詳細本文
レース関連リリース以外のヤマハレース情報をご覧いただけます。
|
||||||
色々なことがあったシーズン前半戦を終了し、MotoGPはいま‘サマー・ホリデイ’期間である。これまでの11戦のなかでバレンティーノが3勝、コーリンが表彰台を2回、そしてポールポジションはふたり合わせて6回獲得した。ひとつひとつのレースで、全てが完璧だった訳ではなかったが、それぞれ違った意味で刺激的なものだった。
シーズンは意外な形でスタートした。中でも一番の驚きはドゥカティ+C・ストーナーだった。彼は最初からとても速く、我々はすぐにあの赤いマシンに乗る若きオーストラリアンが真のライバルであることに気付くのだった。ストーナーは見事なまでに安定していて、今のところミスもない。この状況をみれば、チャンピオンシップ争いが彼との戦いになることは明らかだ。それからもうひとつの驚きは、D・ペドロサ、N・ヘイデンを中心としたホンダ勢が、これほどまでに苦戦を強いられている状況だ。しかし彼らは常に前進を続けており、このあとのシーズン後半は間違いなくトップ争いに復帰してくるはずだ。
エンジンの排気量変更と同時に、今シーズンはタイヤに関するレギュレーションも変更された。ご存知の通りレースウイーク中に使用できるタイヤ本数制限である。このことで、木曜日の午後にはミシュランと相談しながら、使用タイヤの選定を行なわなければならなくなった。このレギュレーションには、良いところもあるが、そうでない部分もあり我々の作業システムへの影響は少なくない。ミシュランとは常に話し合いをしながら、ともに作業を進めており、とても強い絆ができあがっている。新レギュレーションによってライバルのブリヂストンとの差が縮まってしまった今、この新たな関係が非常に重要な意味を持つようになっている。タイヤに関してはいくつか問題もある。とくにウエットではこれまで苦労もあったのだが、我々としてはひたすら全力を尽くし、できる限り多くのタイヤをテストして前進していくしかない。ドゥカティとブリヂストンも、決して手を緩めることなどあり得ないから。
今シーズンと昨シーズンを比較して最も良くなっているところは、我々のマシンとミシュラン製予選タイヤの相性だ。バレンティーノもコーリンも、ドライの予選セッションでは限界まで攻めることができていて、すべての条件が揃ったときの我々の強さを繰り返しアピールしている。
|