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シティトライアルジャパン 2019 in 大阪 トライアルの魅力をより多くの方へ、黒山選手と野崎選手が出場

2019年5月24日

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 「アジア初の市街地トライアル」として昨年大成功したシティトライアルジャパンの第2回大会、「City Trial Japan 2019 in OSAKA」(CTJ)が5月18日(土)、大阪府吹田市千里の日本万国博覧会記念公園・下の広場で開催された。

 昨年の第1回は、大阪市浪速区の新世界、通天閣・本通商店街特設ステージで行われ、黒山健一選手がファクトリーマシン「TYS250Fi」に乗り2位を獲得するとともに、数々の離れ業を見せて観客を熱狂させた。

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 「レースではありますが、いかにトライアルを知ってもらうかというイベントと考えています。順位にこだわるイベントではないですし、みなが同じトライをしても面白くないですから」という黒山選手は、まさに“オンリーワン”の大ジャンプを連発して観客の心をわしづかみにした。観客を沸かせるコンテストだとすれば、間違いなく黒山選手がナンバーワンに輝いた。そんな、魅せる競技。今回は誰がどのように観客を沸かせ、第2回チャンピオンとなるのか? 当日は曇りで一時雨も降ったが、気温は22度と過ごしやすい気候の中、8,000人の観客がつめかけた。

 このイベントは、全日本トライアル国際A級スーパークラス(IAS)の藤原慎也選手(ベータ)が実行委員長となって、IASのライダー11名に参加を呼びかけて実現。木製パレットや原木などの材料を使用して、さらにスケールアップした7つの見ごたえある人工セクションが万博広場に用意された。

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 競技はまず予選のスタート順を決める(注・予選では先に走ったライダーの攻略方法や失敗、減点数などを参考にすることができ、スタート順が後になるほど有利になるため)、スピードレーン=第1セクションから開始。この第1セクションは、タワーの上から2人1組で同時にスタートしてタワーを駆け下り、数々の障害物を越えて再びタワーの上に戻ってくる速さで予選のスタート順が決まる。ここで黒山選手は、相手の柴田暁選手(ヴェルティゴ)とデッドヒートを展開。ほぼ同時にゴールしたことから、2人とも「オレだ、オレだ」とアピール合戦を繰り広げ会場を大いに盛り上げた。そして、同タイムだったため、再度勝負となり、2回目は柴田選手の勝ちとなった。また、野崎史高選手は、小川友幸選手(ホンダ)と対戦し、小川選手が先にゴールした。

 この結果、1位柴田選手16秒72、2位黒山選手16秒72、3位小川選手18秒37、4位野崎選手18秒58、5位藤原選手24秒88、6位小川(毅)選手25秒95、7位平田貴裕選手32秒35となった。

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 予選は第2セクション(木製パレット)、第3セクション(原木)、第4セクション(木製電圧コイルや枕木ステアケース)で行われた。同点の場合は、より早くセクションを走り終えた者、つまり、より少ない使用タイムだった者が上位となる。そして、この予選では、トップは柴田選手(減点0/使用タイム53秒79)に続き、黒山選手(減点0/使用タイム56秒65)が2番手、野崎選手(減点0/同73秒02)は4番手となり決勝に進出した。

 予選と決勝の間には、黒山健一選手の甥である小学6年生の黒山陸一(りくと)選手(国内B級クラス)と小学四年生の黒山陣(じん)選手(国内A級クラス)が、デモ走行を披露。ウイリーやジャックナイフとともに、タワーを元気にジャンプしながら上がって見せ、観戦に来ていた子どもたちも驚きの声を上げていた。

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 決勝の前半戦、黒山選手は第3セクションの原木で失敗したが、次の第4セクションの木製電圧コイルはダニエル(ウイリー状態)のままポンポンと飛び移って観客を沸かせた。決勝前半を終えた時点での成績は、小川選手と野崎選手がともに減点0、続いて柴田選手と氏川政哉選手(ガスガス)がともに減点1。黒山選手は、第3セクションでの減点5が大きく響くことになってしまった。とはいえ、後半の第5、第6、第7セクションはさらに難易度を増していくため、まだまだ逆転のチャンスがあった。実際、柴田選手は第5セクションで減点5。また、第6の原木では、黒山選手、野崎選手、小川選手が3人とも減点5となった。ここでは、黒山選手が見せ場である原木からのジャンプで、飛び降りる一瞬前に原木の頂点で左の観客席になんと顔を向けて見せる大サービスを披露。驚嘆と賞賛の声が巻き起こった。

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 決勝の後半戦。競技もいよいよ大詰めとなり、柴田選手は第2セクションで減点1を加算していて合計減点6となっていたため、優勝争いから一歩後退。第6セクション終了時点で合計減点5の小川選手と、同じく合計減点5の野崎選手の勝負となった。最終セクション、先に走った野崎選手は、見事にクリーン(減点0)。しかも、タワーの上から一旦降りて別の離れたタワーを上がる最後の見せ場で、タワーからタワーへと、空中をジャンプして飛び移ってしまった。これには観客も度肝を抜かれ、拍手喝采。続く小川選手がタワーに上るところで失敗したため、野崎選手が優勝を獲得、第2回チャンピオンに輝いた。

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 「原木のセクションで落ちた(減点5となった)時はダメかと思いましたが、チャンピオンが取れてよかったです。もてぎで行われる世界選手権・日本グランプリ(6月8・9日/ツインリンクもてぎ)や全日本選手権第3戦(6月23日/ツインリンクもてぎ)でも、皆さんの期待に応えたいですね」と、野崎選手。黒山選手も、「多くのお客さんに来ていただき、大会が盛り上がってよかったです。気持ちを切り替えて、次の世界戦に臨みます」と、早くも日本GPに目を向けていた。


決勝戦結果


順位 ライダー マシン 減点 クリーン 残り時間
1 野崎史高 ヤマハ 5 5 2分02秒
2 柴田暁 ベルティゴ 6 4 1分36秒
3 小川友幸 ホンダ 10 4 2分15秒
4 氏川政哉 ガスガス 10 2 2分09秒
5 小川毅士 ベータ 15 3 2分48秒
6 黒山健一 ヤマハ 15 3 2分38秒
7 吉良祐哉 TRRS 21 1 48秒
8 久岡孝二 ヤマハ 15 0 1分06秒

※「DNF」を減点5で計算。
※減点が少ない選手が上位。同点の場合はクリーン数が多い選手が上位。
※クリーン数も同点の場合は、残りタイムが多い選手が上位。

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