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MotoGP世界選手権 ヤマハ発動機のMotoGPテストライダーとしてアウグスト・フェルナンデス選手を起用

ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。

2024年12月18日

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 ヤマハ発動機株式会社とYamaha Motor Racingは、MotoGP世界選手権やMoto2世界選手権のライダーとして豊富な経験を持つアウグスト・フェルナンデス選手を、2025年シーズンの「Yamaha Factory Racing MotoGP Test Team」公式テストライダーに起用することを決定しました。

 フェルナンデス選手は、MotoGPで2年間(2023-2024年)、Moto2では6年間(2017-2022年)の参戦経験があり、2022年にはMoto2のチャンピオンに輝くなど、MotoGPパドックにも精通するライダーです。

 2025年1月31日~2月2日にマレーシアのセパン・サーキットで予定されているMotoGPシェイクダウン・テストから、フェルナンデス選手は「YZR-M1」を駆り新たな仕事に取り組みます。

 2025年は公式IRTAテストやプライベート・テストへの参加、またさまざまなグランプリでのワイルドカード参戦などを通じ、当社のエンジニアによるMotoGPマシンの開発をサポートしていきます。



リン・ジャービス(Yamaha Motor Racingマネージングディレクター)
「フェルナンデス選手が2025年シーズンから、Yamaha Factory Racing MotoGP Test Teamのテストライダーとして正式に加入することが決定し、うれしく思います。
ヤマハ発動機にとってマシン開発は最優先事項であり、一日も早くトップへ返り咲くことを目指しています。アウグスト選手はカル・クラッチロー選手に次いで二人目のテストライダーとなります。カル選手は、2024年はすべての任務をこなすことができませんでしたが、2025年には必要となるすべての仕事をやり抜くため、二人目のライダーの採用が不可欠でした。
アウグスト選手はYamaha Factory Racing MotoGP Test TeamにもYZR-M1にもうまく馴染んでくれると確信しています。彼は若さと速さを併せ持っており、カル選手とともにテスト作業を担いながら、フルタイムのテストライダーに求められる特別な方法論を学んでくれるでしょう。
コンセッション・システムにおける現行ランクに基づき、私たちはテストプログラムの制限範囲を最大限まで活用することができます。その他にも6回のワイルドカード参戦が許可されているので、2025年のシーズン中、Monster Energy Yamaha MotoGPあるいはPrima Pramac Yamaha MotoGPのライダーの誰かが欠場したときにはアウグストがすぐに代役を務めることができるのです。このようにライディングのチャンスが数多くあれば、彼はテスト作業の任務を果たしながらレーシング・スピードの感覚を維持することができるでしょう。
本格的なテストは来年1月末にセパン・サーキットで予定されているシェイクダウン・テストが初となります。その間にもカルの体調についても注意深く見守っていきます。私たちは彼ができるだけ早く任務に復帰できることを願っています」



アウグスト・フェルナンデス選手(Yamaha Factory Racing MotoGPテストライダー)
「テストライダーとしてヤマハに加入することとなり、とてもうれしく、非常にワクワクしています。ヤマハ・ファミリーの一員になることはとても大きな名誉であり、これを実現してくれたすべての方に感謝しています。
本来のポジションへの復帰を目指すヤマハ発動機を後押しするべく、この素晴らしく新しいプロジェクトにベストを尽くします。みんなと一緒に旅を始めるのが楽しみです!」



ご参考


ライダープロフィール

生年月日 1997年9月23日
出生地 スペイン・マドリード
身長 181cm
体重 73kg
Moto2初レース 2017年/イタリアGP
Moto2初優勝 2019年/オランダGP
Moto2世界選手権チャンピオン 2022年
MotoGP初レース 2023年/ポルトガルGP

経歴

 マドリードに生まれ、幼少期からマヨルカ島に育ち8歳でレースを始め、地域選手権の65㏄クラスと85㏄クラスで勝利し注目を集めました。  2013年には500㏄クラスにステップアップしてヨーロッパ・ジュニア・カップ・インターナショナル選手権に参戦。デビューシーズンにランキング2位を獲得し、翌2014年はチャンピオンに輝いています。

 2015年はスーパーバイク世界選手権に併催のスーパーストック600に参戦してルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。2016年はFIM CEV Repsol Moto2ヨーロッパ選手権でランキング5位。翌2017年にはMoto2世界選手権にステップアップし、第6戦イタリアGPでデビューしてポイントを2回獲得しました。

 2018年の第7戦カタルニアGPではPons HP 40チームに招かれH・バルベラ選手の代役として出場。その後3回にわたりトップ8入りを果たし、日本GPでは表彰台にも近づいています。続く2019年は飛躍の年となり、シーズン序盤の怪我で第2戦アルゼンチンGPと第3戦アメリカGPを欠場しながらも、最終的にはランキング5位の活躍を見せたのです。

 2020年はA・マルケス選手からEG 0,0 Marc VDSチームのシートを引き継ぎ、Moto2チャンピオン候補のひとりとなったものの怪我に苦しみランキング13位。2021年には見事に復活し、シーズン後半の9戦中6戦で表彰台を獲得してランキング5位の好成績をおさめました。

 2022年にはRed Bull KTM Ajoに移籍して4回の優勝と数々の表彰台を重ね、最終戦のバレンシアGPでMoto2のチャンピオンに輝きました。  続く2023年にはついにMotoGP昇格を果たし、Tech3 GASGAS Factory Racingから参戦。第5戦フランスGPの4位をはじめ5回にわたり10位以上を獲得し、ランキング17位でシーズンを終えました。

 しかしながら2024シーズンは苦戦を強いられ、トップ10入りは第4戦スペインGPのスプリント、第17戦オーストラリアGPのスプリント、第19戦マレーシアGPの決勝のみで、最終ランキングは20位に後退しました。

 厳しかったシーズンを終えた今、変化への準備を整え、「Yamaha Factory Racing MotoGP Test Team」への加入を決意しました。

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