新開発の高性能4ストロークエンジン搭載　軽量・コンパクトで扱いやすい3モデルが新登場　ヤマハスノーモビル2007年モデル全9機種について

　ヤマハ発動機株式会社は、新設計の水冷4ストローク2気筒499cm³エンジンを搭載し、軽量・コンパクトで扱いやすいスノーモビル「PHAZER（フェイザー）」「PHAZER Mountain Lite（フェイザーマウンテンライト）」「Venture Multi Purpose（ベンチャーマルチパーパス）」を新開発。
　またマウンテンスポーツのフラッグシップ「RX-1 Mountain（アールエックスワンマウンテン）」、スノークロスイメージのスプリンター「RSVector SP（アールエスベクターエスピー）」についてマイナーチェンジを実施。グラフィック変更モデル、継続販売モデルと合わせ、全9機種を2007年スノーモビルとしてラインナップ。全国のヤマハスノーモビルショップにて、2006年3月1日より予約受け付けを開始し、2006年11月1日より発売する。

　ニューモデルの3機種は、加速・レスポンスに優れたエンジンと軽量・コンパクトなボディをベースに、それぞれ個性的な機能・性能を付加している。購入しやすい価格も魅力のひとつ。
　「PHAZER」は、トリッキーなアクションライディングも可能なエクストリームモデル。「PHAZER Mountain Lite」は、広々としたパウダースノーの新雪面を軽快に駆け回ることができるロングトラックモデル。「Venture Multi Purpose」は、荷物の運搬やタンデムランも可能なマルチパーパスモデルとして、スポーツ、レジャー、業務まで幅広い用途をカバーする。

2006年11月1日

2006年3月1日

600台（年間、国内全機種合計）

※仕様変更などにより写真や内容が一部実際と異なる場合があります。

　スノーモビルは、スキー場パトロール･救護といった業務をはじめ、ツーリングやファンライディング、競技など多用途に使用されており、現在の国内保有台数は推定約14,800台（2005年/JSSA^※公表数値）。近年の年間総需要はおよそ1,000台前後で推移し、そのうちレジャー・スポーツ用が約6割、業務需要が4割となっている。

　当社は、積雪地域でのレジャー、スポーツ、業務需要に応え、これまで多彩な種類のスノーモビル製品を投入してきた。そのなかで、2002年に発売（2003年モデル）した「RX-1」「RX-1 Mountain」はヤマハ初の４ストロークエンジンを搭載するフラッグシップモデルとして、2ストロークに匹敵する走行性能と優れた環境性能などが支持され、新たな需要を開拓した。
　続いて2004年、より軽快な４ストロークを期待する市場の声に応え、水冷DOHC３気筒エンジン搭載のヤマハ4ストローク第2世代モデル「RSVector ER」を投入。2005年には、優れたレスポンスと環境性能を両立させるF.I.(電子制御燃料噴射＝フューエルインジェクション)の採用やライディングポジションの全面的な見直しなどでモデルチェンジした「RX-1 Mountain SP」を発売。また、「RSVector ER」ベースのマシンで全日本スノーモビル選手権にも参戦し、いっそうの品質向上と新製品開発に努めるとともに、“4ストロークスノーモビルのヤマハ”をアピールした。

　そして2006年、当社はさらに充実した商品ラインナップと積極的なレース活動の継続などによって4ストローク戦略を強化。なかでも、2007年ニューモデルの「PHAZER」「PHAZER Mountain Lite」「Venture Multi Purpose」は、ヤマハ4ストローク“第3世代”と位置づけた戦略商品。優れた環境性能に加え、軽量ボディをフルに活かした軽快な運動性と走行性能、扱いやすさ、スポーツマインドをくすぐるエクストリーム感覚の外観・商品性、高品質・高付加価値と購入しやすい価格の両立により、新たな需要を開拓する。

※JSSA＝日本スノーモビル安全普及協会

新規需要を拡大するニューモデル
「PHAZER」「PHAZER Mountain Lite」「Venture Multi Purpose」

1）軽量・コンパクト・高性能な新設計エンジン（共通）
　モーターサイクルYZ250F（モトクロッサー）やYZF-R1（スーパースポーツ・フラッグシップモデル）の最新技術を投入し、スノーモビル専用に新設計した499cm³・DOHC・5バルブ・並列2気筒エンジンは、非常に軽量・コンパクトなサイズ、高性能を実現。また4ストロークならではのフラットな出力、トルク特性も兼ね備え、乗りやすくレスポンスのよいキビキビした走りを楽しむことができる。

2）徹底した軽量設計シャシー（共通）
　ライダーの意のままにスポーツライディングが楽しめるよう、車体をアルミダイキャストのエンジンマウントとスチールパイプフロントフレーム、アルミパネルリアフレームで構成し徹底的に軽量化。魅力ある商品性と購入しやすい価格を両立させている。

3）フロントダブルウイッシュボーンサスペンション（共通）
　軽快なハンドリングを実現するフロントサスペンションは、路面追従性に優れたダブルウイッシュボーンタイプ。スキーを連結するナックル部には、軽量・高強度のアルミ押し出し材を採用している。

4）軽量エクストリームモデル……「PHAZER」
　4ストローク499cm³シリーズを象徴するスポーツモデル。軽量ボディとパワフルなエンジンを生かし、軽快、自由自在なアクション走行が楽しめるよう、ライディングポジションをスタンディングスタイルに最適化。さらに旋回性を重視した幅14インチのナローサイズトラック、ニュートーション・リアサスペンションも採用している。
　外観は、ギリギリまで幅を詰めた左右非対称のアンシンメトリックデザインで処理され、スリムでコンパクト、そしてシンプル。

5）新深雪対応の軽量ブーンドッカー……「PHAZER Mountain Lite」
　パウダースノーに覆われた丘陵地をのびのびと自由自在に駆けめぐり、冬の大自然と遊んでみたい……。そんな気持ちを呼び起こす、新深雪対応型モデル。
　PHAZERをベースとしながら、フローテーション効果を高めるため、RX-1 Mountain SEと同様の二段ワイドエッジ＆ディープキールスキーを採用。さらにトラックは、フローテーションとトラクション性に軽快性を加味したロング＆ハイプロファイルのL×W×H＝144×14×2.0インチで、ロングテールのサイドビューが外観上のポイントになっている。
　そのほか、新深雪面のライディングに合わせて、専用ハンドルやウインドシールド、スタックからの脱出や方向転換に便利な電動切替式リバースギアなども装備している。

6）二人乗り可能で便利機能満載の多用途モデル……「Venture Multi Purpose」
　PHAZERシリーズの2モデルと同じエンジン、基本骨格をベースとしながら、独自のボディアレンジで快適性、利便性を付加したバーサタイルレジャーユーティリティモデル。
　二人乗りが可能な分割式シートは、パッセンジャー用アジャスタブルバックレストとグリップヒーターを装備し、後席を取り外せばリアラゲッジスペースを約2倍に拡大できる。さらにコクピット回りには、防風効果の高い大型スクリーンとウインドディフレクター、DCアウトレットを備えている。
　また、二人乗りや荷物を積んだ状態でも持ち味の軽快なフットワークを発揮できるよう、足まわりも充実。フロントはダブルウイッシュボーンサスペンションにフローテーション効果の高いワイドスキーを組み合わせ、大型バンパーとスキッドプレートで路面の障害物の直撃を防ぐ。リアは2006年モデルRSVenture TFと同じプロコンフォートサスペンションにL×W×H＝144×16×1.25インチのロング＆ワイドトラックを装備し、優れたフローテーションとトラクション性を確保。スタックからの脱出や方向転換に便利な電動切替式リバースギアなども装備している。
　ツーリングからゲレンデパトロール、荷物搬送・配達など、広範な用途に適している。



マイナーチェンジモデル
「RX-1 Mountain SE」「RSVector SP」

1）サスペンション性能を充実（共通）
　2機種とも、フロントサスペンションにFOX製フロートエアショックを新採用。軽量で、より安定した緩衝性能と卓越した路面追従性を実現している。
「RX-1 Mountain SE」は、F.I.採用の998cm³・DOHC・並列4気筒エンジンを独自のアルミ材複合フレームに搭載し、L×W×H＝162×16×2.25インチのスーパーロング＆ワイドトラックを組み合わせたマウンテンスポーツのフラッグシップモデル。「RSVector SP」は、アルミ材複合フレームに973cm³・DOHC・3気筒エンジンを搭載し、2006全日本スノーモビル選手権でヤマハファクトリーマシンのベースにもなっているトップスプリンター。

2）グラフィック変更（共通）
　ボディには、2007年モデルを印象づけるニューグラフィックを施した。


そのほかのモデル
「RSVector Mountain SP」「VT500XL」「VK540III」「BR250T」

1）グラフィック変更……「RSVetor Mountain SP」
　中・上級者向けマウンテンスポーツ「RSVetor Mountain SP」は、外観のみ変更。2007年モデルを印象づけるニューグラフィックを施した。

2）継続販売……「VT500XL」「VK540III」「BR250T」
　レジャーから業務まで幅広くこなす定番マシン「VT500XL」「VK540III」「BR250T」は、現行の2006年モデルを継続販売する。

■PHAZER（ニューモデル）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥８３７,９００（￥７９８,０００/￥３９,９００）
カラー：ディープパープリッシュブルーメタリックC

■PHAZER Mountain Lite（ニューモデル）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥９４２,９００（￥８９８,０００/￥４４,９００）
カラー：ブルーイッシュホワイトソリッド1
※写真にはウインドシールドが付属していないが、標準装備となる。

■Venture Multi Purpose（ニューモデル）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥１,１４７,６５０（￥１,０９３,０００/￥５４,６５０）
カラー：ダークパープリッシュブルーメタリックL

■RX-1 Mountain SE（マイナーチェンジ）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥１,５６４,５００（￥１,４９０,０００/￥７４,５００）
カラー：ディープレッドメタリックK

■RSVector SP（マイナーチェンジ）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥１,０８１,５００（￥１,０３０,０００/￥５１,５００）
カラー：ヤマハブラック

■RSVector Mountain SP（グラフィック変更）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥１,３５４,５００（￥１,２９０,０００/￥６４,５００）
カラー：ディープレッドメタリックK

■VT500XL（継続販売モデル）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥７９８,０００（￥７６０,０００/￥３８,０００）
カラー：ブルーイッシュシルバー4

■VK540III（継続販売モデル）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥１,０４７,９００（￥９９８,０００/￥４９,９００）
カラー：イエローイッシュグレイメタリック8

■BR250T（継続販売モデル）

メーカー希望小売価格（本体価格/消費税）
￥４９３,５００（￥４７０,０００/￥２３,５００）
カラー：ダークシアンメタリック2

PHAZER【新製品】

８３７,９００円

本体価格７９８,０００円/消費税３９,９００円

PHAZER Mountain Lite【新製品】

９４２,９００円

本体価格８９８,０００円/消費税４４,９００円

Venture Multi Purpose【新製品】

１,１４７,６５０円

本体価格１,０９３,０００円/消費税５４,６５０円