量産モデル最大排気量1.6リッターOHV・Vツイン搭載　ヤマハスポーツ｢XV1600ロードスター｣新発売

　ヤマハ発動機(株)は、量産市販モデルとしては世界最大排気量となる1.6リッター空冷4サイクルOHV・V型2気筒エンジンを搭載した国内市場向けニューモデル｢XV1600ロードスター｣を'99年5月10日より新発売します。
　これで、ヤマハのアメリカン"スターシリーズ"は、1600cc、1300cc、1100cc、400ccとラインナップがさらに充実します。

近年大幅に伸長している大型二輪市場に対し、当社では昨年、新商品｢XJR1300｣を投入するほか、ロングセラーの｢VMAX｣(1200cc)の'98モデル(新色)さらに、今年'99年3月には｢ドラッグスター1100｣を導入するなどで、多様化するニーズに応えています。
　今回発表の｢XV1600ロードスター｣は、既に昨'98年末より北米、欧州市場にて販売され好評を得ているモデルで、日本市場での発売が待たれていたものです。国内大型二輪市場のニーズに応える商品となります。

　なお、国内の二輪スポーツ市場の全体需要は、近年の少子化傾向も影響して年間約10万台前後で微減傾向にありますが、大型二輪市場は'97年対前年比157%、'98年対前年比120%の伸長(見込)を見せています。これは、'96年9月の免許制度改定、国内交通環境の整備、等の影響によるものと見られ、国内の二輪市場は、250cc～400ccが微減もしくは微減傾向にあるものの、オーバー750ccが右肩上がり、という図式にあります。

パルス感を楽しめる空冷4サイクルV型2気筒1.6リッターエンジン

　量産モデル最大排気量となる1.6リッター空冷4サイクルOHV4バルブ鋏角48度のV型2気筒エンジンを新設計し搭載しました。1気筒あたり800cm3となるエンジンは95×113㎜のボアストローク、8.3：1の圧縮比と気筒当たり4バルブ&2プラグ採用の燃焼室で、わずか2,000r/minで最大トルクを発生します。大排気量エンジンの特色から、燃焼室形状の設計自由度に優れ、また吸排気バルブ駆動方式には油圧リフターを採用した信頼性の高いOHV方式を採用しました。(ヤマハスポーツバイク初)
　このニューエンジンでは、メッキシリンダー、鍛造ピストンなどを採用して優れた信頼性を確保する一方、クランク軸回転マスを最適化、エンジンリジッド懸架方式の採用などで、パルス感と快適性を併せ持つ特性を実現しました。

優れた車体剛性
　フレームは、リジッド風(固定軸)フレームワークの新設計ダブルクレードルフレームを採用、溶接部分が見え難いデザインとするなど、優れた外観品質を実現しました。また、優れた剛性を確保するために、エンジンヘッド懸架を採用しました。

その他のフィーチャー
　その他、1)独自製法に基づいたヘッドシリンダーに深く被ったフランジレスタンク(溶接部の見えないタンク)、2)トラス型リヤアーム、3)超薄型タンクオンメータ、4)1インチハンドル、5)ハンドルロック&シートロック一体型メインスイッチ、6)新デザインスポーク・ホイール、7)フートボード、8)リアフェンダー内蔵別体リアフレーム、9)リンク式サスペンションなどを採用しました。