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黒山健一選手がスポーツランドSUGOの「夢教室」に講師として参加 中学2年生に自身の人生経験とモータースポーツの魅力を伝える

レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。

2024年11月12日

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 2024年10月22日、宮城県・村田町にあるスポーツランドSUGOが、地元の中学2年生を対象にした「夢教室」を開催しました。この活動は、村田町が教育基本方針として掲げる「自らの生き方を探求する“志教育”の推進」に共感したスポーツランドSUGOが、「支えてくれる地域への恩返し」と位置付け、2021年から開催している恒例行事です。

 夢・目標を持ちその実現に向けて主体的に学んでいくことの大切さを伝えながら、子どもたちにさまざまな職業があることや、SUGOそのものの認知度を高めつつ、「主力事業であるモータースポーツに興味を持ってもらったり、将来、夢教室をきっかけにバイクの免許を取って欲しいという二輪の普及も視野に入れた教室です」とSUGOの担当者。



 ヤマハ発動機株式会社もこの活動に賛同し、レース部門からプロライダーを講師として派遣しているほか、全国で展開する親子バイク教室のスタッフとともに、「夢教室」をサポートしています。



 なかでもモータースポーツで未来を切り開いてきたプロライダーは「人生の先生」として、夢・目標を描き、それに向けて歩んだ山あり谷ありの道のりなどを語ってもらいます。そして今回の「夢教室」で講師を務めたのが、全日本トライアル選手権のIAスーパーに参戦する「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の黒山健一選手。今回で4回目の参加となりました。



 さて、黒山選手はその豊富な人生経験からたくさんのキーワードを持って夢教室に臨んでいます。たとえば、「直感力」もその一つ。「僕にとってはトライアルやレースが好きなことに当たりますが、子どもの頃の直感のままに、父と海外に行って自転車トライアルを始めたところからスタートしました。子どもの頃は大人の事情に関係なく真っ直ぐな気持ちで物事を判断できるので、皆さんには自分の“直感”を信じて行動してほしいと話をしました」



 さらに、「人生はいいことばかりではありません。努力しても報われないことだってあります。レースではどれだけやっても一番になれるのは1人で、自分の思い通りにいかないことの方が多い。それでも諦めるのではなく、どう対応し改善して次につなげていくかが非常に重要です。
 僕の場合は、未来を考えるため過去を振り返ることができる日記を書くこと。日々の活動を努力ではなく“準備”という言葉に置き換えることで、自分を追い込むことなく、準備不足という視点で課題を把握しやすくなるなど、挫折や失敗を乗り越える僕なりの術を伝えました」

 また、長く続けるための秘訣について、「若い頃は、有名になることやお金持ちになることがモチベーションでしたが、それだけでは長く続かないことを悟りました。トライアル・レースが好きな理由、続ける理由を突き詰めたのですが、やっぱり“ワクワク、ドキドキ”があるからだとわかりました。これが明確になったことでとても気持ちがスッキリして、今も楽しんでトライアルに向き合えているし、チャレンジを続けてきたからこそ身につけてきたことを皆さんにお話ししました」



 教室の最後には、恒例となったトライアルデモを実施。トライアルの楽しさや二輪の可能性と一緒に、黒山選手が話してきた言葉を証明するように、夢・目標の達成に向けて全力を尽くし心技体を磨いてきたプロライダーとしての姿を披露しました。



 すべてのプログラムを終えて生徒からは、「今回は貴重なことを見せてもらい、いろいろなことを教えていただき本当に楽しかったです。ありがとうございました。今日のことを今後の学校生活や人生に活かしていきます!」という言葉を受けとった黒山選手。

 「高校・大学と進学する人、就職する人、なかには海外で活躍する人もいるかもしれませんが、これからもたくさんのことを見て、聞いて、知って成長していってほしいと思います。そして生きていれば嫌なこともたくさんあると思いますが、一番は人生を楽しんでほしい。僕は46歳になりましたが、まだ楽しいことでいっぱいです。50歳、60歳になっても楽しんでいると思います。それぞれ考え方、価値観に違いはありますが、人と比べるのではなく、自分の中にあるものを大事にして、楽しいものを見つけてください」とメッセージを送り、夢教室を締め括りました。

 これを受けて、「生徒たちも挫折があり、大小の悩みを持っています。私たちも“頑張れ、頑張れ!”と励ますのですが、自分に優しくなれる“努力を準備に置き換える”という発想など、私たちにとっても参考になる話ばかりでした。また小さな集団の中で助け合いながら育ってきた子どもたちなので、厳しい世界に身を置いて生きている人たちがいるという現実を知る機会としても有意義でした」と引率の先生が話してくれました。

 レース部門としては、「健全なるモータースポーツの普及」を基本方針の一つに掲げていますが、社会貢献という視点からもライダーと協力しながらさまざまな活動に参加し、子どもたちにまだ見ぬ世界を届けていきたいと思います。



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