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MotoGP世界選手権 公式セパンテストを終了、さまざまな成果と課題を持って次回のブリラムテストへ

ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。

2026年2月6日

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2月3日(1日目)
初日はクアルタラロ選手が9番手でヤマハ勢トップ

 マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでIRTA公式テストがスタート。Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロ選手とアレックス・リンス選手は、それぞれ初日の総合成績で9番手と16番手のタイムを記録しました。

 テストは現地時間10:00~13:00の第1セッションと13:20~18:00の第2セッションに分けて実施。クアルタラロ選手は走行開始から9ラップ目、第8コーナーで激しく転倒し、検査のためサーキット内の診療所「モバイル・クリニカ」へ。午後からの第2セッションで走行を再開しましたが、2度目の転倒もあり、テストプログラムを予定通りに進めることはできませんでした。それでも第2セッションのベストラップは1分57秒869で8番手、総合ではトップから0.851秒差の9番手で初日を終了しました。

 リンス選手は初日から好調ぶりを発揮し、走行開始1時間後に1分58秒576を記録してトップに浮上。その後さらに1分58秒320まで短縮し、6番手で第1セッションを終了。第2セッションはおもにパーツ分析に費やし、ラップタイムの更新はなりませんでしたが、午前中の記録によりトップから1.302秒差の総合16番手で初日を終えました。

 なお、クアルタラロ選手は転倒の影響で指を骨折しており、テスト2日目以降の参加を取りやめることとなりました。この後より詳細な検査を受けるためスペイン・バルセロナへ向かいました。



ミラー選手が14番手、ラズガットリオグル選手は20番手

 Prima Pramac Yamaha MotoGPのジャック・ミラー選手とトプラック・ラズガットリオグル選手が、新型YZR-M1で公式テストに参加。マシンの総合的な信頼性やタイヤの耐久性などを確認するためロングランに重点を置き、さまざまなセッティングを試しながらデータ収集に取り組みました。

 ミラー選手は、第1セッションで1分58秒252をマークしてヤマハ勢でトップとなる4番手。午後の第2セッションはタイムを伸ばすことができず14番手となり、総合ではトップに1.234秒差の14番手で初日を終了しました。

 ラズガットリオグル選手はMotoGPライダーとして公式テストに初参加。ベストラップは第1セッションでマークした1分58秒887となり、総合では20番手、トップから1.869秒差でした。

セパンテスト1日目(2月3日)結果
順位 ライダー チーム マシン ギャップ
1 M・マルケス Ducati Lenovo Team Ducati 1’57.018
2 F・ディ・ジャンアントニオ Pertamina Enduro VR46 Racing Team Ducati 0.256
3 M・ビニャーレス Red Bull KTM Tech3 KTM 0.277
4 A・マルケス BK8 Gresini Racing MotoGP Ducati 0.469
5 M・ベッツェッキ Aprilia Racing Aprilia 0.506
6 L・マリーニ Honda HRC Castrol Honda 0.551
9 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 0.851
14 J・ミラー Prima Pramac Yamaha MotoGP Yamaha 1.234
16 A・リンス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1.302
20 T・ラズガットリオグル Prima Pramac Yamaha MotoGP Yamaha 1.869


2月5日(3日目)
Monster Energy Yamaha MotoGP、セパンテスト3日目を12番手と21番手で終了

 テスト初日に発生したテクニカル・トラブルを受け、ヤマハはイタリアと日本の各部門で徹底的な分析を行いました。これにより2日目の日程をキャンセルすることとなったものの、3日目に再開。Monster Energy Yamaha MotoGPではリンス選手に加え、負傷中のクアルタラロ選手に代わりテストライダーのアウグスト・フェルナンデス選手が参加し、それぞれ総合順位12番手と21番手で終えました。

 リンス選手は午前中の第1セッションで26ラップを走行し、その11ラップ目に1分57秒580のベストタイムを記録。第2セッションは10ラップを走りましたがタイム更新はならず、トップから1.178秒差の総合12番手となりました。

 クアルタラロ選手に代わりファクトリーチームに加わったフェルナンデス選手は、第1セッションで20ラップを走行。19ラップ目に記録した1分59秒278で総合21番手。トップとの差は2.876秒でした。

 チームはこのあとクアラルンプールに移動し、2月6、7両日に行われるMotoGPローンチイベントに出席。2月21、22日には開幕戦の舞台となる、タイのブリラムで今年2回目となるIRTA公式テストに参加します。



Prima Pramac Yamaha MotoGP、懸命の作業と走り込みで着実に前進

 Prima Pramac Yamaha MotoGPのミラー選手とラズガットリオグル選手は今回のIRTA公式テストを通じ、集中的にマシンの評価・開発プログラムに取り組みました。ニューマシンへの適応に苦戦しながらも、さまざまなセッティングを試し、貴重なデータを収集して適切なフィードバックを行いました。

 ミラー選手はこの最終日、午後の第2セッションで1分58秒156のタイムをマークし、トップに1.754秒差で総合17番手。ラズガットリオグル選手は、ミラー選手の後方を走るなど学習に集中、トップに1.924秒差の1分58秒326で総合18番手となりました。

セパンテスト3日目(2月5日)結果
順位 ライダー チーム マシン ギャップ
1 A・マルケス BK8 Gresini Racing MotoGP Ducati 1’56.402
2 M・ベッツェッキ Aprilia Racing Aprilia 0.124
3 F・ディ・ジャンアントニオ Pertamina Enduro VR46 Racing Team Ducati 0.383
4 M・マルケス Ducati Lenovo Team Ducati 0.387
5 F・バニャイア Ducati Lenovo Team Ducati 0.527
6 F・モルビデリ Pertamina Enduro VR46 Racing Team Ducati 0.728
12 A・リンス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1.178
17 J・ミラー Prima Pramac Yamaha MotoGP Yamaha 1.754
18 T・ラズガットリオグル Prima Pramac Yamaha MotoGP Yamaha 1.924
21 A・フェルナンデス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 2.876


Monster Energy Yamaha MotoGP


アレックス・リンス選手

「先週のシェイクダウン・テストと今回のIRTA公式テストを通じ、予定していたテスト項目をすべてやり切ることができました。次のブリラムテストに向けての準備は整いました。初日はトラブルがあり、対策のため2日目をキャンセルすることになりましたが、幸い最終日で再開でき、今回の計画を完了しました。ブリラムではセッティングに重点をおいて作業を進めます」

ファビオ・クアルタラロ選手

「転倒で指を骨折したのでバルセロナに帰り検査を受けます。先週のシェイクダウンテストで必要なテストは既に完了しています。もちろん、電子制御とマッピングについてはあと2日間あれば良かったのですが、十分な成果を得たと考えたので、残りのテストを欠席することにしました。ヤマハと相談し、ブリラムで100%のコンディションに戻れるようテストを中断して回復に集中することにしたのです」

マイオ・メレガリ(チーム・ディレクター)

「今回予定していたテスト項目の大半が完了し、実り多い3日間となりました。シャシーやリアアーム、空力パーツなどの主要アイテムを選定しており、この結果をもって次のブリラムに臨むことになります。初日のトラブルにより一時的に中断を余儀なくされましたが、現地マレーシアに加えて日本やイタリアの技術陣が多大な努力を重ねた結果、原因を特定し、本日、無事にテストを完了することができました。今回やりきれなかったセッティングの微調整は、当然、今月末のブリラムで継続して取り組むことになります」



Prima Pramac Yamaha MotoGP


ジャック・ミラー選手

「決して楽な状況ではありませんでしたが、これは成長プロセスの一部です。世界で最もハイパフォーマンスなマシンを限界までプッシュしているわけですから、初めからすべてが順調に進むと考えるのは楽観的過ぎます。時には立ち止まり、何が必要かを問い直すことも必要です。もちろん、もっと良い結果が出せれば良かったのですが、このマシンにはまだまだ大きなポテンシャルがあると信じています。多くのパーツを付けたり外したりと非常に忙しい3日間でしたが、重要なのはただトライするだけでなく、それぞれの反応を適切に分析し、今後の改善に役立てることです」

トプラック・ラズガットリオグル選手

「私にとっては依然として難しい状況ですが、学習曲線はかなり急勾配で、ここまでのフィードバックは良好で着実に前進しています。どこを改善すべきか、また自分のライディングスタイルをマシンにどこまで合わせていくべきなのかを探っているところです。今日はジャック(ミラー)が大いに助けてくれました。彼について走り、コーナーのアプローチの仕方を見せてもらいましたが、まだまだ難しいです。1分57秒台を目標にしていて、十分に速いと感じていたにもかかわらず実際のタイムはついてきませんでした。それでも学習し、改善するため毎日頑張っています。次のブリラムを楽しみにしています」

ジーノ・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「先週のシェイクダウン・テストは非常に順調で、予定していた作業をすべて行うことができました。しかし今回の3日間は厳しい状況で、とくにトプラック(ラズガットリオグル)は苦労していました。そのなかでもジャック(ミラー)とともに懸命に取り組み、重要なデータを持ち帰って来てくれました。正直なところ今回の公式テストにより多くを期待していたわけですが、2日間は十分に走行し、ヤマハから提供された材料を継続的に評価・分析することができました。そして最終日には一定の進歩が見られました。私たちの目標はラップタイムの追求ではなく、安定的なパフォーマンスの構築です。その意味で、今回はシャシー関連がうまく機能し、マシンの高い競争力が出ていたのは良かったと思います。トップスピードの面ではまだ後れを取っているのは明らかですが、ヤマハはすでに改善に取り組んでいるので心配はしていません」

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