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トライアル世界選手権 Trial2 黒山選手が電動トライアルバイク「TY-E 3.0」で1日目の「レース1」で3位獲得の快挙!

レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。

2025年5月28日

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 YAMAHA FACTORY RACING TEAMは今季、全日本トライアル選手権の最高峰クラス、国際A級スーパーに新型電動トライアルバイク「TY-E 3.0」を投入しました。ファクトリーライダーの一人、黒山健一選手は開幕戦と第2戦でともにトップにわずか減点1差という悔しい結果も、連続2位を獲得してランキング2位。新たにファクトリーチームに加入した氏川政哉選手は、開幕戦の3位に続き第2戦では「TY-E 3.0」にとっての初優勝を達成しており、「TY-E」は全日本参戦3年目を迎え、エンジン車を凌駕するパフォーマンスを披露してきました。
 また、野崎史高選手(Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA)は熟成された「TY-E 2.2」で全日本に参戦しており、開幕戦4位、第2戦は5位と昨年の怪我から好調な復帰を果たしています。

 そして5月17・18日、栃木県のモビリティリゾートもてぎでのHerts FIMトライアル世界選手権 第3戦 大成ロテック日本グランプリに、TY-Eを駆る3名のライダーが出場。進化を果たした「TY-E 3.0」とTrial2に参戦するライバルメーカーの電動バイクとの比較や、国内メーカーとしてトライアル競技の盛り上げ、さらに同会場で行われる全日本の第3戦の前哨戦としてなど、さまざまな目的を持って参戦しました。



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 世界選手権は今年から新ルールが導入され、競技は1日に2レースを行い、2日間で4レースを実施。1日ごとに2つのレースの総合結果で順位が決められポイントが与えられます。

 セクションは12、1日で24セクションを走破することとなり、2レース合計の競技時間は3時間30分。レース1の持ち時間は2時間とされ、30分の休憩をはさんで、レース2の持ち時間が1時間30分で設定されています。さらに1つのセクションの持ち時間は昨年の1分30秒から1分に短縮され、ライダーたちはよりスピーディにセクションをこなすことになりました。



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 3選手が参戦したのは、最高峰の「TrialGP」や「TrialGPウーマン」とともに行われている「Trial2」で、イギリスやスペインなど世界各国から30名の選手が出場。ホンダやガスガス、EM(エレクトリック・モーション)など各メーカーの電動マシンも参戦する激戦区です。



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 1日目は、一日中雨が降りしきる中での戦いとなりました。この中で黒山選手は、世界選手権らしい難易度の高いセクションにおいて3つのクリーン(減点0)を叩き出すとともに、減点5となる失敗は3つに抑えるなど粘り強く戦い、減点25で3位を獲得。これは、10名が参戦した日本人選手の中で最上位となっただけでなく、世界の電動バイクの一角に「TY-E 3.0」は名を連ね、自身とマシンの実力を証明したのです。

 一方、氏川選手は第1セクションでマシントラブルがあり、残念ながら完走できずDNF。また、野崎選手は減点34で10位と健闘しました。



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 続くレース2、黒山選手は減点5となる失敗が2つ増えるなど減点34で11位。レースに復帰した氏川選手は、黒山選手と同じ減点34でしたが、クリーンの数が1つ多かったため10位。そして野崎選手は、減点52で26位となりました。1日目の総合結果は、黒山選手が7位(20ポイント)、氏川選手は野崎選手と同ポイントでしたが、レース2で上位となったため12位(6ポイント)、野崎選手は13位(6ポイント)となりました。



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 1日目を終えた黒山選手は、「1レース目に3位という結果を残して、僕としては非常に満足な結果で終えました。2レース目に意気込んで走りましたが、ちょっと後半いろいろとミスが出てしまって最終的には11位で終えました。僕の中では悔しい失敗、非常に情けない失敗が何個かあったので、2日目もちょっと天気が怪しいですが今日の反省をいかして、より上位に入れるように頑張ります」と、闘志を燃やしていました。

 2日目の天気は曇りとなり、気温が上がって蒸し暑い1日となり、4,800人の観客がハイレベルな世界大会を満喫。前日の大雨で路面状態は非常に悪く、泥々の土がのったコンクリートの人工的セクションも極めて滑りやすく失敗を招くものとなりました。



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 黒山選手は、レース1で減点44の10位、レース2は減点34で8位と挽回し、総合8位(14ポイント)として2日目も日本勢でトップの成績を収めました。とりわけ最終セクションは、出走30名中27名もの選手が失敗する難関でしたが、黒山を含む3選手のみが最後の崖登りまで華麗に走破し、ハローウッズの大庭園に集まった観衆を熱狂させたのです。



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 氏川選手はレース1の減点が52で23位と出遅れましたが、レース2は減点42として15位、総合では18位(1ポイント)の獲得となりました。



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 野崎選手はレース1は減点52で21位、レース2は減点40で12位と躍進して、総合16位(4ポイント)。それぞれに悔しい思いを抱えながらも、この2日間・4レースの貴重な経験を2週間後の6月8日に同じ会場で行われる全日本トライアル選手権の第3戦もてぎ大会にいかしたいと、早くも気持ちを切り替えて闘志を燃やしたのでした。



RACE DATA

■大会名称:2025 Herts FIMトライアル世界選手権 第3戦 大成ロテック日本グランプリ
■開催日:2025年5月17・18日
■開催地:栃木県・モビリティリゾートもてぎ
■観客:1日目/3,000人、2日目/4,800人
■気温:1日目/20度、2日目/26.1度
■天候:1日目/雨、2日目/曇り
■競技:12セクション×4レース
■持ち時間:3時間30分


RESULT 1日目

順位 ライダー マシン ポイント
1 M・GELABERT Honda 32
2 H・HEMINGWAY Beta 30
3 A・FARRE Sherco 30
4 B・GREEN Scorpa 26
5 S・HAGA GASGAS 24
6 B・BINCAZ Electric Motion 20
7 黒山健一 Yamaha 20
12 氏川政哉 Yamaha 6
13 野崎史高 Yamaha 6


RESULT 2日目

順位 ライダー マシン ポイント
1 H・HEMINGWAY Beta 37
2 B・GREEN Scorpa 35
3 M・GELABERT Honda 28
4 B・BINCAZ Electric Motion 25
5 G・HEMINGWAY Beta 21
6 S・HAGA GASGAS 18
8 黒山健一 Yamaha 14
16 野崎史高 Yamaha 4
18 氏川政哉 Yamaha 1


COMMENT


YAMAHA FACTORY RACING TEAM

黒山健一選手(7位/8位)

「世界選手権の日本大会が無事に終了しました。2日目の成績は、1レース目が10位、2レース目が8位、総合では8位でした。僕の中で今年の世界選手権の日本大会は2日間ともシングルに入りたいなと思っていたのですが、初日が7位、今日が8位だったので目標を達成することができ非常によかったなと思います。ただ僕の中ではやってはいけないミスもあったので、そこは次の全日本に向けて反省・修正したいなと思います。大雨の土曜日、そして晴れの日曜日でしたけれど、たくさんの応援をありがとうございました。日本人ライダー含め海外メンバーの中でたくさん切磋琢磨できて、僕の中では非常にいい大会になりました」



氏川政哉選手(12位/18位)

「世界選手権の2日間が終わりました。結果は12位と18位ですけど、すごく残念な結果で終わってしまったので悔しい思いでいっぱいです。1レースに関してはマシントラブルではないですけど、ブレーキが効かなかったりというのがあったので、そこも今後の改善点になるのかなと思いますし、2レース目に関してはうまくバイクを走らせられなかったという部分がすごくあったので、そこも全日本にいかせるように頑張りたいと思います。皆さん応援ありがとうございました」



佐藤美之監督

「全日本の初戦と同じように雨に翻弄されたレースだったのかなという感じがします。1日目の雨で、2日目も午前中はまだ初日の雨の影響があったのでかなり苦労しましたが、それでも黒山選手、氏川選手は自分の走りを徹底してもらって完走することができました。
とくに黒山選手は雨の中、初日の1レースで3位という見事な成績を出してくれ、世界のライダー、世界のチームに対してヤマハの黒山ここにあり、ということを表現することができたのは非常に良かったと思います。氏川選手は残念ながらマシントラブルと、大きな転倒によって調子を崩してしまいましたが、それでも最後まで頑張ってくれました。
今回の世界戦はもちろんチャレンジではありますが、全日本の関東大会に結びつけるレースとしても捉えていますので、4レースを走ったことが大きなアドバンテージになったんじゃないかと思います。それをいかして次の大会はまた勝ちを目指したいと思いますので、よろしくお願いします」



Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA

野崎史高選手(13位/16位)

「2日目は、レース1が自分としても乗れてないなという感じで、いつもなら何でもないようなところで簡単に5点になってしまうようなちょっと不甲斐ない走りになってしまいました。その分をレース2で取り戻せたかなっていう感じで、バイクのPRもできたかなと思います。満足とはいかなかったですけど、まずまずという感じで、次の全日本にこの走りがいかせるように頑張りたいと思いますので、また応援よろしくお願いします」

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