マリンレジャーを身近かにした大ヒット艇がモデルチェンジ　ニュー『ＳＲＶ２０』新発売

　ヤマハ発動機株式会社では、発売以来２年半で３，５００隻を販売し、「マリンの大衆化」を大きく推進した好評の『ＳＲＶ２０』をリニューアルし、スタイリング・使い勝手を向上させたニュー『ＳＲＶ２０』を１９９７年１２月１日より発売いたします。

『ＳＲＶ２０Ｓ』

　『ＳＲＶ２０』は１９９５年３月の発売以来、斬新なスタイリング、センターウォークスルーと呼ばれる使い勝手の良いレイアウト（艇内中央が船尾から船首まで通路になっている）、多目的に使えるオールラウンドな性能、そして何よりも、当時の常識を覆す５０馬力エンジン（船外機）付きで１５０万円という価格設定が、既存のボートファンばかりでなくその周辺のボート新規ユーザーの関心も呼び、２年半で累計３，５００隻という空前のヒット商品となって、マリンの大衆化に貢献しています。
　今回のリニューアルでは、シャープで流麗な外観デザインを採用し、ボリューム感を増大させるとともに、物入れを新規に設けるなど収納性を大幅に向上させています。また好評のセンターウォークスルーのレイアウトと普及帯におさまる価格設定は従来のコンセプトをそのまま引継いでいます。

　従来のＳＲＶのイメージは維持しながらも、よりスポーティーで流麗な外観デザインを採用しました。たとえば舷縁は従来は直線的でしたが、新しい『ＳＲＶ２０』では微妙なカーブを入れ、船腹にも膨らみを持たせて、シャープな中にも滑らかさとボリューム感を向上させています。
また、船尾のトランサムステップを艇体と一体でデザインしているため、使い勝手の向上とともに、実質的に一クラス上のボリューム感・スケール感を実現しました。

　艇前部のデッキ下に、１ｍ前後の長尺物が入る物入れを新たに設けました。また、従来分割されていた艇後部の物入れを大きく一体にして、使い勝手やメンテナンスのし易さを向上させました。

　使いやすいと大好評のセンターウォークスルー・レイアウトは新しい『ＳＲＶ２０』にもそのまま受け継がれています。また、『ＳＲＶ１７、２３』で好評の“２ＷＡＹシート”を採用し（Ｆ５０、Ｓ仕様）、艇上でのコミュニケーションに配慮を加えました。

　『ＳＲＶ２０』のセールスポイントの一つは価格です。新しい『ＳＲＶ２０』も基本モデル（エンジン付き）で１５０万円という普及価格は据え置いています。機能充実と標準備品が増えているぶんだけ、新しい『ＳＲＶ２０』は割安感が増大しています。

　新しい『ＳＲＶ２０』ではエンジン別に４種類のバリエーションを設け、さらに選択の幅を広げました。従来の６０馬力モデルに替え、新たに７０馬力バージョンを加え、高速性への対応を行ないました。

　今回のニュー『ＳＲＶ２０』はセカンドジェネレーションになります。初代から完成の域に達していたモデルですから、リデザインに当っては初心者にも扱い易くオールラウンドに安定した性能を発揮するという特質はそのまま活かし、スタイリングの向上・快適性の向上・使い勝手の向上というところに精力を集中しました。
　難しかったのは、従来のイメージを損なわずに外観デザインを向上させるという課題でしたが、シャープな中にも柔らかなカーブを採り入れた新しいデッキデザインと高級スクーターのカウルを共用したウインドシールドの採用で、外観デザインとともに快適性も向上させることができました。
センターウォークスルーの踏襲は当然として、ロッカーのハッチがこれまで通路上に出ていたのを平面化するなど、細かいところで使い勝手の向上を図っています。ファミリーボーティングを考慮した収納性の向上もその一つです。
　釣りばかりでなく水上スキーなどのトーイングやショートクルージング、ビーチキャンピングなど多彩な使い方に対応するコストパフォーマンスの高いスポーティーなボートに仕上げています。

<舟艇事業部商品企画室　竹本清司>　

■ 側面図

■デッキ配置図