ベストセラー250ccスクーターにABS装着モデル設定　ヤマハ『マジェスティMAJESTY250ABS』新発売

　ヤマハ発動機（株）は、軽二輪市場で過去２年半にわたって人気モデルとなっているスポーツスクーター、ヤマハ『ＭＡＪＥＳＴＹ２５０』について、A.B.S.（アンチロック・ブレーキ・システム）装着モデルを設定し'９８年６月１日より発売します。
多様な使用環境やツーリングシーンでも疲れにくい、快適なスクーターとしての熟成を図り商品性を向上させました。またこれにより、ＭＡＪＥＳＴＹ２５０は「標準モデル」、スポーティーな仕様の「SVモデル」、新設定の「ABSモデル」を加え、３バリエーションとなります。

'９８ヤマハスクーター「ＭＡＪＥＳＴＹ２５０ＡＢＳ」

　ヤマハスクーター『ＭＡＪＥＳＴＹ２５０』は、'95年８月から発売のスポーツスクーターで、発売以降軽二輪スクーター市場でナンバーワンの人気を得ています。'95年は約６千台、'96年はスポーツバイクも含めた軽二輪分野でトップとなる約１万台、'97年も約８千台と安定した販売実績を残しました。また、後を追って各社からも同類のモデルが投入され、250ccスクーター市場は今日、注目のマーケットとなっています。

　軽二輪スクーター市場は従来、都市部での機動性、長距離・高速道路での優れた走行性、経済性等の利点から近年需要が安定していましたが、特に『ＭＡＪＥＳＴＹ２５０』の発売によりこの市場の需要を増やしました。「スタイルの良さ」「スポーティで快適な走行機能」「可変バックレスト（背もたれ）装備による優れた居住性」などが、人気の理由です。

　今回発売の『ＭＡＪＥＳＴＹ２５０ＡＢＳ』では、スポーティ仕様の「ＭＡＪＥＳＴＹ２５０ＳＶ 」の優れた特徴をそのままに、ＡＢＳを標準装備して熟成を図りました。

　 前後独立・２系統制御方式の電子制御システムによるＡＢＳを標準装備しました。(1)的確な制動性能と信頼性、(2)スムーズな作動性、(3)部品の集中配備による運動性能を損なわない構造、などが特徴です。また、専用エンブレムを装着。

(1) 多様な使用条件下での確実な制御性能と信頼性
様々な路面・気象条件下における直進状態の緊急制動時において､的確にホイールロックを制御し、タイヤが本来持っている性能を最大限に発揮させます｡また､信頼性を高めるためにＥＣＵ（電子コントロールユニット）には主マイコン、副マイコン方式を採用し、自己診断機能を持たせました。

(2) ライダーの運転フィーリングを損なわないスムーズな作動性
前後独立ブレーキシステムで、通常ブレーキング時は自然な制動操作が行えます。ABSシステムが作動した場合もスムーズな制動が行われます。車体の前後の挙動変化も少なく、ライダーの運転フィーリングを損ないません。また、ABSが作動した時は、ブレーキレバーを通じて前後それぞれのABSの作動をライダーに知らせます。

(3) 運動特性に優れた重量マスの集中構造
システムの中心となるハイドロリックユニットは軽量、コンパクト化により、重量は、約２．２kg。このユニットをマシンの中心部に配備し、重量の集中化を図りました。これにより、走行性を損なわない構造となっています。

　ABSは、ホイールのロック傾向を検知してブレーキパッドに加わる圧力を制御するシステムであり、ブレーキングによるすべてのスリップや転倒を防止するものではありません。
スピードの出し過ぎや、コーナリング中の急制動は、絶対に行わないでください。

　デジタル表示のトリップ／オドメーターを採用しました。

　シートには、好みのポジションや体格に合わせて調整できる可変バックレストを採用。ライダーの体重をバックレストと座面に分散させることにより、尻にかかる圧力を軽減してより快適な乗り心地を実現しています。

　ボディと一体の風防及びハンドル部の風よけを装備しました。優れた前方視界を確保しつつ、走行中の不快な背圧（風の背部への巻き込み）を最少限にとどめる空力特性に優れたフォルムを採用しています。

　Ｂ４アタッシュケース（またはフルフェイスヘルメット１個）の収納が可能な大容量スペースをシート下に設けています。さらに、フロントトランクはレインスーツが２着入る１７Ｌ。床下トランクには、サイクルロックなどの収納が可能。