MotoGP世界選手権 Monster Energy Yamaha MotoGP、マレーシアで2025年シーズンをキックオフ
ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。
2025年2月3日
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ヤマハ発動機株式会社、Yamaha Motor Racing(YMR)、「Monster Energy Yamaha MotoGP」は2025年1月31日、マレーシアのWクアラルンプール・ホテルで、2025年の体制発表会を開催しました。2025年シーズンのテーマとして掲げる「Blue Shift」をイメージした新しいカラーリングの「YZR-M1」を披露したほか、今シーズンから参戦を開始する「Prima Pramac Yamaha MotoGP」と「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2」も登場し、トップへの復帰を目指す強い決意を表明しました。
イベントでは初めに、「Monster Energy Yamaha MotoGP」のマネジメント体制を発表しました。新代表のパオロ・パヴェジオは昨年までYamaha Motor Europe N.V. (YME) のマーケティング&モータースポーツ担当ディレクターを務め、今年1月1日付でYMRのマネージング・ディレクターおよび「Monster Energy Yamaha MotoGP」代表に就任しました。1999年から26年間を経て同職を退任したリン・ジャービスは、今後もシニア・アドバイザーとしてYMRのマネジメントを継続。また2011年から同チームのディレクターを務めるマイオ・メレガリも引き続きチームのかじ取りを担います。
イベントのなかでパヴェジオは、当社とYMRによる「ジョイント・リーダーシップ」を基盤とする2025年以降の中期計画を発表しました。メレガリが詳細を補足する形で、新たに誕生した「Prima Pramac Yamaha MotoGP」を紹介し、広範なデータ収集の可能性や二つのチームのシナジーへの期待などマシン開発全般に与える好影響について説明しました。
続いてファビオ・クアルタラロ選手とアレックス・リンス選手が登壇し、「YZR-M1」の新しいカラーリングを披露。「Monster Energy Yamaha MotoGP」の新しいマシンは、今シーズンの活動テーマとなる「Blue Shift」を反映し、2024年型からさらにブルーを強調しました。加えてスポンサーロゴの配置なども変化し、よりダイナミックな外観となっています。
このカラーリングはピットのデザインに加え、今シーズンから新たにサプライヤーとなったイタリアのスポーツブランド「Macron(マクロン)」が提供するオフィシャル・ウエアにも採用しています。
クアルタラロ選手は2021年にMotoGPタイトルを獲得。その才能とフレンドリーな人柄で絶大な人気を誇っています。ひとたびシールドを下ろせば、成功を求めて全力を振り絞ります。今年初めから休みなくトレーニングに励み、以前よりもさらに引き締まった身体で、シーズンへの準備を整えています。
2024年からチームに加わったリンス選手は経験豊富で技術的にも優れ、今シーズンも引き続き「Monster Energy Yamaha MotoGP」の重要な戦力です。昨年はオランダGPでの負傷により苦戦することもありましたが、現在は回復して新型「YZR-M1」でのライディングに自信を見せています。
ライダーラインアップに変更がなかった一方で、ピット内には新たな人財が加わっています。クアルタラロ選手のクルーチーフはディエゴ・グベリニが継続しますが、リンス選手のクルーチーフには以前、バレンティーノ・ロッシ選手のクルーチーフを務めていたダビド・ムニョスが新たに就任しました。ベテランと新人とが協力し合い、二人のライダーをフルサポートします。
「Monster Energy Yamaha MotoGP」は2025年も、Monster Energy社のフルサポートを受けることとなります。当社とMonster Energy社はビジョンを共有し、長年にわたりともに世界中の顧客やファンとの絆を築いてきました。この良好な関係はチームロゴやユニフォーム、マシンに施した象徴的な「モンスター・クロウ(爪)」にも表現されています。2025年型「YZR-M1」のカラーリングは、ヤマハカラーとMonster Energyの冒険的ライフスタイルのイメージをブレンドした新しいカムフラージュ柄で構成されています。
イベントではクアルタラロ選手とリンス選手が、MotoGPのシェイクダウン・テスト、オフィシャルテストとなるセパンテスト(2月5~7日)、およびブリラムテスト(2月12~13日)への意気込みを語りました。二人はテストのなかでさまざまなアイテムを試し、シーズン初戦となるタイGP(2月28日~3月2日)に臨みます。
MotoGPは年々、規模が拡大されており、土曜日のスプリントと日曜日のレースで構成され、2025年は全22ラウンド、計44レースが予定されています。
最後に、「Monster Energy Yamaha MotoGP」はこの機会をお借りし、長年にわたる数多くのオフィシャル・スポンサーおよびオフィシャル・パートナーのグランプリに対する情熱に感謝の意を表します。
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パオロ・パヴェジオ
Yamaha Motor Racingマネージング・ディレクター、Monster Energy Yamaha MotoGP代表
「ヤマハは今、“Blue Shift”と呼んでいる新たなフェーズを迎えています。2025年型Monster Energy Yamaha MotoGPのカラーリングには今年のテーマが美しく反映されており、際立つ“ブルー”はヤマハ関係者全員の緊密なコラボレーションを表現しています。
私は数週間前にYMRのマネージング・ディレクターおよびMonster Energy Yamaha MotoGP代表に就任したばかりですが、ヤマハとの関係はすでに20年を超えています。そのうちの11年間はプロダクションレースの責任者として国際的なキャリアを積んできました。今シーズンはシニア・アドバイザーのリン・ジャービスに助けてもらいながらヤマハを新時代へと導くことができると確信しています。
チーム代表としての目標は、チームのスムースな運営を支え、厳しいMotoGP世界選手権のなかで必ず直面する激しい嵐を乗り越えることです。
昨年何度かグランプリに同行させてもらい、MotoGPそのものやMonster Energy Yamaha MotoGPのチームメンバー、チームの文化、スポンサーやパートナー、そして作業の進め方などについて知ることができました。これから彼らとともに仕事ができることをとても楽しみにしています。
チームはファビオとアレックスという実力あふれる二人のライダーを擁しています。オフシーズンを休暇ととらえず、シーズンのスタート期間として有効に使って十分な身体づくりに取り組んでいます。代表として非常に心強く、励みにもなっています。彼らはヤマハのレベルアップへのモチベーションを共有しており、こうした姿勢が今シーズンの方向性を定めていくのだと感じています。
この場をお借りし、スポンサーとして13年目、冠スポンサーとして7年目を迎えるMonster Energy社への感謝を伝えたいと思います。我々チームだけでなく、スーパークロス、モトクロス、スーパーバイクの分野で長期にわたり、重要なパートナーとしてヤマハをサポートしてくれています。彼らはモータースポーツを真に理解し、関心を持ち、私たちが愛するスポーツへの取り組みを長年にわたり支え続けているのです。そうした企業に支えてもらえることを非常に幸運だと感じています。
すべてのスポンサーやパートナーに心から感謝しています。彼らとともにトップへの返り咲きを成し遂げたとき、成功の味はより一層、甘さを増すでしょう!」
マイオ・メレガリ
Monster Energy Yamaha MotoGPチーム・ディレクター
「今日のイベントは非常に特別なものになりました。私たちはローンチイベントそのものには慣れていますが、今年は規模が拡大し、新たにPramac RacingのMotoGPチームとMoto2チームが加わりました。新しいチーム、新しい才能、ライダーやテストライダー、スタッフが増加するなかにヤマハの成長を確認することができ、大きな自信になっています。ヤマハは2025年への強い意気込みを表明しており、ヤマハを表彰台に復活させ、勝利させることがこれからの私たちの共通のミッションになります。
ファビオとアレックスがチームに適任であることを疑ったことはありません。才能、決意、マシン開発への集中力、そしてその性能を最大限まで引き出す能力を持ち合わせた二人が、チームに欠くことのできない重要な存在なのです。これまで同様、二人はチームの全面的なサポートを受けます。ピット内には新しいスタッフを迎え、希望に満ちた雰囲気になっています。全員がモチベーションにあふれているのです。今年は2月から11月まで、全22戦、計44レースが予定されており長い戦いになりますが、私たちにとっては障害ではなくチャンスなのです。さぁ、レースを始めましょう!」
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ファビオ・クアルタラロ選手
Monster Energy Yamaha MotoGPライダー
「MotoGPの新しいシーズンとヤマハの新しいチャプターがスタートします。新シーズンを迎え、新しいマシンに乗り、新しいカラーリングでコースを走るのはMotoGPライダーにとっていつも非常にエキサイティングなことです。私はこの新しいデザインと青さを増したカラーリングをとても気に入っています。でもそれ以上に楽しみにしているのが、まもなく始まるシーズン最初のテストです。というのも今年はPramac Racingを迎えて大きなプロジェクトが始まるからです。この初テストに誰もがモチベーションを高めており、それによって私もまた、さらに意欲を増しているのです。ノンストップでトレーニングを続けてきたので、かつてないほど身体が引き締まり、非常に良い状態にあります。テストが早く始まればレースも早く始まり、ファンの皆さんに応援してもらえる日も早くなるのです」
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アレックス・リンス選手
Monster Energy Yamaha MotoGPライダー
「ヤマハ発動機、Yamaha Motor Racing、Monster Energy Yamaha MotoGP、 Prima Pramac Yamaha MotoGP、BLU CRU Pramac Yamaha Moto2が一堂に会しました。ヤマハのMotoGPプロジェクトにとって大きな出来事であり、非常に重要なチャンスです。ここからまたレースの歴史が作られていくのです。ヤマハ、新チーム、そして私たちのチーム内でもモチベーションが非常に高まっています。まもなく訪れる瞬間に心の底から興奮しているのです。2024年シーズンは決して楽ではありませんでしたが、それはもう過ぎたことです。すでに2025年シーズンが始まり、私たちはヤマハの全面的なサポートと新たにPramac Racingの助けを借りて新しく刺激的な仕事に取り組んでいきます。
オフシーズン中もハードな仕事とトレーニングに励み、最高の状態でマシンに飛び乗る瞬間を待っています。シーズンのスタートが待ちきれません」