経験を積み重ね、8月の世界選手権へ臨め。「セーリング・ワールドカップ・ファイナル」
6月3日から10日まで、フランス・マルセイユで2018年W杯シリーズの最終戦となる「ワールドカップシリーズ・ファイナル」が開催され、ヤマハセーリングチームから高山大智/今村公彦、宇田川真乃/工藤彩乃が出場しました。
6月3日から10日まで、フランス・マルセイユで2018年W杯シリーズの最終戦となる「ワールドカップシリーズ・ファイナル」が開催されました。
マルセイユは、2024年に予定されている夏季五輪セーリング競技の開催地です。この大会は、パリ五輪開催決定後、はじめて開催されるワールドカップになります。
W杯シリーズ・ファイナルに出場できるのは、2018年のワールドカップ3戦の合計得点上位20艇に限られ、少数精鋭で競われるという特長があります。この大会にヤマハセーリングチームから高山大智/今村公彦、宇田川真乃/工藤彩乃が出場しました。
大会期間中のマルセイユは夏日になることが多く、今大会でも午前中は風がなく、午後から吹き出す「シーブリーズ(海風)」を待ってレースがはじまりました。大会を通して微風から軽風までのライトウインド・コンディションとなり、選手たちには、有利な風をつかむためのタクティカルな技術が求められました。
今年に入ってからライトウインドを重点的に対策してきた高山/今村でしたが、序盤から苦しい戦いが続きました。スタートから後手にまわる場面もあり、後位置から挽回する内容のレース展開となりました。
「新しいセールを使ってスピードは良かったのですが、風の振れやコースを読みきれなかった。活動をはじめて、これほどうまくいかないのは初めてです。ただし、自分たちの課題は明確になっています。いまが(調子の悪い)底辺と考えて前向きにがんばります」(高山大智)
470級男子では、マット・ベルチャー/ウィル・ライアン(オーストラリア)が金メダル。日本の岡田奎樹/外薗潤平が、銅メダルを獲得しました。
また、チーム結成後3回目の国際大会に出場した宇田川真乃/工藤彩乃は、安定したレース運びという面では課題が残るものの、序盤で上位を走るシーンも見られました。実戦を繰り返す中でチームワークが一歩ずつ成長しているようです。
「今回は体力を消耗するレースが多く、その面で弱さを痛感しました。体力がないと集中力が切れてしまいます。ただスタートはかなり改善できていて、トップ選手と競り勝ってもいます。これから二人で話し合いながら、もっとチームワークを高めていきたいと思います」(工藤彩乃)
YAMAHA Sailing Team 'Revs'の今年最大の目標は、8月にデンマークで開催されるワールドセーリング・チャンピオンシップ(世界選手権)です。夏に向け追い込みをかけ、世界選手権へ挑みます。