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地元の渡辺選手と前田選手が「夢教室」に参加 その「生き様」を通して、夢・目標の大切さを語る

レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。

2025年6月26日

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 「スポーツランドSUGO(以下SUGO)」は総合モータースポーツ施設として1975年にオープンし、今年で50周年を迎えました。東北のモータースポーツ発展を目指してきたSUGOですが、50年間、常に支え続けてくれた本拠地を置く村田町への感謝は非常に大きく、自治体と協力しながらさらにそのつながりを深めるために、2021年から地域貢献活動の一つとして、将来の「夢・目標」を描き始める世代の小中学校の児童・生徒を対象に、その「夢・目標」を後押しすることを目指した「夢教室」を実施してきました。

 この「夢教室」の狙いについて村田町・教育委員会の担当者は、「子どもたちが将来、社会人として生きていく中で、スポーツランドSUGOさんで働く皆さんの姿を通していろんな職業を実際に見てもらうとともに、プロライダーを派遣していただけるということで、そのお話を聞いて“働く人の生き方”に触れ、大きな刺激をもらうことが狙い」と言います。



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 そして今回、先生を務めるのが、全日本モトクロス選手権のIA1に「YAMAHA BLU CRU RACING TEAM」から参戦する地元仙台のライダー渡辺祐介選手(初参加)。現在はヤマハ発動機のテストライダーや、JP250に参戦する若手ライダーたちのアドバイザーなど幅広く活動する前田恵助選手の二人です。

 渡辺選手は全日本チャンピオンになることを目標とし、前田選手は世界に通用するライダーの育成を目指しているように、夢や目標に向かって歩みを進める二人が、子どもの頃、なぜレースを始めたのか? バイクやレースをどのように好きなっていったのか? その中でプロを目指した理由やプロとしての覚悟・心構え、日々の生活。怪我などで苦境に立たされた時にどのような振る舞いが必要であるかなど、まさにその「生き様」を子どもたちに語り、届けたのです。



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 届ける方法も工夫を凝らしてくれました、二人は自分たちが「子ども時代」「夢」「学び」「挫折」などのテーマを設定し、二人が掛け合いの中で話を膨らませていきました。さらに児童の皆さんには質問を促すなど、双方向でのコミュニケーションによってより活発な環境を作ったのです。



 真剣な表情で話を聞き入り、積極的に質問する子どもたちの姿を見た先生からは、「お二人が子どもの時にどんなことを考え、どんな過ごし方をしてプロになったのかを理解するとてもいい機会になりました。二人とも大きな怪我を乗り越えていますが、この先、子どもたちも向き合うことになるさまざまな困難を受け入れ、どうやって乗り越えるのかのヒントになったと思いますし、リアリティのある言葉だからこそ子どもたちの胸に深く刺さったのではないかと思います」



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 また、「夢・目標を持つことの大切さについて、子どもたちは言葉では理解しています。今回は目の前に夢や目標を掲げ、それに向かって懸命に前進しているライダーから、やるべきことを当たり前にやっていくことの大変さや、支えてくれる人々の大切さと感謝の気持ちを持つことなど、実体験を踏まえてお話ししてもらったことで、より強く響いていくと思いますし、これからの学校生活でどのような変化があるのか楽しみです」と、子どもたちにとって貴重な時間であったことをお話しいただきました。



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 さて、初参加となった渡辺選手は、「将来、自分がどんな大人になりたいのかわからない子どもたちも多いと思います。僕の場合は3歳からモトクロスを始め、楽しい遊びから、全日本のチャンピオンになる夢、ヤマハのファクトリーチームで走る夢、アメリカに行く夢を持ち、一つ一つ実現させるために努力してきたことを話しながら、“夢・目標は何個あってもいい”ということ伝えたのです。
自分がやりたいことを見つけた時に、保護者や指導者が、大人の感覚でその道を閉ざしてしまうこともあります。実際、今日も“お父さんに反対されている”という質問がありましたが、自分がやりたいことは、誰になんと言われようと、諦める必要はないよと話しました。
最初にレース映像をみんなに見てもらったのですが、ジャンプする映像で歓声が上がったり、ロードレースの映像を見て“すごい寝てるね!”という言葉が聞こえてくるなど、反応がすごく良くてビックしました。映像でこれだけ反応してくれるということは、実際のレースを見たらもっと感動してくれると思いうと、僕らがレースを通じて伝えられることはまだまだあるんだろうなと思えてとても嬉しく、もっとがんばろうと思ったし、今日、レースの世界を知ってもらう貴重な機会を与えてもらい感謝しかありません」と振り返ってくれました。



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 3度目の参加となる前田選手は、「この年代は、保護者、指導者にさまざまなサポートをもらって、それが当たり前のことになっていると思います。でも、夢や目標を実現するのは自分であり、自分が努力することが必要で、サポートは特別なものであることや、それに対して感謝の気持ちを持ってほしいと思いながら話をしました。
また何をするにしても勉強することが必要で、それは大変なことですが自分で解決できることです。しかし、ステップアップしていくと、自分だけでは解決できないような壁があるなど、本当の厳しさも合わせて伝えました。
モータースポーツの世界もかなり小さなコミュニティの中のものですが、そうした中で、この夢教室は普段はほとんど接点がない子どもたちに、モータースポーツのことを伝えることができるとても良い機会です。現在は若手も少なくなってきているので、この世界に飛び込んできてほしいという気持ちはありますが、まずはモータースポーツの存在と、楽しい競技であることを知ってもらいたいし、これが将来バイクに乗るきっかけになるなど、二輪業界に貢献できればと思います」

 SUGO担当者は、村田町にスポーツランドSUGOのファン、モータースポーツのファン、バイクのファンを育てたいという強い思いを持っています。それがプロライダーによる講話や、過去にはファンバイク「PW50」を使った走行体験、エンジン始動体験、自転車の乗り方指導(座学)を組み合わせた交通安全教室を併載するなど、工夫を凝らしてきました。



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 そして今年は、「仕事」にスポットを当てながらスポーツランドSUGOにある幅広い職業を知ってもらうため、レース運営を司る中枢、管制室や計時室といった、普段一般人は決して入ることができない施設の見学機会を作ったのです。



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 さらにモータースポーツに触れてもらうために全日本ロードレース選手権に参戦するチーム・ライダーを訪問。ピットの中を見学し、マシンに跨らせてもらうなど貴重な体験をしました。

 スポーツランドSUGOが50周年と同様、当社は今年の7月1日に創立70周年、7月10日にはレース活動70周年を迎えます。渡辺選手が「モータースポーツにはまだ計り知れない魅力・可能性があり、まだまだ伝えられることがたくさんある」と話してくれましたが、これからもSUGOともに、モータースポーツによる地域貢献、モータースポーツの普及・振興に向けて、さまざまな取り組みにチャレンジしていきたいと思います。



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