第2回Yamaha YZ125 bLU cRU Cup 若者たちはスキルアップと速さを、ベテランたちは楽しさを求め計21台のYZ125が参戦
レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。
2024年10月18日
6月のスポーツランドSUGO(宮城県)から約4ヵ月、2024年9月29日(土)に全日本モトクロス選手権の第7戦TOKIO INKARAMI Super Motocrossの併載レースとして第2回「Yamaha YZ125 bLU cRU Cup」が開催されました。
この「Yamaha YZ125 bLU cRU Cup」は、一般社団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)とヤマハ発動機のタイアップ企画として今年からスタート。
その目的は、当社の普及・育成活動を象徴する「bLU cRU」を大会名称に使用している通り、将来のモトクロス界の担い手となる若者がレースの魅力に触れ、地方選手権や全日本、また世界へ羽ばたいてほしいという願いを込めています。合わせて、経験値を持ったライダーやベテランも対象とすることで若者たちのライバルになってもらいながら、改めてモトクロスを楽しんでもらいレースの裾野拡大も目指しているのです。
そして参戦車両を4ストローク全盛の中で2ストロークのYZ125とYZ125Xに限定したことも大きな意味があります。サイズ・重量・性能など、ジュニアからベテランまでが許容しやすい広く深い懐があるバイクであるからです。また海外では2ストロークを使用したワンメイクレースが盛んに実施されていますが、国内外のトップライダーが2ストロークで技術を磨いているように、特に日本の若者に「次のモトクロス界を担う確かな技術を持った強いライダーに育ってほしい」という願いも込めているのです。
上記は、全日本モトクロス選手権のIA2で活躍するトップライダーの中島漱也選手(bLU cRU レーシングチーム鷹)に、自身のキャリアにおける2ストロークYZが果たした役割について語ってもらった映像です。2ストロークを選択する理由がこの映像から理解していただけるはずです。
さて今大会には、14歳の中学生から55歳の大ベテランまでの幅広い世代から21名が集結(10代6名、20代3名、30代3名、40代6名、50代3名:平均年齢33歳)。全日本に合わせて作られた難易度の高いスーパークロスコースを舞台に熱戦を繰り広げました。
レースは全日本選手権の初日となる土曜日に実際され、午前中に行われたタイムアタック予選では第1回大会の優勝者で地元の#55髙木碧選手(bLUcRU レーシングチーム鷹)がトップタイム。これに40代の#23平岡正悟選手(チームモトスペース)が約3秒差で2番手。3番手には18歳の#215福島温⼈選手(レーシングチーム鷹)が4秒差の3番手で続きました。
続く決勝には、今回も「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」のジェイ・ウィルソン選手と渡辺祐介選手がグリッドを訪問。レースを直前に控えて緊張する選手たちに寄り添って激励とアドバイスを行いレースへと送り出しました。
レースは序盤からトップに立った髙木選手が難易度の高いスーパークロスコースを攻略しトップを独走。最終的には2番手に20秒以上のギャップを作り、SUGOでの第1戦に続き2戦連続で優勝を果たしました。これに続いたのが26歳の櫻井将太選手(PPGracing)、3位には16歳の寺田楓波鷹選手が続き、今大会でもヤングライダーが強さを見せつける結果となりました。なお、ベテラン勢では33歳の#22安孫子直樹が最上位の7位を獲得しています。
大会終了後は、ヤマハファンブースでセレモニーを実施。前回に続いてプレゼンターとして中島選手を招き、「D.I.D 賞」として19歳以下、20~39歳、40歳以上の各年代のトップライダーにYZ125用の「D.I.D DIRT STAR ST-X」前後リムセットを贈呈したほか、決勝トップ3にはYZ bLU cRU クーポン(1位から3/2/1万円分)、4~10位にはワイズギア製ウェアやグッズをそれぞれ贈呈。最後は参加者全員にプレゼントしたTシャツを着ての集合写真でセレモニーを終了しました。
今シーズン初開催となった「Yamaha YZ125 bLU cRU Cup」ですが、様々な世代のYZオーナー、のべ40名のライダーが参戦してくれました。本当にありがとうございました。
参加者のコメント
優勝:#55髙木碧選手(bLU cRU レーシングチーム鷹)
「地元コースでのレースでしたが、今回はレイアウトやセクションも変更されて乗り慣れていなかったので、正直不安がありました。でもスタートが決まって独走で優勝できでよかったです。今シーズンは夏のインターバル期間に中島漱也選手と一緒に数週間、ニュージーランドに行き、ジョシュ・コピンズさん(元GPライダー)の元で練習していました。この間はずっとYZ125に乗っていたので、その成果を確認することができたし、いい経験になりました。この後、欧州のYZ bLU cRU FIM Europe Cup Super Finaleに参戦してきます。これだけ大きなレースは初めてで、他のライダーの実力もまったくわかりませんが、3位以内を意識し、それができなくても上位にしっかりと絡めるよう頑張ってきます」
そして髙木選手のコメントにあった「YZ bLU cRU FIM Europe Cup Super Finale」が、10月の1週目にイギリスのマタリーベイスンで開催された国別対抗戦「モトクロス・オブ・ネイションズ」に併催されました。欧州を中心に世界中からYZ125ライダーたちが集結した本大会、髙木選手は予選こそ27番手でしたが、34台が出走した決勝では1周目を終えて10番手。その後、12番手まで順位を落とすも、最後は11位でチェッカー。まさに世界を舞台に挑戦する姿を見せてくれ、今後のさらなる活躍が期待されます。
2位:#253 櫻井将太選手(PPGracing)
「YZ125を所有しており、お世話になっている方からの紹介で出場しました。今は関東選手権のナショナルクラスをYZ250で走っています。ノービスの頃は125で参戦していたのですが、2ストが好きなこともあって今は排気量を上げて250をメインとし、125は練習用に所有しています。250などと比べてパワーが少ないため、バイクに任せてライディングができないし、どう体を使ってバイクを進ませていくかなど、様々なスキルを上げていくのに最適なバイクです。現在は26歳、ここまでYZ125は3台乗り継いできましたが、そのおかげもあって、排気量を上げても扱うことができて、大きな怪我のリスクも抑えられ、シーズンを通して戦えることを身をもって感じています。
レースでは、今回優勝した髙木選手が速いのはわかっていたので、どこまでついていけるかがターゲットでしたが、スタート直後から逃げられてしまいました。でもそこからは表彰台争いに集中し2番手を確保。その後も後方とのギャップを開くことができ、その組み立ても含めいいレースになりました。なかなかワンメイクのレースはありませんが、若者はリスクの少ないYZ125を使いながら、レース経験を増やしてスキルを上げていけるし、ベテランは楽しむことができるので、ぜひ、今後も続けてほしいと思います」
3位:#373寺田楓波鷹選手
「せっかくYZ125に乗っていて、今回は下田選手が来るということもあり参加しました。昨年までは他社85に乗っていたのですが、bLU cRUメンバーになれば特典があり、レースで上位に入ればbLU cRU賞(クーポン)がもらえることもあってYZ125を選びました。2ストにしたのは、まだフルサイズに慣れながら、体の使い方やバイクの動かしかたなどを学んでいくためです。85からのステップアップなので大きな違和感はありませんが、サイズとパワーが大きくなったので、最初は小さいジャンプなど細かな操作が難しかったですが、徐々にそうしたセクションでも乗れるようになってきました。
レースでの目標はもちろん優勝でした。スタートはいいポジションにつけることができたのですが、結果的には後輩に負けることとなって悔しいです。これをバネにして次は、関東選手権で頑張ります」