後も、製品の使用状況やお客様の声を調査する活動が続くため、製品が形になる前から、お客様の手に渡った後のバイクライフまで、担当モデルに長く寄り添うことになります。

品質保証の業務は、「目指す品質」の目標設定から始まります。そしてその目標を達成するために、リスクを低減するための活動を自ら策定していきます。活動の土台には、当社が積み上げてきた膨大なデータや知見を活用しますが、新たに開発された機構などには過去のデータが存在しません。そのため、お客様の視点に立ち、想像力を働かせながら、必要な活動を立案・実行していきます。

「品質のヤマハ」を守るには、強い責任感が必要です。その分、大きなやりがいも感じています。私は、まず行動して課題やリスクを明確にし、対応策を検討・検証しながら、より精度の高い仕組みづくりを目指すタイプです。仮説検証を繰り返すことで、大きな課題を未然に防ぎ、スムーズな新製品開発につなげられると考えています。
また、こうした取り組みに加え、業務を進める上で大切にしているのは、「自ら乗って感じて理解する」ということです。これは本来、走行評価ライダーの領域ですが、彼らが指摘する現象やその本質を、言葉だけでなく自ら体感することで、より的確な品質保証が可能になると信じています。

「感動創造企業」らしい品質保証を

品質保証部門の仕事の多くは、不具合を見つけてその対策を行うことにあります。創業者・川上源一が強く言及したという「品質絶対」の文化や思想は、入社してこの部門に配属された時からずっと感じていました。何か問題が起こった時、品質を最優先事項として判断が下される場面を何度も目撃してきました。その経験から、私の体の中にもその精神が流れているのを感じています。そうした伝統的な「品質絶対」の精神性に自負や誇りを持っていますし、一人のバイクファンとしても、品質に対して真摯に向き合うこの会社の姿勢に嬉しさを感じます。

ただ、不具合の対策だけでは、満たすべき最低限の事に過ぎず、決して十分ではないと私は考えています。各種評価の中で対象モデルの「優れたところ」「他にない魅力」を見つけ出し、そうした長所を大切にしていくことも感動創造企業の品質保証の在り方だと考えます。モノの品質・壊れる/壊れないだけではない、お客様に提供する価値を保証する事が私の責務と捉えています。

私たちは、品質を守る最後の砦です。当社の基準だけでなく、お客様の期待する価値に満たない製品を市場に送り出すわけにはいきません。そこだけは絶対に譲ることのできない使命として、強く肝に銘じています。お客様や社会に「品質のヤマハ」を実感していただくために、これからも常にお客様基点で考え、判断し、行動していきます。

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