全日本ロードレース選手権 YZF-R6を駆る伊達悠太選手がST600で自身初のチャンピオンを獲得
ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。
2025年10月28日
2025年10月25-26日、三重県の鈴鹿サーキットで第57回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿が開催され、「AKENO SPEED・MAVERICK」から「YZF-R6」でST600に参戦する#3伊達悠太選手が、ウエットコンディションの中で行われた決勝で5位を獲得し、2017年のJ-GP3以来、ST600では初となるチャンピオンを獲得しました。
伊達選手は1999年6月4日生まれの26歳。全日本には2011年にGP-MONOでデビューし2017年にはJ-GP3でチャンピオンを獲得すると2018年からJ-GP2にステップアップしランキング8位。2019年からST600に参戦し、2022年から「YZF-R6」にスイッチして参戦するようになりました。以来、9・6・3位と着実にランキングを上げ成長を示してきました。
そして6年目のシーズンとなった今年は、同じく「YZF-R6」を駆るヤマハライダーたちをライバルに激闘を展開。ST600の開幕戦となった第2戦スポーツランドSUGO(宮城県)では、2・3位としてランキング2位とすると、第3戦のモビリティリゾートもてぎ(栃木県)では今季初優勝でランキングトップへ浮上します。続く第4戦のオートポリス(大分県)は、悪天候により決勝は中止となりましたが、前日の予選の順位で通常の半分のポイントが付与され、伊達選手はポールポジションをとっていたことから、12.5ポイントを獲得して、リードを拡大しました。
第6戦岡山国際では3位とし、ランキング2位につける同じくYZF-R6を駆る南本宗一郎選手に対して13.4ポイント差で最終戦へ。その最終戦、伊達選手は予選で2番手を獲得。そして決勝は雨により非常にリスクが高いウエットコンディションとなりましたが、5位のポジションをキープしてチェッカーを受けると、ST600では自身初となるチャンピオンを獲得しました。




伊達悠太選手
「嬉しいというものありますが、とにかくホッとしました。特に今日はウエットで、メンタルがタイムにすごい影響し、実際、朝フリーでは14番手。絶対に転倒できない状況もあり、一気に攻めることができなくなりました。それでも、決勝のグリッドでは、“行けるだけ行こう”と気合を入れ直しました。雨は嫌いではないのですが、決勝も身体が硬い状態で攻め切れず思ったほどタイムも出ませんでしたが、ライバルの南本選手や松岡選手が見えていたので、守りに入らず少しでも近づこうという攻めの姿勢で走っていました。チェッカーを受けた瞬間は自分で自分を追い込んでいたところもあったし、いろいろなものから解放された感じで、“やっと獲れた“と心からホッとしましたね。
今年は絶対にチャンピオンしかないと思って臨んだシーズンでしたが、そこにARRCでチャンピオンをとっている南本選手が参戦するということが決まり、一番強力なライバルになると考え気合を入れてシーズンに臨みました。ただ、自分の実力以上のものを出さないと勝てないと思っていたので、それが成長を促してくれ、強くなれた要因の一つになりました。
今回のチャンピオンは自分にとって通過点、過去に欧州で走っていた経験もあり、スーパースポーツ世界選手権など世界で走ることが次の目標です。もちろん行くだけでなく、しっかり成績を残して活躍できるライダーになれるよう、これからも頑張っていきたいと思います。ファンの皆さんにはサーキットでたくさん声をかけてもらい、それがすごい力になっていましたが、最高の形で恩返しできたと思います。ありがとうございました」
| 開催日 | 大会名 | 成績 |
|---|---|---|
| 4月19-20日 | 第1戦 もてぎ2&4レース(栃木県) | ST600設定なし |
| 5月24-25日 | 第2戦 スーパーバイクレース in SUGO(宮城県) | 2位/3位 |
| 6月21-22日 | 第3戦 筑波大会(茨城県) | ST600設定なし |
| 8月23-24日 | 第4戦スーパーバイクレース in もてぎ(栃木県) | 優勝 |
| 9月13-14日 | 第5戦 スーパーバイクレース in 九州(大分県) | 中止 |
| 10月4-5日 | 第6戦 スーパーバイクレース in 岡山(岡山県) | 3位 |
| 10月25-26日 | 第7戦 第57回MFJグランプリ(三重県) | 5位 |
※第5戦は決勝が中止となりましたが、予選の順位に対しレースポイントの半分が付与されました。