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技報【バックナンバー】

ヤマハ発動機では研究開発の成果や製品を支える技術をご紹介するために、年1回(12月)、技報を発行しております。
本ページでは、PDFファイルのダウンロード・閲覧ができます。(現在、冊子の配布はいたしておりませんのでご了承ください。)
YAMAHA MOTOR TECHNICAL REVIEW
技報No.8 表紙

ヤマハ発動機 技報 No.8(1989年7月)

巻頭言:今、物作りについて想う

巻頭言

今、物作りについて想う PDF

安川 力

ヤマハ船外機は、オートバイのエンジンを基にして作られた空冷2サイクルエンジンから始まり、水冷エンジンへと発展し、生産数量も増えるに従ってダイキャスト化され今日の様な軽量、コンパクトな商品になった訳ですが、ラインナップもだんだん高馬力の方に拡大され、船外機の本場であるアメリカ向けの大型船外機が開発されるに到って、従来の中、小型船外機とは違った技術の領域に入って来たのではないかと思います。
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製品紹介
技報No.8 製品紹介1 説明画像

サーフェイスマウンター PDF

戸上 常司

サーフェイスマウンター「YM4820S」「YM6020S」という商品は、ヤマハ発動機の商品の中では随分特異な、馴染めないものだと感じられる方が多いと思う。そこで今回は、この商品そのものの具体的で詳細な説明よりも、この商品の背景にある技術の流れや、開発のきっかけなどを紹介してみたいと思う。身の回りの電気製品を見ると、中には必ずと言っていいほど、プリント基板が組み込まれている。この基板を組み立てる自動機械の一つが、サーフェイスマウンターである。
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技報No.8 製品紹介2 説明画像

産業用無人ヘリコプター R-50 PDF

久富 暢/佐藤 彰/松田 篤志/神谷 剛志

日本で空中散布といえば、有人ヘリコプタによる散布がほとんどであり、88年度では水田のみで約174万haに空中散布が行われている。これは全国の水田のわずか29%程でしかない。近年ではドリフト(飛散)などによる公害問題により、年々空中散布の出来る面積は減少している。こうした情勢の中で、農林水産省の下部組織である農林水産航空協会が、昭和55年に無人の空中散布装置(Remote Control Aerial Spray System)の開発に取り組み、ヤマハ発動機も昭和58年よりこの開発に参加し、64年度の最終年まで開発を担当してきた。当初のRCASSは、2重反転型の無人ヘリコプタで、飛行姿勢制御によってコントロールする様に考えていた。昭和62年~63年にかけてフライトテストに成功したが、複雑な構造、及び制御系機器などによるcostの上昇、重量のup、信頼性の作り込み困難などの障害が大きく、研究開発の域より抜け出られないままとなっている。このような状況の中で、より商品化へ早く到達出来うる形として、シングルロータのR50の開発に着手し、今日販売が出来るまでになっている。R-50は少量散布(8倍液)で1haの面積を1回(8ℓ/ha)のフライトで散布できる様な能力を持っており、そのフライト時間は約6分で1haを散布出来る。この能力は、地上での人力による散布に比べると、驚異的に短時間での散布を可能にしている。さらに、ドリフト(飛散)は実機ヘリコプタによる散布に比べてはるかに少く、音も静かであり、公害問題は当然少なくなり、現在空中散布の出来ない地方のほとんどに、無人ヘリなら空中散布が可能になると思われる。
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技報No.8 製品紹介3 説明画像

LAWN & GARDEN分野と乗用芝刈機 YT6800の紹介 PDF

青井 和男/山本 幹雄/大川 毅/鈴木 孝典/長津 剛

ヤマハにおける新規事業開拓の一つとして、当事業部は、LAWN&GARDEN分野への参入を計画し、1988年から北米向けには12馬力乗用芝刈機(刈巾97cm)、欧州向けには5馬力手押し式芝刈機(刈巾46cm、53cm)の生産を行っている。乗用芝刈機は0.5~2エーカー(600坪~2400坪)の庭を持つユーザーに提供される商品であるが、芝刈作業機械としては「使いやすいこと、より静かに快適に、かつ、より早く作業ができること」が要求され始めてきた。そこで、このような市場ニーズに応えるため、従来の乗用芝刈機の高性能・高品質を維持しつつ、大型の乗用芝刈機『YT6800』を開発した。『YT6800』は18馬力空冷立軸V形2気筒OHV4サイクルエンジンを搭載し、3枚のロータリー刃で刈巾122cmの性能をもっており。以下に、この乗用芝刈機の開発の狙い、主要諸元、主要構造、特徴などの技術的ポイントを紹介する。また、本稿では『YT6800』の紹介が主題ではあるが、この機会にLAWN&GARDEN分野について若干の紹介をして本論に進みたい。
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技術論文
技報No.8 技術論文1 説明画像

二輪車用エンジンの性能と回転数の向上について PDF

寺下 伸司/上田 英明

二輪車用エンジンでは、その特性上「軽量・コンパクト・高出力」が特に重要であり、かつドライバビリティ向上のため、低中速での十分なトルクとレスポンスも必要不可欠なものになっている。この目標を達成するために各社とも努力を続けており、現在ではスポーツモデルに使用される4サイクルエンジンにおいて、250ccクラスで180PS/ℓ、750ccクラスでも160PS/ℓの高出力を、低中速トルクも確保しながら実現したものが開発されている。本稿ではこのような性能向上技術について、そのポイントとなる高回転化を中心に述べる。
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技報No.8 技術論文2 説明画像

樹脂の流動解析 PDF

金井 厚雄/高嶋 千代久

スクーターの外装部品、M/Cのフェアリング、サイドカバーなど、我社における樹脂部品の需要は、昭和50年代後半から急激に増加してきている。これら樹脂部品の製作工法は、その必要な機能、生産個数などの考慮から、インジェクション成形法、SMC成形法、FRP成形法などに分けられる。中でもサイクルタイムが最も短いインジェクション成形法が、世の中の主流であると言える。この樹脂部品について、特に問題となるのは、外観表面における欠陥である。欠陥の種類としては、ウェルドライン(溶融状態の樹脂が合流した部分に発生する筋)、シルバーストリーク(表面に、材料の流れる方向に沿って走る銀状の筋)、フローマーク(リング状や波状に発生する流れ模様)などがあり、その現象も、成形条件や材料の種類により様々である。これらの欠陥は、表面を塗装しても隠れないことが多い。元々、樹脂部品は、上記のような外観意匠部品に使われることが多いため、このような欠陥は致命的とも言える。そして特にウェルドラインについては、成形条件だけで無くすることは不可能であるため、なるべく目立たない箇所に出させるように工夫することが必要となる。また、ウェルドラインは強度的にも弱いので、さらに選択の巾は狭くなる。従来、このような問題に対しては、金型完成後のトライによる試行錯誤が常套手段であったが、近年のコンピューター利用技術の発達により、特に脚光を浴びてきたのが、シミュレーション技術の一つである樹脂の流動解析である。我々は、この流動解析が現在、実用化レベルにあることをテスト解析により確認した上で、'88年5月、MOLDFLOW導入に至った。
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技術紹介
技報No.8 技術紹介1 説明画像

画像処理 PDF

鈴木 俊夫

もし、自分の目が見えなくなったら、どうなるのであろうか?仕事はおろか、食事さえもできなくなるほど、社会生活を営むうえでの重大な障害となるであろう。これは、我々は自分が動くのに必要な情報の大半を目から得ていることを意味している。逆に、機械(例えばロボット)が目を持てば、周囲の状況の変化を検知することができ、状況変化に対して柔軟に対応することが可能となり、今まで見えないために不可能であった仕事も可能になる。また、仕事の効率も向上することが期待できる。以上の観点から、視覚に対するニーズは非常に多くあると考えられ、我々はロボット等、機械の目となりうる視覚装置を開発してきた。本装置はIM事業部で商品化したサーフェスマウンタYM3000Vに組込まれ、プリント板と、プリント板に実装するICの位置決めに使われている。以下に、今回開発した視覚装置と、主要技術である画像処理技術の概要を以下に述べる。
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