MotoGP世界選手権 公式タイテスト 成果と課題を確認し手応えを持ってタイGPへ
ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。
2025年2月14日
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2月12日(1日目)
Monster Energy Yamaha MotoGP、両ライダーはテストに集中
Monster Energy Yamaha MotoGP、両ライダーはテストに集中
Monster Energy Yamaha MotoGPは1週間前のセパン公式テストに続き、12日、タイはブリラム県に位置するチャーン・インターナショナル・サーキットで今季2度目となるオフィシャル・テストをスタートし、アレックス・リンス選手とファビオ・クアルタラロ選手は初日をそれぞれ12番手と13番手で終えました。
テストは2日間予定されており、それぞれ2セッション(現地時間10:00~13:00と13:20~18:00)が設けられ、その間に15分間のスタート練習の時間も用意されました。同サーキットで行われるシーズン開幕戦が2週間後に迫っていることもあり、ライダーとクルーたちはより一層、緊張感をもってテスト・プログラムに取り組みました。
盛大なMotoGPシーズン・ローンチ・イベント(2月9日開催)で迎えられ、エネルギーを注入したリンス選手は、第1セッションで44ラップ、第2セッションで29ラップを走行。第1セッションはトップから1.212秒差の1分30秒861で14番手、第2セッションでは1分30秒206に更新し、トップから1.022秒差の総合12番手で終えました。
一方のクアルタラロ選手はテスト項目を予定通りにこなすことに集中。第1セッションで45ラップ、第2セッションで33ラップ走行し、第1セッションはトップから1.005秒差の1分30秒654で11番手。第2セッションでは1分30秒233に更新したものの順位は12番手に後退し、両セッションの総合成績はトップから1.049秒差の13番手となりました。
Prima Pramac Yamaha MotoGP、順調なスタート
開幕戦のタイGPが間近に迫るなか、Prima Pramac Yamaha MotoGPのジャック・ミラー選手とミゲール・オリベイラ選手は貴重なテスト・セッションを最大限、有効に活用し、午前、午後を通じて決勝用セッティングの調整を行いながらチャーン・インターナショナル・サーキットで大きな前進を遂げました。
先週のセパン・テストでマシン開発の方向性を見出した二人は今回、異なるコースレイアウトやグリップ・レベルへの適応をおもな目的として作業に取り組み、第1セッションでマシンの挙動を把握し、第2セッションではパフォーマンスを最大限に引き出しました。
ミラー選手は素早くリズムをつかんでコンスタントに1分30秒台のタイムを刻み、ロングランでもハイペースを維持。第2セッションで9番手と健闘し、総合順位はヤマハ勢最高の10番手でした。一方のオリベイラ選手は序盤でやや苦戦したものの、改善策を見つけて着実に調子を上げ、総合17番手で初日を終えています。
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順位 | ライダー | チーム | マシン | ギャップ |
---|---|---|---|---|
1 | M・マルケス | Ducati Lenovo Team | Ducati | 1'29.184 |
2 | A・マルケス | Gresini Racing MotoG | Ducati | 0.465 |
3 | F・モルビデリ | Pertamina Enduro VR46 Racing Team | Ducati | 0.499 |
4 | M・ベッツェッキ | Aprilia Racing | Aprilia | 0.610 |
5 | P・アコスタ | Red Bull KTM Factory Racing | KTM | 0.720 |
6 | L・マリーニ | Honda HRC Castrol | Honda | 0.744 |
10 | J・ミラー | Prima Pramac Yamaha MotoGP | Yamaha | 0.863 |
12 | A・リンス | Monster Energy Yamaha MotoGP | Yamaha | 1.022 |
13 | F・クアルタラロ | Monster Energy Yamaha MotoGP | Yamaha | 1.049 |
17 | M・オリベイラ | Prima Pramac Yamaha MotoGP | Yamaha | 1.554 |
2月13日(2日目)
Monster Energy Yamaha MotoGP、2025プレシーズン・テストを完了
Monster Energy Yamaha MotoGP、2025プレシーズン・テストを完了
Monster Energy Yamaha MotoGPのクアルタラロ選手とリンス選手はチャーン・インターナショナル・サーキットで2日目の走行に臨みました。前日に比べ向上したコース・コンディションを最大限に活用し、2週間後に迫った開幕戦に向けてベース・セッティングの調整に励み、2日間の総合でそれぞれ8番手と17番手で終えました。
クアルタラロ選手は午前中のセッションで27ラップを走行。1分30秒台の壁を破り、1分29秒818を記録してトップから0.963秒差の10番手につけました。午後はチェッカーフラッグが振られるまで走り続けて46ラップを追加し、0.3秒以上の短縮となる1分29秒586に更新。これにより最終セッションはトップから0.526秒差の5位、2日間の総合では0.731秒差の8番手でテストを終了しました。
一方のリンス選手は午前中に38ラップを走行し、トップから1.363秒差の1分30秒218で15番手。午後は19ラップを走行して1分30秒062に更新し、トップとの差を1.002秒に縮めて13番手につけた。しかし2日間の総合では1.207秒差の17番手となりました。
Prima Pramac Yamaha MotoGP、開幕に向けてテストを完了
12~13日の2日間にわたりチャーン・インターナショナル・サーキットで行われたブリーラム公式テストで、Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手とM・オリベイラ選手は引き続き、開幕戦に向けたYZR-M1の調整に取り組み、開幕前最後となる公式テストを完了しました。
ミラー選手は新しいマシンの特性に適応し、着実な進歩を見せました。午後のセッションでは好調なリズムを維持しながらスプリント・レースのシミュレーションを成功させ、シーズン初戦に向けて自信を深めました。ラップタイムは1分29秒617として総合10番手となりました。
一方のオリベイラ選手は午前中のセッションではやや苦戦を強いられましたが、午後には顕著な改善が見られました。ハードワークが実を結びセッティングが改善されると、最後のタイムアタックではマシン・フィーリングの向上が証明されました。タイムは最終セッションで記録した1分30秒089 がベストとなり15番手、総合順位は19番手でした。
シェイクダウン・テストを含め7日間にわたったテスト・プログラムを完了し、Prima Pramac Yamaha MotoGPは、2週間後に迫った開幕戦を迎えます。
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順位 | ライダー | チーム | マシン | ギャップ |
---|---|---|---|---|
1 | M・マルケス | Ducati Lenovo Team | Ducati | 1'28.855 |
2 | A・マルケス | Gresini Racing MotoGP | Ducati | 0.179 |
3 | M・ベッツェッキ | Aprilia Racing | Aprilia | 0.205 |
4 | P・アコスタ | Red Bull KTM Factory Racing | KTM | 0.278 |
5 | F・バニャイア | Ducati Lenovo Team | Ducati | 0.523 |
6 | J・ミル | Honda HRC Castrol | Honda | 0.544 |
8 | F・クアルタラロ | Monster Energy Yamaha MotoGP | Yamaha | 0.731 |
10 | J・ミラー | Prima Pramac Yamaha MotoGP | Yamaha | 0.762 |
17 | A・リンス | Monster Energy Yamaha MotoGP | Yamaha | 1.207 |
19 | M・オリベイラ | Prima Pramac Yamaha MotoGP | Yamaha | 1.234 |
Monster Energy Yamaha MotoGP
ファビオ・クアルタラロ選手談(総合8番手)
「昨年に比べると一歩前進していると思います。ここではやや苦戦していて、フロントタイヤが思うように機能してくれない状況なので、開幕戦に向けて改善が必要です。それでもライディングの観点ではとてもうまくいっています。あとは私たちの本来の強みであるフロントのフィーリング向上を目指していきます。昨年のレベルとは違うと考えていますが、ひたすらベストを尽くしたいと思います」
アレックス・リンス選手談(総合17番手)
「開幕前の仕事に満足しています。セパンとブリラムで多くのテストができ、良い結果を導き出すことができました。十分な自信があります。私の場合は自分の乗り方とマシンのセットアップが向上したので、昨年よりも安定した走りができています。ラップライムについては0.3~0.4秒を短縮すべく、まだまだ作業が必要ですが、全体的には満足です。開幕への準備が整いました」
マイオ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「先週のセパンとは異なるテストとなりました。この2日間はおもに開幕戦に向けたマシン調整に取り組み、電子制御システムのセッティングに多くの時間を割きました。1日目はコース・コンディションが熟成していなかったこともあり、フロントに好感触を得られなかったのは私たちだけではありませんでした。しかしこれについては、今日は改善されました。スプリント・レースのシミュレーションを行ったほか、1日の最後に何度かタイムアタックを試み、トップとの差を縮められることを確認しました。このあとはデータを分析し、少し休んで20日間に及んだアジアでの仕事の疲れをとり、シーズンのスタートに備えます」
Prima Pramac Yamaha MotoGP
ジャック・ミラー選手(総合10番手)
「プレシーズンのテストは順調でした。マシンに気持ちよく乗れていますし、ここまで変更を加えたところもかなり改善されています。今は開幕戦への準備が整い、早くシグナル・グリーンを見たい気持ちでいっぱいです。このオフシーズンの間に最大限の準備をするため、全力を注いできました。そしてついに、あと2週間を待つばかりとなったのです。以前いたチームに戻ってきたので、かつての仲間たちとともに楽に仕事を進めることができ、クルーチーフのジャコモ(グイドッティ)との作業もスムースでした。彼と一緒に仕事ができることをとてもうれしく思っています。バルセロナで初めて会って以来、互いをよく理解し、絆はますます強まっています」
ミゲール・オリベイラ選手(総合19番手)
「初めは少し手間取りましたが、最終日にようやく正しい方向性を見つけることができました。マシンの神経質な部分が減少したことでコーナー出口でのコントロールがしやすくなり、挙動を抑えられるようになりました。その他の課題については開幕以降、少しずつ改善していく必要がありますが、まずこの問題を解決できたことをうれしく思っています。あとはM1に適応し、ポテンシャルを最大限に引き出せるよう努力を続けます。ロングランでも前進が見られ、ユーズド・タイヤで気持ちよく走ることができました。今はシーズン開幕が待ちきれない気持ちです」
ジーノ・ボルゾイ(チーム・ディレクター)
「ブリラム・テストではとくにジャック(ミラー)が着実な成果をあげており、チームとしてとても満足しています。彼はマシンに好感触を得ています。一方、ミゲール(オリベイラ)についてはもう少しバランスの追求が必要ですが、少しずつ改善が進んでいます。タイGPを間近に控えてチームの集中力がますます高まっており、さらなる進歩を確信しています。この冬はとても順調で、ヤマハとは初日から素晴らしい関係を築いており、それが私たちの大きな強みになっています」
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