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技報【バックナンバー】

ヤマハ発動機では研究開発の成果や製品を支える技術をご紹介するために、年1回(12月)、技報を発行しております。
本ページでは、PDFファイルのダウンロード・閲覧ができます。(現在、冊子の配布はいたしておりませんのでご了承ください。)
YAMAHA MOTOR TECHNICAL REVIEW
技報No.27 表紙

ヤマハ発動機 技報 No.27(1999年3月)

製品紹介
技報No.27 製品紹介1 説明画像

ロードスター XV1600 PDF

橋本 政幸/泰山 晋/久保 裕/隆谷 文緒/鶴谷 知弘

ここ数年、好調な経済に支えられて、米国のモーターサイクル市場の伸びが著しい。その中でも特に、リラックスして乗れるアメリカンモデルのクルーザーが堅調である。これは米国だけの傾向ではなく、欧州や日本においても同様であり、全世界的に見てもクルーザーの需要が伸びている。こうした背景から、ヤマハ発動機(株)は、ロイヤルスターやドラッグスターおよびVスターといった新世代のクルーザーを市場に投入し、好評を博してきた。しかし、さらに排気量の大きなモデルを要望する市場からの声が高まり、今回、それに応えるべくロードスターXV1600を開発したので、その概要を紹介する。
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技報No.27 製品紹介2 説明画像

ロイヤルスターベンチャー XVZ13TF PDF

渡部 達也/山崎 茂人/中村 公昭/河崎 伸一/小笠原 祐二/平松 輝文

近年、米国市場においてはクルーザモデルの台頭が著しく、その中にあって伸長率が極めて大きく脚光を浴びている分野にツーリングカテゴリが挙げられる。しかしながら、現在このカテゴリに属するモデルは、クルーザを基本としているがツーリング性能に劣るもの、あるいはツーリング性能は満足しているがモータサイクルらしさに欠けるという両極端しかないのが実状である。こうした現状を踏まえ、本モデルは1995年に発表された大型クルーザであるロイヤルスターをベースに、その雰囲気を崩すことなく、ツーリング性能を満足させた本格的大陸横断型長距離ツーリングモデルを目指して開発されたものである。
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技報No.27 製品紹介3 説明画像

YZF-R6 PDF

三輪 邦彦/狩野 康伸/竹内 善彦/金原 一成/野沢 久幸

1998年にヤマハ発動機(株)は、欧州モータサイクル戦略の第1弾としてYZF-R1をデビューさせ、世界中で注目を浴びることができた。今回はその第2弾として、ミドルクラススーパースポーツの頂点となる。YZF-R6を導入することになったので、ここにその概要を紹介する。
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技報No.27 製品紹介4 説明画像

マジェスティ YP125 PDF

米沢 茂樹/滝 典雄/平良 朝雄/小松原 博

世界的なスクータ市場において、125ccクラスは中心的モデルとして位置付けられている。特にスクータの大市場である台湾では大排気量マシンの輸入規制もあり、125cc~150ccクラスがトップモデルとされている。また欧州市場では、自動車免許で125ccまでのモータサイクルに乗ることができる免許制度の変更も手伝い、このクラスが1995年から1997年末までの2年間に約3倍の伸びを示した。YP125は、YP250で得た先進性の高い評価を継承し、125ccクラスのトップモデルを期待するスクータ市場への、ヤマハ発動機グループからの解答である。
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技報No.27 製品紹介5 説明画像

ワールドスクーター YA100 PDF

渡部 清/蕭起驊/許漢權/廖乾助/李衛國/陳世民

台湾は知られているように「二輪車大国」である。大半がスクータであるが、まさに老若男女を問わず生活の足として深く密着している。最近の統計によると、登録保有台数は880万台に上り、総人口2,170万人に対し約2人に1台近くの割合になっており、その密着度の深さを伺い知ることができる。台湾でスクータに求められる重要基本機能は、使用事情と道路事情から、出足のよさ、足回りのよさ、制動力のよさであり、加えて二人乗り性と荷物の収納性が不可欠になっている。最近の市場ニーズは、上述した基本機能を維持向上させながら、取り扱いやすさ、すなわち利便性のよさと、より快適な走りを求められるようになってきた。また、スタイリングについても、機能の進化と新しさへのニーズから斬新なものが目立ち、市場に受け入れられる大きな要素ともなっている。今回、女性にも乗りやすく、手ごろな価格で幅広い顧客層を持つ小排気量クラスのスクータ領域で、以上の市場ニーズを充分に満たす「YAI00」を、従来の「YA90」後継モデルとして新開発した。ここにその製品概要を紹介する。
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技報No.27 製品紹介6 説明画像

50cc Scooter YAMAHA Why/MBK Flipper PDF

Olivier Prevost

In Europe, 50cc scooter's market has been increasing year after year. In 1997, the size of the total market was more than 1 million units. One character of this market is that more than half of total units has been sold in Italy, since there is a complete segmentation of the market in Italy. Especially in the last few years, the large wheels scooter category was expanding strongly in Italy (150,000unit in 1997). Following this market situation, YMENV Product Planning Division decided to introduce one Yamaha Motor’s products in this category and officially requested to MBK R&D to develop a large wheels scooter at the end of 1996.
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技報No.27 製品紹介7 説明画像

大型X-Yパレタイザー PDF

早坂 禎/川嶋 浩

ヤマハ発動機(株)IM事業部と共同で、10年前より工場内の天井空間を有効活用した、天井走行型モノレール式搬送システムの開発および販売を行ってきた。この度、(株)ワイ・イー・シーでは、ここで培った技術およびノウハウを基に、より天井空間の有効利用と作業範囲の拡大を狙った大型X-Yパレタイザーを開発したので、その概要を紹介する。
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技報No.27 製品紹介8 説明画像

マリンジェット MJ-800GP PDF

鈴木 章高

近年、パーソナルウォータクラフトの市場においても、二輪車や四輪車と同様に排気ガスや騒音の低減という環境対応の波が押し寄せてきており、ヤマハ発動機(株)としても対応が迫られていた。そこで、これらの対応を行った新エンジン「66E」を搭載した「MJ-800GP」の開発を行い、1998年より市場導入をしたので、ここに紹介する。
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技報No.27 製品紹介9 説明画像

4サイクル船外機 F100A PDF

高橋 正哲

世界的な環境保護意識の高まりの中で、よりクリーンで、静粛性や燃料消費率が一層向上した船外機が市場から求められるようになってきている。このような市場のニーズにこたえるべく、4サイクル船外機のラインナップを整えてきているが、その中でもヤマハ発動機(株)製船外機の最大馬力である「F100A」について紹介する。
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技術紹介
技報No.27 技術紹介1 説明画像

射出成形スイコミ不良対策 PDF

田村 行男

モータサイクルの顔となる射出成形樹脂部品は、特に高い外観品質が要求される。塗装品については高い質感が求められ、わずかな表面欠陥も許されない。射出成形工程は、5つの工程より成り立っている。ウェルドライン、フローマーク、シルバーストリークという表面欠陥のある射出成形素材をそのまま塗装すると当然不良品となるが、目視で表面欠陥のない素材を塗装した場合でも、塗料と素材が化学反応して空洞となって、塗料が素材に吸い込まれたように黒ずむ現象が起き、不良品となることがある。これが「スイコミ不良」と呼ばれる表面欠陥である。このスイコミ不良は金属の塗装には発生せず、特にABS樹脂に多く発生する。スイコミ不良は、射出成形品表面の分子配向が大きいときに発生するということが解明されている。しかしその対策は、射出速度を遅くしたり、ゲート面積を大きくしたりという定性的なものである。また、ガラスインサート金型を使った可視化により、不良現象と金型内流動挙動との関連付けが行われているが、スイコミ不良については行われていない。そのため、スイコミ不良の対策は経験と勘に頼っており、確実なものとなっていない。このスイコミ不良に対して品質工学手法を用い、恒久対策を行った。この中で、不良現象を定量的に評価する必要があるため画像処理による方法を採用し、また、その結果と金型内流動挙動との関連を考察した。
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技報No.27 技術紹介2 説明画像

PASのニッケル水素電池システム PDF

村松 隆吉/山本 聡/伊藤 雅樹

電動ハイブリッド自転車「ヤマハパス」が1993年11月に発売されて以来、老若男女を問わず、個人用を始めとして業務利用まで幅広く利用されてきている。多くのユーザーからは、一回の充電でより長いアシスト航続距離を求める声が寄せられていたが、これにこたえるべく、電動ハイブリッド自転車の使用に最適で、量産が可能なニッケル水素電池システムを実用化し、「ニュー・パスMHスーパー」に搭載したので、ここにその概要を紹介する。
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技報No.27 技術紹介3 説明画像

マウンターにおける無停止部品補給 PDF

花村 直己

1990年代以降、携帯電話をはじめとした小型携帯機器や、ダウンサイジングによるパソコンの普及、また家電製品や自動車部品など幅広い分野に表面実装製品が使われ、それに伴って表面実装システムも急速に普及した。ヤマハ発動機(株)のマウンタは、その信頼性とコストパフォーマンスにより好評を得ている。年々スピードアップするマウンタのために、部品補給および段取り時間の低減を目的とした無停止部品補給システムとして、スライドタイプのシャトルフィーダアセンブリと、一括交換台付きシャトルタイプを開発し、1997年に発売を開始したマウンタ「YV100-II」および「YVL88-II」からオプション設定した。
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技報No.27 技術紹介4 説明画像

スノーモビル用トラックベルト PDF

大石 直幸/中野 太久仁

ヤマハ発動機(株)のスノーモビルに装着しているトラックベルトは、一号機開発当初から横浜ゴム(株)と協同で開発を行ってきており、その共同開発の関係は30年以上にもなる。近年のスノーモビルは、高速化によってより高性能のトラックベルトが望まれてきているが、同時に低コストの要求も強い。そのため当社においては、それまで30種類あったトラックベルトを過去3年間で15種類にまで部品統合化を進めてきたが、さらにより一層のコストダウンのためには新しい発想が必要であった。今回、これらの目標を達成するために、従来製法から大きく変革した新トラックベルトを開発したので、ここにその概要を紹介する。
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技報No.27 技術紹介5 説明画像

ニュートリプルYPVS PDF

吉崎 晃一/林 康男/片山 郁男/上野 久英

2サイクル高性能エンジンに可変排気ポートタイミングシステムを採用することは、すでに常識化しつつある。ヤマハ発動機(株)においても、YPVS(Yamaha Power Valve System)として、初代ツヅミバルブ(回転バルブ)に始まり、ロードレーサーYZRやTZなどに採用した第2世代のフラップバルブ(板バルブ)、そして1995年モデルTZR250SPRでは補助排気も別のバルブにて制御する「トリプルYPVS」として進化してきた。本稿では、1999年モデルYZ250に新たに採用され、さらなる進化を遂げた「ニュートリプルYPVS」について紹介する。
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技術論文
技報No.27 技術論文1 説明画像

品質工学による模型風洞ムービングベルト装置の最適セッティング PDF

荒木 裕次/上田 厚海/山下 堅一

品質工学を応用することにより、模型風洞の境界層制御システムの最適制御条件を得た。このシステムはムービングベルト、ベイシックサクション、タンジェンシャルブローで構成される。最適化の結果、風洞測定部のどの位置においても、また広い風速範囲(10~30m/s)において境界層厚さを最小にすることができた。さらに、乗用車、フォーミュラ・カー、モータサイクル模型の空力計測を行うことにより、境界層制御システムの制御条件による空力値への影響を調べた。その結果、正確な空力計測には境界層制御が必要不可欠であることがわかった。
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技報No.27 技術論文2 説明画像

モーターサイクル多弁エンジンの出力と燃費 PDF

都竹 広幸/圡田 直樹/富井 英二

多弁エンジンの出力特性が弁数によってどう異なるかを知るために、吸気弁の弁数を2、3、4弁とした、4、5、6弁エンジンを実際に作製しテストを行った。テストは各弁数のヘッドについてスロート面積、バルブリフト、排気量などを変更した15種類の仕様について行い、結果を吸気弁平均有効開口面積を用いて整理した。その結果、最大出力は弁数にかかわらず吸気弁マッハ数(Mim)が0.32~0.33程度の時に発生し、その大きさは単筒容積ならば吸気弁有効開口面積にほぼ比例することがわかった。また、最大出力の得られるMimの値がエンジンの仕様にかかわらずほぼ同じ値を示すことを利用して、4弁エンジンと5弁エンジンの吸気能力を机上で評価した。その結果、同じボア径の4弁エンジンと比較して、5弁エンジンでは吸気弁有効開口面積を4~13%大きくできること、同じ吸気弁有効開口面積を確保した場合、4弁エンジンに比べて5弁エンジンではボア径を5%以上小さく設定できることがわかった。
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