気軽に操れるプレジャースポーツを提唱　2009年　欧州向けニューモデル　「XJ6 Diversion」について

　ヤマハ発動機株式会社は、600ccの水冷・4ストローク・並列4気筒F.I.エンジンをダイヤモンドフレームに搭載し、＜気軽に操れるプレジャースポーツ＞を提唱する2009年欧州向けニューモデル「XJ6 Diversion（ディバージョン）」、及びABS標準装備の「XJ6 Diversion ABS」を2009年2月より発売する。

　「XJ6 Diversion」は日常生活での軽快な機動性に主眼をおき、＜気軽に操れるプレジャースポーツ＞をコンセプトに掲げて開発したモデルである。モーターサイクルエントリー層を中心として気軽に市街地走行やツーリングを楽しみたいお客様に、親しみ易さとコストパフォーマンスを提供する。当社は欧州の600cc クラスに1999年より高性能スーパースポーツ「YZF-R6」を、2004年よりオールラウンダースポーツ「FZ6」を投入しており、今回のモデル投入により一層のラインナップ充実を図った。

「XJ6 Diversion」 「XJ６ Diversion ABS」

2009年2月

■ダークパープリッシュブルーメタリックU
■ディープレッドメタリックK
■ダークグレイメタリックG

1）優れたコントロール性を備える新設計600ccエンジン
　新設計の600cc水冷4ストローク並列4気筒F.I.エンジンを採用した。ボア・ストロークは現行「FZ6」を継承する一方、シリンダーヘッド、クランクケース、吸排系、駆動系は新設計しキャラクターを一新させた。吸気ポート形状は「FZ6」 比で絞り、スロットルボディ径も32mm（「FZ6」 は36mm）とした。吸排バルブのオーバーラップは「FZ6」より狭い34度とし、かつ最大リフト量を十分確保して優れた低中速域性能を引き出した。特に4,000～5,000rpm でのコントロール性に貢献。市街地からタンデム、ツーリングに呼応する。

2）ミッドシップマフラーの採用
　優れた排気効率と心地よい排気サウンドに加え、マス集中化による優れた走行性を達成するため3段膨張タイプのミッドシップマフラーを採用した。ショートタイプのテールは、マス集中化された外観の特徴である。なお効率的なスペース配置によりセンタースタンドを標準装備とした。

3）新設計の駆動系
　市街地での良好な扱い易さの実現のためクラッチ、シフターを新設計した。シフトシステムはケース右側へ配置（「FZ6」は左側）するなどシフトシャフトを含めた構造を一新し優れたシフトフィーリングを楽しめる。クラッチのリリース機構には、スムーズな繋がり特性に長けたインナープッシュ式を採用した。同時にレバー比変更による操作荷重低減を果たしている。

4）新設計ダイヤモンドフレーム
　ダイヤモンド型スチールフレームを新設計した。メインパイプにはФ31.8mm、2.3mm厚の高張力鋼管を採用、部材の絞りや曲げ、溶接箇所が少ないシンプル設計である。エンジンをリジッド懸架することにより、強度メンバーとして機能させ、車体全体で縦・横・ねじり方向の剛性配分を最適化。過渡特性に優れたハンドリングを実現している。またこのフレームは、フィット感に優れたライディングポジションとコンパクトな車体構成に貢献している。

5）新世代プレジャースポーツを表現する新スタイル
　ボディスタイルは、＜市街地で気軽に操れるプレジャースポーツ＞を表現するもので、スーパースポーツからの発展では達成できない“日常生活とのフィット感”“時代に媚びないタイムレスバリュー感”を備えている。とくにフレームを可視化した造形や、リアアームブラケットのインナー配置によるリアまわりの造形バランスが特徴である。