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Yamaha R3 bLU cRU Asia-Pacific Championship 「R3 APCは大きなチャンス」、世界の頂点を見つめ全身全霊で駆ける!

レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。

2024年9月20日

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 アジア・オセアニアエリアから、才能あるヤングライダーの「発掘」と「支援」を目的に、今年、ヤマハ発動機とグループ企業であるタイ・ヤマハ・モーターが協力して新設した「Yamaha R3 bLU cRU Asia-Pacific Championship(R3 APC)」が、いよいよクライマックスを迎えます。

 このR3 APCは、チャンピオンを獲得したライダーをヤマハがサポートし、2年間にわたり欧州の「Yamaha R3 bLU cRU FIM World Cup(R3 FIM World Cup)」に派遣するという活動です。数少ない「世界に続く道」として20名がエントリーし、ここまで5戦に渡って激戦を繰り広げてきました。



 そしてその主役の一人が、5大会10レースを終え4勝を獲得しポイントリーダーに立つ日本の奥貫翔選手です。印象的な走りを披露したのは第4戦日本ラウンド。なかでもレース1はトップを独走中に赤旗中断となり、5周の超スプリントとなった再レースで、タイのTanakit Pratumtong選手とマッチレースを展開。先行を許した後の逆転勝利で、強いメンタルやレースコントロールなどの成長とともに、自信に満ちた笑顔を見せてくれました。そんな成長著しい奥貫選手に、R3 APCに参戦した理由や感想、このシリーズに懸ける思いなどについてお聞きしました。



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 奥貫選手がキャリアをスタートさせたきっかけは、「小学2年生の時、モータースポーツが好きな父に連れられモビリティリゾートもてぎに通っていた時に乗った電動バイク」だったそうです。

「それでレースに興味を持ちMotoGPを見はじめるようになりました。ライダー(マルク・マルケス選手)がカッコよく、“プロライダーになりたい”と思ってエンジン車を買ってもらいました」。当初はダートがメインでしたが、小学5年生でロードのレーサーに乗り替えミニサーキットで走り込みレースデビュー。当時のことはよく覚えているそうで、「上位8台にラップされる散々な結果でした。でもこの頃は乗れば乗るだけタイムが上がっていたこともあり、純粋にバイクが楽しかった」と振り返ります。



 その後もバイクを乗り換えながらレースを続けた奥貫選手ですが、「中学2年生の時に参戦していたレースでまったく結果が出ず、“プロにはなれない“という焦りでいっぱいになりました」。そこで翌年から、スクールに入り上位クラスへのステップアップと、アジアタレントカップのレギュラーライダーを目指しましたが、ともに達成することができませんでした」



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 大きな挫折を味わい、世界への道も失った奥貫選手に新たな道を示したのが、ヤマハ発動機のステップアップであり、その一つがR3 APCでした。

 「世界で活躍するプロになるには年齢的に最後のチャレンジ、夢のために何がなんでも欧州に行きたい」というモチベーションと、「R3 APCは海外のライダーと激しいバトルも経験できるし、World Cupに行ったらハイレベルな環境で2年間チャレンジできる。さらにその後のルートも明確に見えていることが大きな魅力でした」と奥貫選手。

 その夢を支えるご両親は、「アジアから世界に続く明確な道がほとんどない中で、ヤマハ発動機の活動は、世界を目指す子どもを後押しする我々親からすると、本当にありがたい。息子とともに最後のチャンスとして参加を決意しました」



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 シーズンでは第2戦で転倒により骨盤を骨折しノーポイントもありましたが、奥貫選手は「あるアスリートが骨盤を骨折し、2ヵ月で復帰したという話を聞き、次のレースで復帰し絶対にポイントを取ろうと、自分を奮い立たせました」。そして復帰戦の第3戦では6位/5位を獲得します。

 さらにSUGOでのレース1は、トップを独走しながら赤旗再レースとなりましたが、「過去ほとんどの再レースで転倒していたのでドキドキでした」と言いながら、レース中は落ち着いてライバルをかわして優勝。ご両親も、「まだまだ自主性に乏しいところはありますが…」と前置きした上で、「怪我からの復帰に向けて取り組んでいる頃から甘えがなくなり、チャンピオンへの意識が格段に大きくなった」と目を細めます。

 「R3 APCの次はWorld Cupでタイトルを取り、スーパースポーツで結果を出してMoto2、最終的にはMotoGPで走りたい。R3 APCは今後のレース活動を左右する本当に大切なレース。絶対に勝ちます」とインタビューを締め括った奥貫選手。その視線は、すでに世界の頂点を見つめています。



Yamaha R3 bLU cRU Asia-Pacific Championshipの情報は特設サイトにてご覧いただけます。(英語のみ)
https://www.yamahablucruasiapacific.com



 チャンピオンが決まる最終戦は11月8-10日、オーストラリアのベンドモータースポーツパークが舞台です。チャンピオンの可能性があるのは奥貫選手をはじめ7名に絞られていますが、そのほとんどライダーにとって未知のサーキットと難しい戦いが想像されます。この状況の中で見事結果を残し欧州への切符を掴むは果たして誰なのか? ぜひ、ご注目ください。

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