欧州ベストセラー車を1100ccに再現　ヤマハ スポーツ｢XVS1100ドラッグスター｣をミュンヘン(インターモト98)で発表　堅調推移の欧州市場に投入する'99モデル

　ヤマハ発動機(株)及び当社のヨーロッパでの現地法人ヤマハモーターヨーロッパNV(Y.M.E.N.V.)では、来る9月15日より6日間、ドイツ・新ミュンヘン国際見本市会場で開催されるインターモト98(第1回　国際オートバイ・スクーター専門見本市)に、欧州市場向けヤマハ'99ニューモデル｢XVS1100ドラッグスター｣を展示、発表します。

　｢XVS1100ドラッグスター｣は、'96～'97年2年連続の欧州ベストセラーとなった650ccモデル｢XVS650ドラッグスター｣のもつ外観イメージをそのまま1100ccとして具現化したモデルです。加えて、大排気量ならではの存在感・迫力を達成しながら、安心感のある乗り味、優れた加速感などを織り込み、"ザ・ビッグサイズ・ドラッグクルーザー"を提唱するモデルに仕上がっています。
これで、空冷Vツインエンジンの｢XVS(ドラッグスター)｣シリーズは、国内向けの400cc、欧米向けの650cc、とあわせ3モデルの構成となります。水冷V4型1300ccエンジン搭載の｢ロイヤルスター｣と合わせヤマハの"スターシリーズ"がより充実することになり、堅調推移の欧州大排気量クラスのニーズに応えます。

　欧州でスポーツバイク市場は、'96年の年間48万台から'97年には年間56万台まで伸長し、その後も堅調な需要増の傾向を示し、これに伴いニーズの多用化も著しく、各社からのモデル投入で市場が活性化しています。

　欧州での｢アメリカン｣カテゴリーは今日、レースイメージ志向の｢スーパースポーツ｣やツーリング志向の｢スポーツ｣に続く人気クラスとして定着しています。ヤマハでは、｢ロイヤルスター｣｢XV1100ビラーゴ｣｢XV535ビラーゴ｣そして｢XVS650ドラッグスター｣などを投入してニーズに応え、このクラスのトレンドのリーダー役を果たしてきました。

　今回発表のヤマハスポーツ｢XVS1100ドラッグスター｣は、上記背景の中、《ドラッグスターのコンセプト》と《リッターバイクの魅力・迫力》の両立をテーマに開発したモデル。リッターバイクならではの存在感・迫力を達成しながら、安心感のある乗り味、優れた加速感などを具現化しました。

　空冷4サイクルSOHC2バルブの75度Vツインエンジンを搭載しました。基本構造は、鼓動感と歯切れ良いサウンドで人気の現行｢XV1100ビラーゴ｣に準じるが、ほとんどの原動機パーツと吸排気系を新設計しました。さらに動弁系にも専用セッティングを施す等で、スポーツ性とパルス感を両立させました。
　具体的には、①高剛性クランクケースの新設計やカバーの新設計、②アルミ鍛造ピストン、③メッキシリンダー等を採用しました。また、外装パーツも新設計してイメージ一新を図りました。
また、駆動方式には、整備の手間の少ない｢シャフトドライブ｣方式を｢XV1100ビラーゴ｣同様に採用しました。また、駆動部分の設計変更により、170㎜幅の極太後輪タイヤを採用しました。(｢XV1100ビラーゴ｣は140㎜幅)

　｢ドラッグスター｣コンセプトのロー&ロングを具現化する新設計フレームを採用しました。｢XVS400/650｣同様、三角形状のフレームがエンジンを包み込む設計で、"ロー&ロング"のドラッグイメージを強調。あわせて690mmの低シート高と、1640mmの軸間距離で、独特の外観を具現化。また、フレーム下部は脱着式として優れた整備性を確保しました。

　①1インチハンドルバー、②スポークホイール、③フートバー、④カバーレス型シャフトドライブ、⑤電気式タンクオンメーターなどを採用して、"ドラッグスター"ワールドを強調しました。