女子チームに新戦力・工藤彩乃が加入
得意の追い風に乗って、高みを目指す。
YAMAHA Sailing Team 'Revs'の女子チームのスキッパー・宇田川真乃(写真左)と新たにコンビを組むクルーとして、このほど工藤彩乃(写真右)がチームに加入しました。
工藤は当チームの高山と同じく日本大学に在学中のセーラーで、男子チームのスキッパー・神木と同じ兵庫県立芦屋高校ヨット部出身。高校時代に目立った戦績はありませんが、171cm、体重65kgという恵まれた体格とセーリングセンスが注目され、2016年に開催された全日本470級ヨット選手権大会では女子優勝(当時のスキッパーは現・早稲田大学の田中美紗樹選手)を果たしています。
「もともと大学でヨットを続ける気はなかったんですが、3年生の時に同じ高校ヨット部のOGである吉岡美帆さん(リオ五輪女子470級代表クルー、現・ベネッセホールディングス)とお話する機会があって、世界を舞台に戦う姿に憧れて、美帆さんが活動拠点を置く関東でヨットをやりたいと思い日大に進学することを決めました」(工藤)
スキッパーの宇田川から見た工藤のクルーとしての印象を聞いてみると 「第一印象は背が高いので、強風のクローズ(風上への帆走)では有利になるだろうという印象だったんですが、実際に一緒に乗ってみるとスピン(追い風で使用するセール)の扱いがとても繊細で、どの角度で走っていても、すごく走りやすく感じています」との答え。
これに対して工藤は「追い風が大好きなんです。よく、得意な風域を聞かれることがありますが、私にとっては風の強弱に対する好みというよりも、追い風で走るのが好きなんです。スピンが上がると『よし、私の出番だ』って感じで、クルーの腕の見せ所だと思っています」。
自分の力量については謙虚ですが、クルーというポジションにはプライドを持っています。
「みんな『愛さん(吉田愛選手/吉岡美帆選手とコンビを組むスキッパー)に追いつけ追い越せ』って言いますけど、自分は『クルーの美帆さんに追いつけ追い越せ』なんです。だって、自分たちがオリンピック選手になったときに『宇田川を倒せ』じゃなくて、『工藤を倒せ』って言われたいじゃないですか」
「私は真剣に競技に取り組み始めてまだ2年と短い。でも、それは強みでもあると考えています。先輩たちの言うことに耳を傾けて、どんどん成長したい」という工藤と、天才肌で無類のヨット好きのスキッパー・宇田川との組み合わせがこれからどのような高みへ登ることができるのか、大いに期待したいところです。
チームは欧州遠征へ。9月には江の島でW杯開催!
ヤマハセーリングチームは高山/今村、宇田川/工藤の2チームが3月より欧州を転戦。故障でコンディション不良の神木/疋田は国内でトレーニングに専念します。国内のレースは8月の全日本選手権が開催された後、9月には五輪会場として注目される江の島において2019年ワールドカップの初戦が開催されます。
●2018年の主なチームスケジュール
- 3/30〜4/7
- プリンセスソフィア杯(パルマ/スペイン)
- 4/22〜29
- 2018セールングワールドカップ・イエール大会(イエール/フランス)
- 6/3〜10
- 2018セールングワールドカップ・ファイナル(マルセイユ/フランス)
- 6/16〜24
- キールウィーク(キール/ドイツ)
- 7/30〜8/10
- 2018セーリング世界選手権(オーフス/デンマーク)
- 8/20〜26
- 2018年全日本 470級ヨット選手権大会(江の島/日本)
- 9/9〜16
- 2019セーリングワールドカップ・江の島大会(江の島/日本)
- 9/21〜24
- 2018 ASAF Sailing Cup JSAF江の島オリンピックウィーク(江の島/日本)
※大会によって当チームからの出場選手が異なります。また、日程は主催者発表の予定です。