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全日本ロードレース選手権・JSB1000クラス参戦3年目となる中冨選手に、2005年に込めた気持、そして終了後の感想。またスーパーバイク世界選手権参戦決定にあたっての意気込みなどについて聞きました。 今年はチャンピオン獲得するのではなく、チャンピオンをとらなければならないシーズンでした。なぜなら昨年、ニューYZF-R1のデータを得ることができマシンは万全だったし、YSP&プレストレーシングでの2年間、100%納得できる結果を出していなかったので、チームも自分も結果を出さないといけないシーズンだったからです。だから、「チャンピオン以外はいらない」そんな心境で開幕を迎えました。
筑波は昨年も優勝している得意コースなので、優勝しか考えていませんでした。開幕を落としている分、その気持は相当強かったです。レースでは後半トップに立って伊藤さんが追い上げてきたのですが、僕のレコードラインが、伊藤さんのブロックラインになっていたので抜かれる気はしませんでした。だから自分のペースで走っていれば十分勝てると思っていたし、その通りになりましたね。
8耐後、僕たちのマシンだけでなく、他のチームのマシンも進歩してレースが接戦になったことが挙げられます。トップでスタートできればなんとかなると思いましたが、スタートをミスすると、なかなか追い上げが厳しくなったんです。後は伊藤さんや柳川さんといったベテランにペースを掴まれたこと。伊藤さんはチーム体制でもプレッシャーがないし、下からの突き上げもなくノビノビ走っていた。一方の柳川さんは、1年を通してレースを組み立てることができ、調子の良し悪しによって自分をコントロールしていました。ようするに、僕を含めランキングが下のライダーが二人にプレッシャーをかけることができず、思い通りに走らせてしまったことが今年のランキングのあらわれだと思います。
WSBのことは、実は8耐の頃から噂で聞いていたんです(笑)。ただ、自分の成績を考えてもあり得ないと思い、まったく信用していませんでした。3年前、YSP&プレストレーシングに呼んでいただいた時、足を骨折して病院のベッドの上で電話をとったんです。あの時もチャンピオンになったシーズンではなかったし、なんで僕が呼ばれるのって思いましたが、今回もサプライズでした。でも本当に嬉しかった。そして自分を世界に出してくれるヤマハに感謝しています。 僕が参戦するWSBは世界でも非常に激しいレースなので、自分の性に合っていると思います。プレッシャーは全然ないですね。ライダーもファンも自分のことを知らないじゃないですか。ただ、行くからには成績を出してどんどん自分をアピールし、注目されるライダーになりたいですね。「世界に挑戦した日本人」では終わりたくないですから。またルーキーだからといって遠慮する気もありません。バトルでは相手を吹っ飛ばしてやりますよ。もちろんそれぐらいの気持で臨むということです(笑)。それから、テレビ中継もあるので、日本のファンの方にも応援してもらえるよう画面に映れるレースをしたいですね。
WSBでは、日本では気付かなかった発見がたくさんあると思います。これらを見過ごさないよう自分のものにしていけば、WSBでも結果を残せると思います。そうすれば自ずと、MotoGPへの道が開けてくると思うんです。今はWSBで結果を残すことが優先ですが、最終的には世界でもっとも速いGPマシンを駆り、世界中のモータースポーツファンが注目するなかで、世界最高のライダーたちと戦ってみたいですよ。そうなれるよう頑張りますので、これからも暖かく見守ってください。 |